4  大好きな石原先生に

2時間目の授業から先は何も頭に入ってこなかった。

それは、みんなも同じだったらしく、中には、授業中、泣いている子もいた。

先生たちは、笑ってもらえるようにといろいろ工夫してくれたけど、みんなの顔は暗いままだった。

僕は、授業中には、泣かなかったけど、家に帰ってから泣いていた。

そのとき、ピコンとメールが鳴った。

見てみると、クラスのメールだった。

学級委員の子からだった。

メールには、「みんなで石原先生に手紙をかこうよ。泣いていたって先生は元気にならないよ。」

そうかいてあった。

僕はその言葉に心打たれた。

そして僕は机に向かって先生の手紙をかいた。

「先生、手術頑張って下さい。先生と学校会えることを楽しみにしています。僕は石原先生のことが大好きです。」

手紙を書き終えた僕はもう泣いていなかった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る