4,特殊作戦傭兵部隊
#11 特殊作戦傭兵部隊
暫くしてレイがネルスを連れて応接間に入って来た事で、張りつめていた空気が柔らかくなった。
「「あ、ネルス!」」
「あれぇ?皆、何でいるの?」
レイはほんの少しの微笑みを見せていた、こんな表情は初めて見た。海に出る時まで、笑うという表情は一切見た事が無かったからだ。毎日、暗く事あるごとに当時の親が体罰を俺達にしていたからだろうか?
「――も、もう!みんな、触りすぎだよぉ・・・(照)」
ネルスが2人の拘束を解き、俺の事を“艦長”と言った物だから、レイ以外の2人の視線が刺さりまくっている。
「――それで、何かお呼びですか。艦長?」
「「か、艦長・・・?!」」
「あ、ああ。いや、2人が君を心配していたからな。呼んだだけだ・・・それと、どういう結論になった?」
「――私達。フレッチャー勤務員は皆、
「・・・そうか、ネルス。君達を新しく作ろうと考えている
「良い名前です!ありがとうございます‼」
このやり取りを聞いていたルーマスとトポスもネルスと同じことを言い、誕生したのがノヴェラス・ディルス率いる
○○〇
結成してから3か月間は、訓練に明け暮れる事になった。始めに基礎体力向上訓練と遊泳訓練、応急処置教室だ。基礎体力は実際に使用している主砲弾を1番砲塔の装薬室から3番砲塔に手動装填するという方法だ、これである程度の筋肉は付くはずだ。また、もしもの際の訓練にもなるため効率的だ。1か月間はひたすら前述の事を繰り返し、2ヶ月目は海中行動や平泳ぎ、立ち泳ぎなどを習得させる。これがキツイ、理由は防弾チョッキを着て遊泳するからだ。
重さ1つが約50キログラムの防弾チョッキであるため、油断すれば抗う事なく海底に堕ちて行く。
まぁ、一部の部隊員からは“死遊泳”と呼ばれ始めたぐらいだ。
最後の3ヶ月目には、戦場で怪我した際の処置術を学ぶ。出血死や骨折した時の対処や栄養を付ける食事やもしもの場合の薬草調合を習得させる。また、これらの事をノヴェラスやレイクッドなどが習得している。
訓練を始めて3ヶ月後、ゴロツキのような見た目だった彼女達や元乗員たちが今では勇者のような格好良さをオーラで解き放っている。
「――私達は・・・いえ、命令をください。隊長!」
「ははは・・・、流石だよ。この作品を作った作者は」
「?」
「あー、まぁ・・・。それは置いといて・・・コホン、君達の配属先はこういう風にしている」
ドッグタグを手渡して所属先を見せた。
「今、手渡したのが上部組織名と所属する部隊名が書かれたタグだ。君達が死んだときに誰が死んだのかを判別する物でもある。無くさぬように」
それから2か月間は銃の知識や銃を用いた戦術、無線機やインカムの使い方などを教え込んでいった。
そして、全ての訓練課程を終えたその日にエウランド皇国ロンメラ港ルートゥ湾にアディス級潜水艦が入った。
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