久しぶり過ぎる休日・・・妹に呼ばれる。1

 ・・・なんで?休日が無くなっている音がするんだ!?


「ねぇねぇ!!颯さん!!その・・・どう、かな?」


「お、おぉう、そうだな。」


誰か、この状況を打開する策を教えてください。ホントに。まぁ、なぜ今こんなことになっているのかは割と深い深いわけがあるのだった。




「・・・今日、休みか。」


芙蓉ステークスが終わって一転、俺は少しの間休暇を頂いた。と言うよりも、俺が調教に乗る馬や、主戦で乗る馬が全頭放牧と言うことで、なんと1週間の休みができました。そうして、寮の中でスマホをいじっている矢先にLINEが飛んできた。




妹:『今日暇?・・・暇でしょ!兄さん。私の友達が兄さんに会いたいらしいから来てっ!!』




「・・・・」


俺の平穏な休日が何故か崩れるような音がし始めた。




 そうして、妹に呼ばれた集合場所であるとあるショッピングモールに来た。


「・・・あっ!お~い!!兄さん!」


「おぉ、かざり。来たか・・・あっ、えぇっと・・・かざりの友達?」


「は、はいっ!!かざりちゃんの友達の風宮涼音かぜみやすずねでしゅっ!!・・・あぅぅぅぅうぅぅ///」


・・・うん、大丈夫だろうか?その一言が頭の中によぎりまくっていた。


「あぁ、兄さん。私、今から大学の講義あるから!!後は・・・任せたっ!!」


「・・・えっ?」


えっ?・・・・・




「それで・・・風宮さん?」


「あ、涼音でいいですよ。」


「そうか。涼音さん。それで、俺に会いたいっていう話を妹から聞いたんだけど・・・」


「あっ、はいっ!!そうです。」


それにしてもなんでなんだろうか?・・・かざりに比べたら結構楽な気が・・・


 結果、そんなことは無かった。彼女は俺に会いたい理由をはぐらかして俺の腕に絡む。豊満とも言えないがささやかな柔らかい何かが当たっていた。


(・・・うん、柔らかい。うん。語彙力が無くなっていってる気がする。)


しかし、ここからは、女子の買い物に付き合うことの大変さと、彼女の気持ちの重さが凄かったことに俺はまだ知らない。

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