LGBT法案可決。我々は何をすべきか?

本日・六月十六日――LGBT理解増進法が参議院で可決された。


女性の人権は政府に握られたと言っても過言ではない。


法律は、「性的指向とはあってはならない」という理念を掲げる。「性同一性」とは「ジェンダーアイデンティティー」のことだと説明される。


その理念に基づき、「基本計画」を内閣は決定する。さらに、「基本計画」に基づいて、行政・地方自治体・教育現場・職場に至るまで「理解増進」のための施策が行なわれる。施策の実行に当たっては、「全ての国民の」しなければならない。


だが、「安心に留意」では弱すぎるのだ。


加えて、「ジェンダーアイデンティティー」である。


性別自己申告制のある国で性別を変えた人は既に入国している。また、性同一性障碍の診断を得て、ホルモン剤で女性化し、性別を偽って生活している男性もいる。内閣が決定する基本計画は、彼らのことをどう扱うのか。


これらを懸念する人々は、何をすべきなのだろう。


まず、女子スペースの保護を「基本計画」に入れるよう政府に請願することが考えられる。


しかし、たとえそれが成功しても安心はできない。「基本計画」は三年ごとに検討が加えられると条文にはある。法律そのものも、三年を目途めどとして検討が加えられるという。つまり、今は反撥が大きいものも今後は入れられかねない。


最悪の事態を回避するためには、女性スペース保護法を成立させるしかない。つまり、女性スペースは女性にしか使わせないことを定める法律だ。先日十五日には、法案を作成するための議員連盟が自民党内で立ち上がったことが判明した。


ぜひとも作ってほしい。


だが、このような議員連盟が立ち上がったことこそ、LGBT理解増進法が安全ではない証左だ。


一方で、子供への教育の問題はどうなのだろうか。


先のエピソードで取り上げた通り、修正された法案には、「家庭および地域住民・その他の関係者の協力を得つつ」という一文が加えられた。これは、教育現場におけるLGBT活動家やLGBT教育などの暴走に歯止めをかけるものだと言われていた。


この件について、十五日の参議院内閣委員会で、公明党の三浦信祐議員が次の質問をする。


「本法案での『家庭および地域住民・その他の関係者の協力を得つつ』とは、保護者などの協力を得ないと理解増進の取り組みができないという狭い意味ではないと理解をしていいのでしょうか?」


同じく公明党の國重徹議員が答弁した。


「教育基本法十三条に、『学校・家庭・地域住民およびその他の関係者は、相互の連携および協力に努める』という定めがあります。(略)本法案の修正により追加された部分につきましても、教育基本法の文言と同様の趣旨でありまして、同様の定めをすることが法律としての安定性を高めることから、『家庭および地域住民・その他の関係者の協力を得つつ』という文言を用いることとしたものでありまして、ご心配のように、保護者の協力を得なければ取り組みを進められないという意味ではありません。」


LGBT教育の暴走に歯止めをかける役割は、本法には期待できなさそうだ。


身内の子供が通っている学校・地域の学校で、どのような教育が行なわれているかを監視し、時には、教育委員会や学校に苦情を入れるしかない。


ところで。


六月に入って以降――LGBT活動家やLGBT運動に批判的だった保守派のゲイたちが、唐突に法案に賛成しだすという謎現象が続出した。


しかも、珍妙な理屈を彼らは唱えている――曰く、「この法律は、地方で作られているLGBT条例や、自治体や学校で暴れるLGBT活動家を制禦するためのものだ」という。


一体なにを言っているのか。


地方自治体は、国に従う義務があると同時に一定の自治権を持っている――法案が通る前も後も変わりがない。この法律は地方の自治権に踏み込むものでもない。過激な教育を排除したいのであれば、文部科学省の通達や省令で対応ができる。しかし、今まで政府はしなかった。にも拘わらず、なぜ、自分たちの思い通りに政府が動いてくれると思うのか。


そんな主張をするのがゲイばかりなのも気になる。L・G・B・Tの中で、社会的不利益や差別が最も少ない人たちだ。事実、彼らの主張は、「理解を広めるためにこの法律が必要」ではなく、「左翼活動家を統制するためにこの法律が必要」なのである。


実を言えば、これと同じ理屈は二年前から聞かれていた。ただ、鳴りを潜めていただけだ。


最初は、純粋に自民党を信じているだけかと思っていた。だが、妙に気味が悪い。彼らと議論を始めると、屁理屈をこねたり話をはぐらかしたりする。


――まるでLGBT活動家になってしまったかのようだ。


からくりに気づいたのは、彼らの中心に、ゲイの某氏がいると分かったときだ。その某氏こそ、理解増進法を自民党に提案した人物である。もう何年も前から、「理解増進法が成立すれば予算がつき、全国の自治体や学校で研修や講演が行われる」と発言してきた。某氏が設立した団体のHPにも、理解増進法に基づく講師の派遣を行なうと書かれている。


また、十五日には、ある動画が YouTube に流れて人々を騒然とさせた。


それは、ツイッターの「スペース」機能での会話を録画したものだった。今年五月十五日のものだという。


【動画】

https://www.youtube.com/watch?v=gDcZ4VmpQ7k


そこで、二人のゲイが以下の発言をしている。


「仕事が入ってきそうなんだよ、うちの会社に、セミナーのさ。(略)今、してんじゃん。実は俺、のよ。(略)一応それで仕事誘われてるのね、。(略)けど、俺とか周りの人間とかだけじゃ手が足りてなくてさ。もし〇〇が興味あるんだったら〇〇も紹介できるよ。」


「え、私、法案の中身をよく知らないのだけど。」


「大丈夫。これね、セミナーのマニュアル通りに読むだけでそんな難しくはないんだけど。(略)まあお金にもなるし、いいかなって思って。だけど手が足りてなくて。(略)多分、これ関連の話で俺はまあまあの富を得るはずなんだよね、今回。(略)この件というか、一連の騒動をどう着地させるかだよな。(後略)」


なかなかに酷い発言が続くので実際に見てほしい。


私の感想は、「こりゃあかんやつや」というものだった。


動画中、アイコンにはボカシがかかっている。だが、左の人物は明らかに私と親しい人なのだ。動画中で言及されている「一連の騒動」についても、私は相談を受けている。同時に、彼は某氏をよく知る人物であり、LGBT活動家を叩きながら理解増進法に賛成していた一人だ。


理解増進法とは、活動家を国が雇って啓発に当たらせる法律である。今まで、彼ら保守派ゲイ活動家が批判していたのは、左翼ゲイ活動家だった。それでいて、女性スペースの問題にはあまり関心を持っていなかった。だからこそ、自民党が当初提出した法案には、女性の安全を守るような条文はなかったのだ。それを入れさせたのは、市井の女性たちの声である。


言うまでもなく、特定の性的指向を持つ人が原稿を読むだけで報酬を貰える法律は間違っている。それは理解から最も遠い――新たな特権階級を作るものでしかない。また、以前にも言った通り、性的少数者への理解を深めさせるために性的少数者を呼ぶ必要はない。


しかも、誰がゲイかなど外見で分かるのだろうか。このようなことが繰り返されてゆけば、報酬を目当てにゲイに成りすまして講演を行なう者も出てくるだろう。


理解増進法は最終的に廃止するしかない。

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