第4話 店長のわがまま
「「クリスマスにパーティー??」」
お店の営業が始まり……たまたまですが、
颯太君に、限定のマシュマロココアを出した後に……僕は提案したんです。
「はい! ……出来れば、ですが」
提案しといてなんですが、少々自信がないです。
三十も過ぎたいい歳の大人が……身近な人達とクリスマスパーティーをしたいだなんて。
「…………いいよ?」
僕がビクビクしていると、颯太君はにっこり微笑んでくれました。
「本当ですか?!」
「
「せやな? 俺も
「ありがとうございます!!」
ああ、クリスマスパーティー。
子供の頃……いろんな人達を集めて開いた以外は、基本的に家族でご馳走を食べてプレゼント交換をしたくらいです。
それが今再び叶うのであれば……全力で、僕はおもてなししましょう!!
場所は、設備が整っていると言うことで……ここ、
「プレゼントって〜、なんでもいいのー?」
「金はやめぇや?」
「あはは〜、さすがにそれはしないよ?」
しかし、賢也君が注意しなければ……颯太君は持ってきそうな雰囲気でした。
(プレゼント……作るか、買うかですね)
手作りは……内容次第では間に合いますが、正直言ってあまり時間がありません。
今回は既製品にしましょう。沙羅ちゃん用もきちんと用意しますよ?
「パーティーかぁ。あやかしだけだとただの酒盛りになっちゃうからなあ?」
颯太君はココアを半分ほど飲んだところで、しみじみと言っていました。
「……妖怪とかは、ただの口実か?」
「そうそう。酒豪が多いから、きっかけあればなんだって」
「お前は飲むんか?」
「そりゃそうだよ? 君達の何千倍も生きているんだから」
見た目が中学生にしているので……そのように見えないんですよね?
姿を自在に変えることが出来るのは、出会い頭に拝見しましたが。
「では、当日はシャンメリーでもお酒を」
「……柊司はほどほどにせぇよ?」
「はい」
一応服薬している身なので、適度に抑えますよ?
とにかく、クリスマスパーティーの企画は通りました!!
「あうあう!!」
沙羅ちゃんも、嬉しくなってきたのかバギーの上で喜んでくださいました。
僕が抱っこしますと……ぎゅーっと抱きついてくださるので、とっても可愛いです!!
(……そう言えば、沙羅ちゃんが大きくなる可能性があるんですよね?)
颯太君の意味深な発言からそこそこ経ちますが、いつ頃でしょうか?
実は、ちょっと楽しみなんです!!
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