2 先生が来ない!
土日を挟んだ月曜日。
今日はグループで一つ案を選ぶ日だ。
颯季とは同じグループだったので、僕はとても心強かった。
学校に着くといつも早くからいる先生はまだいなかった。
今日は遅れているんだと思って、颯季としゃべりながら先生が来るのを待っていたけれど先生は来なかった。
そのとき教室のドアが開いて、別の先生が来た。
まさか…
「皆さんおはようございます。今日は担任の先生がお休みなので、私が担当します。」
僕の予想は当たった。
みんなでおはようございますと言うと掃除が始まったので、掃除場所に移動した。
僕は颯季と図書室掃除だったので、颯季が鍵を取りに行って、僕は待っていた。
しばらくすると颯季が来たので、二人で図書室に入った。
掃除をしていると
「職員室の様子変だったな。」
と颯季はつぶやいた。
「どういうこと?」
僕が聞くと颯季は静かに話し始めた。
今日、図書室の鍵を取りに行った颯季は、先生たちが何だか騒がしいことに気づいた。
すると、
「石原先生大丈夫ですかねぇ。」
と言う声が聞こえた。
石原先生とは僕たちの担任の先生で、若くて面白くて大人気の先生だ。
すると次は別の先生から
「今、病院に行ってるって。それほどひどい怪我なんですね。」
怪我ってどういうことだろうと颯季は思ったが、颯季に気づいた先生たちは急に話しをやめてしまったので、それから先はよく分からないと。
話し終えた颯季が最後に言った、他の人にはあまり言わないでと言う言葉に僕は頷いた。
そのときちょうど、掃除の終わりを告げるチャイムが鳴った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます