第7話作戦会議

伯父が事件の経緯を話し終えたところで私は言う。

「なるほどつまり私は4日前に死んだのか」

伯父の話で自分がいつ死んだのかがわかった。


「おい、俺の話をちゃんと聞いてたか」

伯父がたばこをくわえながら言う。


「聞いてたよ、つまり一番あやしいのは父親ってことでしょ。でも隣の人の話だとお母さんも怪しいのかな、雄太君に保険をかけてたとか?でも行方不明じゃ保険はおりないか」


「ああ、それは隣人のおばちゃんの想像だからな、まあ父親が犯人の可能性が高い、だが証拠がない、遺体もどこにあるかわからんしな」


私は少し考えた。ハッと思い出したことがあった。

「ねえ、叔父さん。私事故の直前までの記憶はあるんだ、トラックが私たちの車に激突する瞬間、つまり死ぬまでの瞬間を」


伯父はじっとこちらを見た

「お前、雄太君に直前の話を聞くのか?相手は5歳だ、お前ほど死ぬ寸前の記憶があるとも限らんし、内容によっちゃあ」


「・・・そうだね、たしかに雄太君は自分が死んでいることもまだわかってないのにそれを聞くのはひどいよね」

なにを私はあせっているのだろうか。


伯父は少し黙った後に行った。

「もうひとつ方法がある、お前が安藤の家に侵入するんだ」


「はっ?私が安藤の家に入る?」

私は思わず声が大きくなった。


伯父は答える

「そうだ、お前の姿は俺にしかみえない。つまり、母親が出かけて、父親がパチンコに出かけるのと同時にお前は家の中に進入する。そしてお前は雄太君の遺体を見つける・・・やっぱやめるか」

伯父は最後の私が雄太君の遺体を見つけるという言葉でわれに返ったようだ。


「いや、伯父さん、私やるよ。私が雄太君を探す」


「でも。おまえ」


「大丈夫だよ、早くしないと雄太君がかわいそうだろ、それに証拠を消されるかも知れない」


伯父はしぶしぶと自分の思いつきの方法を行うことに了承した。


「とにかく明日だね、明日に備えて私少し休むよ、どうやら眠ることはできるみたいだからさ。となりの部屋借りるね」

私は隣の部屋に行き布団を出して横になった。


明日、私は雄太君を見つけることができるのか、そもそも私は今後どうなっていくのだろうか。今寝てしまったら二度と目が覚めないのかも知れない。悶々と考えているうちに私は意識をなくした。

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