「女性スペースを守る運動」に群がる醜怪な人たち【下】

森氏の正体が露見したのは十一月十八日だ。


滝本氏を批判していたのは、法律の素人ばかりではない。京都大学法学部卒業・東亜細亜大学院修士課程法学専攻修了の税理士にして音楽家・玉村洋平氏も加わっていた。


議論の果てに玉村氏は呆れてこう投稿する。


「ダメだこの人。生物学的に男性である人を管理者がストップして、一体どういう根拠で訴えられるんだよ。女性保護、つまり憲法及び女子差別撤廃条約の要請はどこに行ったんだ? まさか入場させても女性保護に反しないと思ってるのか? 思ってたんだろうなあ・・・。」

         (@tamamurayohei, 2023.11.16, 06:29)

森氏が嚙みついたのはこの時だ。


「いっちょ噛みの身体男性が、少し前から、女性スペースを守る会の顧問である滝本太郎弁護士の足を引っ張ってますが、なにをやりたいのですか? こういう身体男性にかぎって、リアルではなにもしてない。汗をかいて運動しているわけではない。ネットでゴチャゴチャ言ってるだけ。害悪でしかない。」

         (@MORI_Natsuko, 2023.11.18, 06:54)

見ていられなくなった。


これは「反論」ではない。「罵倒」である。


森氏と議論する気はなかった。しかし、諫言かんげんのつもりで書き込む。


「森先生。さすがにそりゃおかしいわ。法的に〈女性〉となったら女性スペースを使う権利が無制限に生まれるという滝本先生の認識が出鱈目なんですよ。玉村さんは、『法的に〈女性〉となったら女湯に入る権利があるのか?』と滝本先生に尋ねた。それに対して、『当然ある』と滝本先生は答えたのです。」

          (@Sengoku_Kyouka, 2023.11.18, 07:13)

すぐさま森氏は反論する。


「では、あなたが玉村氏とリアルで団体を作り、なんらかの運動をなさってはいかがですか? 本当に、あなたたち、なーんにもやっていませんよね? ネットでクダ巻いてるだけ。なーんにも犠牲にしてない。だから、あなたの発言は、以前より拡散力失ってますよね? それ、ご自身でもわかりますよね?」

         (@MORI_Natsuko, 2023.11.18, 07:24)

何を言っているのか。


自らの運動が抱える問題点を指摘されるなり、「お前が運動しろ」はないだろう。


だが、「運動をやっていない」と森氏はネチネチ攻撃してきた。挙句、「出版社を紹介するという甘言でデマ屋が千石を懐柔した」と吹聴しだしたのである。滝本私案を批判した私の投稿(森氏に宛てたものではない)にもこう噛みついた。


「ならば、なぜ、あなたはそれをリアルタイムで言わなかったのですか? 白百合の会を辞めてからゴチャゴチャ言うなんて、第三者からは私怨ではないかと疑われますよ。また、現在『女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会』に所属していないあなたは、重要な情報は一切手にしていない。発言には、想像と妄想が混じっている。そして、あなたはリアルではなに一つ運動をしていない。汗を流してはいない。ネットでクダを巻いているだけだ。白百合の会を辞めることを自ら選んでおいて、それですか? 新たな仲間を募り、運動を始めることすらできず、かつての仲間たちの悪口をグダグダグダグダ並べるだけって、それ、どうなのですか? なお、私が『あの人はデマ屋だ』とあなたに忠告していた人物が、スペースで『出版社を紹介してあげる』とあなたに甘言を弄していたと聞いておりますが、その後、本当に出版社は紹介してもらえましたか? デマ屋は平気で嘘をつきますので、お気をつけて。」

         (@MORI_Natsuko, 2023.11.18, 07:20)

このときはまだ、情報が歪んで伝わっているのかと思った。しかし、後に発覚した事実と照らし合わせて考えると、意図的に嘘をついていたのだろう。


私は、「出版社を紹介すると言ったのは誰ですか?」と尋ねた。だが、


「悪いけど、女性スペースのためになーんにも活動してない方と、議論する気はありません。あなたやお仲間の精神的自慰に利用されたくありませんので。で、あなたの現在のお仲間のデマ屋は、本当にあなたに出版社を紹介してくれましたか? もし、紹介してもらってないのなら、なぜだと思いますか? 教えてさしあげます。その方がホラ吹きで、あなたのことを踏みつけにしてよいと考えているからです。」

         (@MORI_Natsuko, 2023.11.18, 07:32)

森氏は、「運動をしている」というで他者より優位に立てると思っているらしい。


それゆえだろう――自らの批判者に対して、「私みたいに顔出し実名で」「リスクを負って行動」「いっちょ噛みが」と口癖のように言う。


しかし、森氏と私が蜜月だったとき、どんな「運動」をしていたのか――。


四団体合同で記者会見を開いた他は、ZOOM会議に何回か出た。それ以外は特にない。


しかも、そのZOOM会議の最中――森氏は何をしていたのか。


六月十八日――理解増進法の成立に対する声明を作成するためのZOOM会議が開かれた。会議は十五時に始まり、陽が落ちる頃に終わった。


私は、文面について意見を述べつつ、森氏のことを気にかけた。何しろ、賛成答弁に立ったのはその三日前だ。会議中、森氏は一言も発さなかった。というか、この人はいつも何も言わない。しかし、いつにも増して真剣に画面を見つめている。


会議が終わり、ツイッターをふと見た。


そして驚愕する。


森氏は、誰かとまた口論していた。相手は、友人だったというレズビアン活動家だ。声明文について話し合っている最中――「白百合の会」の代表はネットバトルを行なっていた。


このときのバトル(の一部)を森氏は自らの note にまとめている。


『ツイッターで友人を失った記録』森奈津子

https://note.com/morinatsuko/n/n82dd2b468866


森氏は、あくまでも「女性専用施設を守る運動」をしていると言う。団体から離れた私には、「身体的男性だから、女性専用施設のことは結局どうでもよかったのだ」と攻撃する。


しかし、「手術要件を守ること」は「女性専用施設を守ること」ではない。それを指摘されると逆上するのは、「〈女性スペース〉を守る」という言葉が既に意図的な嘘だからだ。


しかも、滝本・森氏の意図とは明らかに逆に政府は動いている。


ならば、運動は今後どうなってゆくのか。


――瓦解する。


近い将来、間違いなく瓦解する。最終的に行き場を失う。瓦解を避けたいのなら、「運動をしていない」と森氏が罵る人々の声に耳を傾けるべきだ。


森氏との議論の最中、「(運動は)自作自演ではないか」と書き込んだ人がいた。「そうなんですよ」と私は返信し、こう続ける。


「白百合の会を退いて本当に正解だった。イラヌ幻想を森氏に抱きすぎていた。実際は、彼らがやっていることは、女性スペースを守る運動とは真逆だった。」

         (@Sengoku_Kyouka, 2023.11.18, 22:16)

森氏にとって、これは相当まずかったようだ。次のように噛みついた。


「千石さんがなんの証拠もない、単なる想像や噂で、仲岡しゅん弁護士や繁内幸治氏に名誉毀損するので、私はそれを注意し、『そのような法的リスクのある発言を続けるか、白百合の会を辞めるか、どちらかを選んでほしい』と申しあげたところ、千石さんは白百合の会を辞めて発言を続けることを選びました。それだけのことです。それを疑う方は、千石さんのアカウントで『仲岡』『繁内』で検索してみるといいですよ。ツイ消し逃亡してないかぎりは、ご覧いただけるかと思います。」

         (@MORI_Natsuko, 2023.11.19, 06:28)

白百合の会を退いたときのやり取りで、仲岡しゅんの名前がいつ出たのか。


いや、一度だけ出た。


「白百合の会」・「性別不合当事者の会」の元会員であり、両性愛女性(定型性差シスジェンダー)である「ままかり」氏について話題が出た時だ。森氏は、ままかり氏が行なった「名誉毀損」の証拠を仲岡氏が押さえていると言ったのだ。


仲岡の名は、ただその一度しか出ていない。


ちなみに、その「名誉毀損」とは何か。


二〇二二年の六月ごろ――「白百合の会」及び「不合の会」にいた身体的男性・A氏とB氏、ままかり氏の三名が、某左派活動家とオフ会を開く。活動家を警戒し、「ルジン」というハンドルネームをままかり氏は名乗った。そこに、仲岡氏が現れる。A氏は、「ルジン」のことをままかり氏だと暴露した。


ままかり氏の証言によれば――、


酔い潰れたB氏を介抱して両手が塞がっていたとき、ままかり氏の背後に仲岡氏が接近し、「お会いできてよかった、ままかりさん」とささやいたという。


このことを問題視した途端、ままかり氏は「不合の会」から追放される。


数か月間、ままかり氏はそれを黙っていた。調子づいた仲岡氏は、スペースなどでままかり氏を散々侮辱する(該当スペースは録音済みである)。堪忍袋が切れたままかり氏は、先述のことをツイッターで暴露。事情を知っていた私は、「きんもー」と相槌を打った。


なお、A氏もB氏も仲岡氏と深い関りがある。


一方、仲岡氏のささやきの件については、ままかり氏の他に証言者がいない。


森氏は、ままかり氏の証言が「名誉毀損」だと白百合の会で非難した。一方、「名誉毀損として立件するのは難しいのではないか」と私は擁護する――二〇二二年十一月ごろの話である。


森氏の言う「名誉毀損の証拠」とは、ままかり氏のツイートのスクリーンショットを仲岡氏が撮っているということなのだ。


なお、二〇二三年の八月――ロクでもない勘違いから仲岡氏が私を攻撃する。事情を知る人は、それのことかと思ったかもしれない。だが、白百合の会を私が退いたのは七月なので関係ない。


私は、繁内や仲岡に対する誹謗中傷とは何なのかと問うた。森氏はこう返す。


「ぐちゃぐちゃ言ってないで、周囲のデマ屋たちと一緒になんらかの運動をしてはいかが? 本当に今のあなたは、なーんにもやってないですよね。仲岡しゅん弁護士や繁内幸治氏に対するあなたの誹謗中傷を私が注意したことを根に持っているのかと思いますが、私たちの運動を叩くだけでは意味ないですよ。」

         (@MORI_Natsuko, 2023.11.19, 08:21)

――なぜだ。


なぜ――無関係な仲岡氏の名前を執拗に出す?


ちなみに、繁内氏からも仲岡氏からも、「誹謗中傷だ」という抗議は今まで何も来ていない。


というか、繁内氏について言えば当たり前なのだ。「あなたの目的は金儲けでは?」と私は問い、「それの何が問題ですか?」と繁内氏は答えた。


こんなやり取り、誹謗中傷になりようがない。むしろ、繁内氏のほうが森氏より筋が通っている。マザー゠テレサもガンジーも霞を食べていたわけではない。金儲け悪いことではないのだ。


だが、あのとき、繁内氏には批判が殺到した。それは、「必要性のある税金の支出ではない」と多くの人が考えたからだ。


森氏が守りたいものは、自分自身の居場所――なのだろう。だからこそ、運動への批判には何も答えない。必ず、無関係な話を持ち出す。


次々と出る無関係な話は、このエッセイのことにも及んだ。


「あなたは、あなたの異常な攻撃の的になってもなお、あなたを心配している人たちを切り捨て、甘言を弄する卑怯者たちとつるんでいる。その人たちの中に信用できる人はいますか? リアルでも安心して会える友達はできましたか? たとえば、この人物(@sMhppQcmlsRY0XG)とか。私は、あなたがウェブで発表しているエッセイをどこかの出版社で紙の本として出せないか、周囲の編集者に打診してみたが、断られた。今となっては、あれは時間の浪費でしたね。結果としてあなたを編集者に紹介しなかったのは、不幸中の幸いでした。それと、最初から『編集者を紹介してあげる』と言ってあなたの心をつかもうとする人には、ご注意ください。普通はいきなり紹介するのではなく、最初に編集者のほうに打診するものです。それが社会人の常識です。」

         (@MORI_Natsuko, 2023.11.20, 08:01)

このような返信リプが、土日を通じて送られ続けた。それが一時的に止まったのは、ある右派ゲイが仲裁したからだ。結果、二週間ほど休戦する。


しかし、事実に反することが森氏の発言には多く含まれている。それが、三万人近くフォロワーのいる森氏のアカウントで拡散された――恐らくは何割か信じたであろう。


戦いが再燃したきっかけは、さりげない私のこの投稿だ。


「森氏とのすれ違い――その根本的かつ最大の要因は、何で森氏が理解増進法に賛成したのかサッパリ理解できなかったところにある。だって、あれ、コントロールなんてできます?」

         (@Sengoku_Kyouka, 2023.12.04, 18:27)

すぐさま森氏は噛みつく。しかも、このときの発言は一線を超えていた。


「すれ違いもなにも、あなたが想像で他人を誹謗中傷しているから、私は注意した。そして、あなたはそれが自身の想像であると認めたが、一方で、それは真実なのだと主張。一般的に、それは『妄想』と呼ばれる。あなたはコンサータを服用し始めたとポストした頃から、発言がおかしくなってきた。なので、最近、あなたのポストは拡散されないし、スペースを開いても人が集まらない。」

         (@MORI_Natsuko, 2023.12.04, 20:57)

コンサータはADHDの治療薬である。七月の初旬から私は服用し始めた。


森氏の発言には、ADHD当事者を中心に多数の批判が寄せられる。中には、こんな声もあった。


「コンサータ服用者差別発言はやめてください…

飲んだことありますがコンサータ飲むと頭がおかしくなるという事象は発生しないと思います

仮にある時期からおかしくなったとしてもコンサータと結びつける必要はあるのでしょうか?」

         (@aya_pet_0810, 2023.12.04, 21:36)

「コンサータのお陰で社会復帰出来たのでコンサータを飲むことを悪く言われると傷つきます

世の中にはコンサータ飲まないと社会復帰出来ない人間がいるんです

そういう人がこのポストを見て飲むのを躊躇うことがあったら悲しいです」

         (@aya_pet_0810, 2023.12.04, 21:40)

すぐさま森氏は返信する。


「別に私はあなたのことは語っていない。あなたの自意識過剰では?」

         (@MORI_Natsuko, 2023.12.04, 21:42)

別のADHD当事者が返信した。


「コンサータと千石氏の発言の変化を紐付けてお話されていたように私には見えましたが。別に自意識過剰なら結構ですが、非常に不愉快ですね。最も、不愉快になろうが憤死しようが、貴方にはどうでも良いのでしょうが。」

          (@ChikaK83667186, 2023.12.04, 23:38)

森はこう返す。


「確かに、どこのだれともわからないChikaさんが憤死しても、私はなんとも思いませんね😊」

         (@MORI_Natsuko, 2023.12.05, 08:37)

普通、森氏の文章は読み易い。しかし、それさえも次第に可怪おかしくなり始めた。例えば、私を唖然とさせた投稿がそうだ。


「今年の初夏ごろから、妄想を根拠に他人を誹謗中傷するのが顕著になり、『自分が統合失調症だと診断されたのは、誤診だったのかも』という主旨のポストをしはじめた人を、おだててリポストやいいねしてる人は、人間のクズだと思いますよ。」

         (@MORI_Natsuko, 2023.12.06, 21:15)

最初、何を言われたか分からなかった。やがて、「今年の初夏ごろから~しはじめた人」で一つの連文節となっていることに気づき――凍りつく。


統合失調症は治らない。精々「寛解」する程度である。服薬は生涯に亘って続く。低下した認知機能が戻ることはない。


そして、「精神科へ行ったところ、統合失調症が誤診だった可能性が出てきた」と私がツイートしたことは確かだ。


統合失調症らしき症状が出ていたのは十八歳から二十一歳の頃である。その三年間、世界と私とはズレ続けた。ズレが消えると同時に、服薬を止める。以降、問題は起きていない。


ゆえに疑問に思っていた――あれは本当に統合失調症だったのか。


昨年の三月、ASDとADHDの診断を受ける。診断には、心理テストと知能テスト(WAIS-IV)が必要だった。結果、ASDの特徴である機能的偏りは見られたが、認知機能に異常は見られなかった。主治医からは、「少なくとも今の貴方には統合失調症の診断は出ない」と言われる。


そもそも、統合失調症患者にコンサータは禁物だ。にも拘わらず処方されている。これこそ、統合失調症の診断が私にはつかないとWAIS-IVに基づいて臨床心理士と精神科医が判断した証拠に他ならない。


二十歳前後の私は、統合失調症の特徴を確かに備えていた――強迫性障碍を併発・言動の支離滅裂化など。しかし、症状が酷い場合、強迫性障碍もASDも統合失調症と誤診されやすい。当時、著しいストレスに晒された私はASDの症状が極端化していた可能性が高い。


森氏の投稿には複数人から批判が寄せられる。しかし、「妄想に駆られてデマを飛ばしている」と森氏は主張し続けた。さらには、「千石さんに原稿を依頼したいと言っていた編集者もいたのに、妄言や暴言のせいでそのチャンスを失った」と投稿した。


これに対し、私と相互フォローである「美穂」氏が、「そんな人がいたならば、なぜ千石さんに紹介しなかったのでしょう?」と指摘する。


森氏はこう返した。


「千石さんに『あなたのことを編集者に紹介しましたよ』と言って、千石さんの原稿が本にならなかったら、彼が落胆するから、本人に言ってなかったのです。べつに彼に恩を売るつもりもなかったし。結局、あなたはメンタルの状態が悪い千石さんに擦り寄り、ハイにさせ、異様な発言を引き出し、編集者たちをドン引きさせてしまった。今まで千石さんと親しく交流していた方々も、彼から離れてしまった。あなたの罪は重い。」

         (@MORI_Natsuko, 2023.12.09, 07:00)

美穂氏は、「私のどんな発言が千石さんをハイにさせたんですか?」と反論する。森氏は何も答えなかった。「編集者をドン引きさせる発言」が何なのかも今に至るまで分からない。


なお、執筆や出版に関するアドバイスを森氏からもらったことはない。


実際、「出版社へ送るために改稿すべきか/文字数が多すぎないか」と相談した時も、「ページ数は出版社さんが決めます」という一言が返ってきただけだ。


――それどころか。


こんなこともあった。


五月十八日――LINEメッセージが森氏から入る。


曰く、パートナーシップ利用率・解消率について私が作った図をという。引用した本の発売は五日後であり、ゲラが既に完成していた。事後承諾となってしまった理由は、「出版妨害が予測されたため」(?)だった。


この時点で「変だな」と思った。しかし、奉公のつもりで承諾する。二ページに亘って図が載せられた本――『人権と利権』(編著・森奈津子)は五月二十三日に発売された。


なお、パートナーシップ解消率を調べるにあたり、130の自治体に私は問い合わせた。うち、返信のあった119の自治体の人口を調べ、解消率・性的少数者予測数・利用率を計算した。全て私が一人でやった。図を作成するだけでも、睡眠時間を除く土日の全てを潰した。問い合わせにかかった時間は思い出せない。

https://kakuyomu.jp/users/Ebisumatsuri/news/16816927861701858431


森氏が、「図作成料を支払いたいと鹿砦ろくさい社さんが申し出てきました」とLINEメッセージを送ってきたのは五月二十五日だ。このとき、やはりおかしかったのかと私は納得する。


直後、鹿砦社の松岡社長(当時)にメールして発覚した――図の作成者が私だと森氏が報告したのは事後であり、作成者名を本に入れられなかったのだ。


どうあれ、1万8千円が鹿砦社から支払われた。


作成料について話し合ったことはない。


Ⅹにおける森氏の精神障碍者差別発言は止まらなかった。最終的に、京都アニメーション放火事件に絡めて次の発言を行なう。


「デビュー以前にネットで『妄想を根拠に他人を攻撃する作家ワナビー』であることを見せてしまったあなたには、もう、SNSのアカウントを閉じ、ペンネームを変えて新人賞に応募する、もしくは小説投稿サイトで新作を発表するぐらいしか、道はないのですよ。私も非常に残念ですが。それと、編集者は出版社が違っていても、つながっています。情報は各社編集者の間に流れるのです。だから、あなたはすでに作家ワナビーのブラックリストに入ってしまったと、私は申しているのです。」

          (@MORI_Natsuko, 2023.12.09, 23:58)

類似の罵倒はこれだけではない。もはや耐えきれず、森氏を私はブロックする。


       *


ブロックから一週間ほど過ぎた頃のことだ――、


ある人から、掲示板について知らされたのは。


かつて、このノンフィクションの読者だった男がいる。以前は、彼が建てた掲示板に私が遊びに行くこともあった。だが、森氏との口論が勃発して以降、彼は森氏に阿諛追従あゆついしょうした。そうして、「誰にも見られない秘密の掲示板」を建てて森氏を招いたのだ。


そこでは、私への不適切発言が連ねられていた。


なぜ掲示板が見つかったかといえば――検索すれば普通に出てくるからだ。ところが、「招かれないと見られない」という言葉をハンドルネーム「森」は信じたようだ。


投稿が編集可能な掲示板なので魚拓を取った。Res.150~300 までは魚拓を取り損ねたが、スクリーンショットは残っている。以下は、その掲示板の冒頭だ。


【Res.1~50】https://megalodon.jp/2023-1225-1750-38/https://shikutoku.me:443/talks/4557?page=1-50


ハンドルネーム「森」が、森奈津子その人であることは一目瞭然だった。


書き込みは、森氏がXで行なった中傷をより詳細に述べたものだ。しかも、森氏しか知らないであろう情報まで口を滑らせている。


Res.90 では、「コンサータが合っていないのではと遠回しに伝えた」とあるが、私に送られたLINEメッセージにも同じ文がある。Res.113 の「橋本久美による差別的な発言があった」も(真偽不詳ながら)森氏から聞いていた。


【Res.102~150】https://megalodon.jp/2023-1225-1900-23/https://shikutoku.me:443/talks/4557?page=101-150


Res.289 では、一迅社の「百合姫」から森氏が干された経緯が詳しく述べられている。(ただし、森氏の発言には、事実を基にした虚偽が多い。この書き込みにしろそうかもしれない。)


【Res.289 スクリーンショット】https://kakuyomu.jp/users/Ebisumatsuri/news/16818023212936587530


私に対しては、「統合失調症の妄想が出ている」(Res.115, Res.1488)と一貫して主張。正気になったときに自分の言動にショックを受けないか心配だ(Res.139)、五月に祖母を亡くしたショックで症状が出たかもしれない(Res.1228)、コンサータのせいでおかしくなった(Res.1247, Res.1484)などと書き込んでいた。(不適切発言は氷山の一角である。)


【Res.1201~1250】https://megalodon.jp/2023-1225-1811-45/https://shikutoku.me:443/talks/4557?page=1201-1250

【Res.1451~1500】https://megalodon.jp/2023-1225-1747-39/https://shikutoku.me:443/talks/4557?page=1451-1500


どういうわけか、橋本久美氏のことを「森」は異常に敵視している。


Res.1565「千石の周りにはクズしか残っていない。橋本久美は特に酷い。クズ中のクズ」「橋本は頭が悪いからすぐに正体がバレる」。

Res.1526「橋本久美は千石を無責任に乗せて、狂気が顕わになったらポイ捨て。人間のクズなのでしょう」。

Res.87「橋本は平気で嘘をつく」「出版社を紹介すると言って千石をぬか喜びさせた」「千石を繋ぎ止めておくために『エサ』をちらつかせた」。


【Res.1551~1600】https://megalodon.jp/2023-1225-1752-50/https://shikutoku.me:443/talks/4557?page=1551-1600

【Res.2051~2100】https://megalodon.jp/2024-0116-1806-13/https://shikutoku.me:443/talks/4557?page=2051-2100


スクリーンショットと魚拓を橋本氏に見せたところ、「全く身に覚えのない話ばかり」「森さんのことを悪く言ったことなど私は一度もないのに、なぜここまで言われなければならないのか」と困惑していた。


誹謗中傷は、他の知人・友人にも及んでいる。


Res.755「橋本久美、美穂、ままかり、中村貴子は口先だけのクズ」「三浦俊彦教授は無責任。ガチおっさんなので自己責任ということでw」。

【Res.755 スクリーンショット】https://kakuyomu.jp/users/Ebisumatsuri/news/16818023212936659594


Res.1731「ままかりと玉村は狂人」「見るとバカが感染する」。

Res.1788「狂人二人が補い合って、素人法解釈をレクチャー」「玉村のような妄想家の言葉を鵜呑みにして千石がおかしくなった」。


【Res.1751~1800】https://megalodon.jp/2024-0104-1932-16/https://shikutoku.me:443/talks/4557?page=1751-1800

【Res.1801~1850】https://megalodon.jp/2024-0104-1929-50/https://shikutoku.me:443/talks/4557?page=1801-1850

【Res.1701~1750】https://megalodon.jp/2024-0104-1936-26/https://shikutoku.me:443/talks/4557?page=1701-1750


特例法否定派に対する暴言も酷い。


Res.1544 では、手術済みの「トランス女性」は女性だと断言し、「特例法廃止派はアホ」「陳情すらできていない」。Res.1683 では、特例法廃止派は「差別主義者」「彼女らの多くが、精神疾患や発達障害で仕事についていない女性か世間知らずの奥様」「運動していても、何も生み出していないし成果も出していない」と書き込んでいた。


【Res.1651~1700】https://megalodon.jp/2024-0104-1938-53/https://shikutoku.me:443/talks/4557?page=1651-1700


なお、Res.1621 では、「仲岡弁護士にままかりが裁判を起こされたという話を聞いた」「でも、ままかりは千石に警告しないでしょう」と「森」は書き込んでいる。


【Res.1601~1650】https://megalodon.jp/2024-0104-1940-56/https://shikutoku.me:443/talks/4557?page=1601-1650


――また仲岡だ。


なぜ、この人の名前をそこまで出す?


ちなみに、そのような訴訟が起きたという表立った情報はない。ままかり氏にも確認したが、事実無根だと言う。


(七月十八日追記・本エピソード公開後の二月十五日、ままかり氏の元に仲岡氏から訴状が届く。ままかり氏は全力で迎え撃つであろう。)


この掲示板を、招かれた人以外は見ないと森氏は思っている。ならば、ただの風聞と解っているか、嘘をついているか、そうでなければ訴訟の情報を知り得るほど仲岡氏と親しいかのいずれかだ。


需要があるならばいずれ語ろう――「不合の会」のインフラを握っていた男は仲岡氏の傀儡だった。そんな彼は、「白百合の会」にずっといた。


       *


このエピソードを公開する前、鹿砦社の松岡取締役会長にメールで相談した――「魚拓の公開は御社に迷惑が掛かる可能性がある。御社は、橋本氏と森氏の対話を載せた本・仲岡氏を非難する内容の本を出しているのだ。公開してもいいか」と。


すると、「リンチ事件でもない限り我々には関係がありません」「でも、森さんは今、旦那さんが危篤です。千石さんの人間性が問われますので慎んだ方がいいです」という旨の返信があった。


森氏の人間性はどうでもいいのか。


ちなみに――私がブロックした直後から、森氏の投稿は急激に減る。あれだけ毎日、Xでの口論で一日を潰していたにも拘わらず、一日に一件ほどしか投稿しなくなった。


やがて森氏は報告する。いわく、「自分より一・五倍も体重のある」「半身不随で寝たきりの重度身体障碍」の配偶者を、「コロナに罹りつつ」も「単独ワンオペで介護した」結果、コロナを移してしまい、「フラフラになっているのに気づけず」、「黄色ブドウ球菌と真菌が繁殖」「敗血症と多臓器不全」を起こさせて「危篤」にさせてしまったのだという。


私は、「その旦那さんは本当にいるのですか?」と返信した。すると、「いるかどうかは分かりませんが、いると思います」という返信があった。


ままかり氏もまた、森氏の配偶者の実在性/病状に関する信憑性、および例の掲示板の件について松岡氏に問い合わせる。すると、「我々には関係がない」と釈明する長文の返信があった。文中には、森氏を責めるべきところを、ままかり氏を責める混乱した表現も見受けられる。


Xでの投稿を控えるよう森氏に強制できる者は誰か? 運動の指導者である滝本氏か――現在唯一、森氏を雇っている鹿砦社しかない。


松岡氏はかつて、しばき隊リンチ事件の隠蔽に関して鈴木邦男を厳しく非難した。しかし、今の松岡氏にその資格はあるだろうか?


      *


さらに発覚した事実がある。


森氏は、久保渉氏と共に、一般社団法人「とまりぎの会」を運営している。これは、「高齢者が飼えなくなったペットを救う」ための団体だ。設立資金はクラウドファンディングで集められた。また、「会の運動を啓発するために紙芝居を作りたい」と称して60万円を募ったこともある(私も2千円寄付した)。


ところが、「とまりぎの会」の謄本を見たところ、LGBTへの理解増進が事業内容に含まれていたのだ。


一般社団法人には、収支報告を年度ごとに行なう義務がある。だが、「とまりぎの会」の公式サイトを見ても、note 等その他のサイトを見ても、寄付金の収支報告が見当たらない。また、どのような活動実績があるかも分からない。


       *


このエピソードは公開直前まで推敲しているのだが――今になってさらに凄まじい情報が入ってきた。


森氏が、以下のDMを掲示板の主に送り、掲示板の主が森氏の許可を得た上で公開していたのだ。


【スクリーンショット】https://kakuyomu.jp/users/Ebisumatsuri/news/16818023212936803923


       *


このエッセイは長くなりすぎた。特例法に関する誤りなどを訂正した上でコンパクトに書き直したい。そして、一冊の本にしたい。


――どなたかお願いできないでしょうか?

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「LGBT」というレッテルを貼られて。 千石杏香 @Ebisumatsuri

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