第2話

???



私は、ベッドから起き上がった。


えっ?

なんでこの人耳と尻尾生えてるの?尻尾フサフサしててすごい揺れてる。

この人、髪の毛も耳も尻尾も白い

それにすごいイケメン

てか、誰?

ここどこ?

真由美は、バニックになっていた。



男は

「ここは、バレニヤ王国だ。俺の土地から誰かが倒れた音が聞こえたから、いってみたら人が倒れてたからびっくりした」




ちょっとまって・・・



バレニヤ王国ってどこ??



地球にバレニヤ王国なんてあるっけ?




「えっ!ここ日本じゃないんですか?」



「ニホン??そんな国聞いた事ないな」


えっ・・・



「どういうことですか?さっき山に行ってスキー滑りに行ったら、大雪になって、目の前が真っ白になって、そしたら、疲れきって、誰かが来たと思ったら意識が遠くなってって・・・そしたらここに」



「不思議な靴履いてると思ったけど、そのスキー?というものか?脱がせるのが大変だった」



真由美は、床にあるスキーの靴をみせながら

「スキーというのは、この靴に、細長い板をはめて、雪山を滑るものなんです。」


「そんなものがあるのか」

と言った




そして男は何かを考えながら

「そういう事か、君、迷い人か」

と言った




迷い人??


「迷い人ってなんですか??」



「迷い人っていうのは、ある日突然違う世界からやってくる人のことだ。とても不思議な服を来ているという話は聞いたことはある。ほぼおとぎ話のような話だけどな。迷い人は、この世界の幸せを運んで来ると言われている。こんなこと本当にあるんだな。」


元の世界には、帰れないって事?



真由美は、焦った

「私って帰れるんですか??元いた世界に!」


「それは、俺には詳しいことは分からないな。ここは、なんたって田舎の農村だからなー。王都に行ったらわかるかもな」



王都??

ここは、王様が統治してるのだろうか?

真由美は、疑問に思った。



どうしよう




「あの!王都に行きたいんですけどうやっていくんですか??」




男は、

「今は、雪の季節だから、暖かくなって雪がとけるまでは、王都行きの馬車は出ていないな」



当分は帰れないってこと?



真由美の顔は、真っ青になった



男は、真由美に駆け寄って

「大丈夫か?!顔が真っ青だぞ!」

と言って真由美を寝かせた



「大丈夫です。あのあとどのぐらいで雪が溶けますか?」

と真由美が聞いた



「・・・あと半年ぐらいで溶けるな」




長いな・・・

みんな心配してるだろうな

りことあきには、申し訳ないことをしたな

お父さんもお母さんも心配してるだろうな

真由美は、涙が出てきそうになった

遭難届出されてるんだろうな



でも帰れる希望は、見えてきた!

真由美は涙を堪えた



すると男が

「もし良かったら、雪が溶けるまでここにいたらいい。

ここの部屋が余ってるからな。ていうかまだ自己紹介していなかったな!俺の名前は、ジャック・ブラウンだ。よろしく!」




と男が言った。


ジャックさんか・・・


「私の名前は、吉野真由美です。名字が吉野で名前が真由美です。当分の間お世話になります。よろしくお願いします。」



「真由美か・・・よろしく!」



真由美は、もうひとつ聞きたいことがあった。



「あのー」


「なんだ?」


「なんで、ジャックさんに耳と尻尾がついているんですか?」



「えっ?真由美の世界には、獣人は、いなかったのか?」


獣人?


真由美は、やっぱりここは別の世界に来てしまったのかと改めて実感した。


「獣人ってなんですか?」



「この世界は、色々な種族の奴がいる。例えば、真由美みたいな人間族、人間族がこの国の王様だ。そして、俺みたいな獣人族、エルフ、ドワーフがいる」



あの、ラノベに出てくるような種族の人達がいるの?



「私の暮らしていた世界は人間しかいないんです。」

と真由美は言った。


「そんな世界があるのか?真由美の髪の色や目は、黒なんだな。この色は、珍しい。」

と言って、ジャックは、そっと真由美の髪を1束すくった。



真由美は、顔が真っ赤になった。



ジャックは、パッと手を離して

「すまん!つい珍しくて触ってしまった。」

と謝った。



・・・。



気まずい空気になってしまった。



グーーー





突然真由美のお腹がなった。

タイミングが悪い




真由美は、恥ずかしくて顔を隠した


「すいません」

と謝った


するとジャックが

「じゃあ、ご飯食べるか!もう日がくれてるからな」

と言った。




確かにさっきまで明るかった外がもう暗くなっていた。





「すみません。約半年間お世話になります!よろしくお願いします!」



と真由美が言った。


ジャックは

「こちらこそよろしく!」

と言って


握手をした



これから半年間の異世界生活が始まった。


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