6 手術の日

みんなでかいた手紙は、校長先生が代表で、お見舞いにいき、手紙を渡してくれたそうだ。

その数日後に手術の日時が決まったという連絡が学校にあり、僕らに教えてくれた。

明後日の午後二時からだそうだ。僕達はちょうど五時間目の途中だから、学校にいるときに先生の手術が始まる。

「先生の手術がどうか成功しますように」

ずっとそう願っていた。

颯季はこういうとき、すごく緊張するらしく、僕と話しているときに少しでも思い出すと手が震えていた。

そんな颯季に僕は、

「大丈夫。手術は成功するから。」

僕は、自分で言った言葉に自分で安心していた。

 それから二日後、ついにその日はやって来た。

教室は朝から騒がしく、職員室もいつものような静けさが感じられなかった。

時間が迫るに連れて、どんどん騒がしくなり、先生たちに「落ち着いて」と言われる程だった。

五時間目の授業中、みんながずっと見ていた時計。

その時計の針が二時を指したとき、先生が、

「大丈夫。絶対成功するよ。」

その言葉を聞いて、みんなの表情が少し緩んだ。先生はもう一度、

「大丈夫。絶対成功するよ。」

と言った。みんなは声をそろえて、

「だって石原先生だもん。」

大きな声で言っていた。

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