日の女神さまは創作の女神さま!
うる星やつらの「アマテラス宴会」で天照大神さまを高橋留美子さんが描かれたことはエピソードの面白さだけではない深い縁があると思うんです。
いくつも例を挙げることができればよいのですけれどもわたしは好きなエンタメをこれぞ伴侶と選んだならばそればかり繰り返し読んだりする性質ですのでもうお一方だけ。
偉大な作家、大友克洋さんです。
わたしがうる星やつらで天照大神さまがお出ましなさっているのとシンクロして考えてしまうのが、大友克洋さんの「AKIRA」に描かれる「お日さま」の概念です。
わたしはいわゆるファンブックのようなものを読んだことがありませんのでおそらくは様々な設定や解説がなされているのだろうと想うのですけれども、超能力者のひとりである『ミヤコ様』がその祈念する部屋で背の壁にあるオブジェのようなものは天岩戸から漏れ出る天照大神様の日の光なのではないかな、と思っています。
実際、SOLとよばれる衛星兵器や鉄雄が『月を破壊』する描写などはほとんど神話の世界で、それがものすごいリアリティをもって漫画に描かれていた記憶が(うる星やつらリアタイ連載当時と同じくわたしの脳皮質の奥の奥の記憶ですが)わたしの実家の街の隣市におわす、日の女神さまをお祭りするその神社に奉納された木の一枚板に鮮やかな顔料で描かれた天岩戸をタヂカラオがこじ開けたその隙間から兵器のように放たれる満度の日光線が、うる星やつらも、AKIRAも、すべてを結びつけたイメージとなってそれこそ核融合したのだろうと思っています。
縁、としか呼べない感覚なんです。
うる星やつらとAKIRAという、エンタメでありながら既にして芸術として燦然と輝く二作品に日の女神さまのイメージが描かれているのは偶然ではないと思います。
前話で書かせていただいた通りです。
「わらわたちのことを、描いておくれ」
それがどのような意図なのかは分かりませんけれども、おそらくは日の女神さまを初めとして八百万の神さま方が、国難を救い世に平和の高天原を実現しようとしてこの巨匠お二方に働きかけられたのではないでしょうか。
高橋留美子さんも大友克洋さんも、ただのお人では決してないんだろうな、と思うのはわたしの妄想でしょうか?
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