第2話 綿ぼこりの成長②
とにかく……
大人ではなく……外見は
僕が確認のために、名前を呼んだら……ずーっと抱きついています。
赤ちゃんの時は、気持ちがほっこりしましたのに!?
今はドキドキで落ち着きませんよ!!
「……マジで、デカなった」
感心するように僕らを見ているだけでした。
「んー? 僕としては、もっと大きくなると思ってたけど……あ、そうだ」
ぽんと、颯太君は扇子を開きますと……僕に向けてきました。
「はい?」
「コーヒー飲ませてみたら? 牛乳入りじゃなくて、普通の」
「い、今ですか?」
「今今。試してみたいから」
なので、沙羅ちゃんには非常に残念かもしれないですが……抱っこを解除してもらいました。
まだドキドキは落ち着きませんが、出来るだけ息を整え……いつものようにコーヒーを淹れます。
淹れるのは、沙羅ちゃんが好きなモカブレンド。
豆を挽き、アメリカーノ仕立てで淹れます。
「あ。普通のホットよりはぬるい方がいいですよね?」
「んー? 沙羅、どう?」
「……主に任せる」
顔色を伺う感じ、普通のホットだと舌をやけどするかもしれません。
ささっと淹れますと……店内に芳ばしいコーヒーの香りが漂います。
一瞬、いつものように赤ちゃんコップに入れそうになりましたが……掴みやすい、ビール用のゴブレットにしました。
「はい、お待たせ致しました」
「……ありがとう」
両手でしっかり持った沙羅ちゃんは……ゆっくり、ゆっくりと中のコーヒーを飲んでいきます。
すると……また光ったんです!?
服は破けたりしませんでしたが……髪がさらに伸びていきます。手足も胴体も!?
今度はすぐに光が消えましたが……なんと、沙羅ちゃんはあの
ただ……ちょっとだけ、僕や姉の面影があるようにも見えましたが。
「……沙羅、ちゃん?」
僕がまた呼ぶと、沙羅ちゃんはとっても蕩けた笑顔になりました!?
「これで……主の隣に立てる?」
「え?」
どう言うことかわからずでいると、沙羅ちゃんはまた僕に抱きついてきました!?
「主……
「「えぇえ!?」」
これはもしや……愛の告白ですか!?
僕と賢也君はすっごくびっくりしましたが……颯太君はわかっていたのか、ケラケラ笑うだけでした。
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