第9話 倉持と力の収束

喫茶店


桜が鼻歌まじりに店内を回る。


次から次へと止まない来客。


焦る店長とは対照的である。




店長「…」




その様子に店長は察した。


店長は、16時で店を閉めると宣言した。


宣言に従い常連たちは15時55分には完全に退店した。


桜は店長に問いかけるが、店長は食材が切れたとだけ、伝える。




店長は桜に、店内の清掃や整理を指示する。




その10分後、倉持の影が見える。


やはりな、と店長は外に出て、倉持たちを迎え入れる。




倉持「すみません店長。 8人で」


桜「この女子ホイホイが!」






店長は倉持たちを席に誘導する。


そこに怒りに目覚めそうな桜がお冷を持ってくる。




桜「倉持さん。 どういうこと?」


倉持「ああ、紹介しますね。 同僚の赤井さんと白銀さん。 後輩の青野さんと緑谷さんと筑紫さん。 先輩の黒田さん。 そこで会った三奈さんです。 えーと赤井さんと三奈さんとは知り合いだよね」


桜「そうだし、そうなんだけど、そうじゃない」




回想シーン


オフィスにて




倉持「さてと… じゃあ、このまま出て、直帰しますね」


青野「倉持さん。 サボタージュ―」


倉持「いやいや。仕事仕事 まあ、お昼休んでないから、軽食はとるけど」


青野「私もお昼食べ損ねたんです。 ご一緒しても良いですか?」


倉持「そうか、でももう、有給1時間取った方がいいと思うぞ、ちなみにそこのパスタとケーキはかなり美味しいよ」


黒田「ケーキ? 私も行く」


赤井「なら、私も」


倉持「赤井さん…部署違うのに」


赤井「いいし、今日はもうかなり仕事したから、帰る」


白銀「そうだな。 私たちも一緒しようか」


倉持「おいおい」




白銀(倉持、緑谷と筑紫も誘っておこう。 気晴らしになるだろう)


倉持(なるほど、そういう考えか…)




倉持以外は、1時間の有給休暇を取得して、オフィスを後にした。


その道中、倉持を見つけた三奈が、異変を察知して同行したというわけである。




喫茶店に戻る。




倉持「すみません店長。大勢で押しかけてしまって」


店長「いいよー 何となく予想できてたから」




この時、女性たちは各々思考を巡らせていた。




桜(ここ最近倉持さんとろくに話ができなかったから、じっくり話したかったのに… これじゃあ、話しどころじゃないじゃない…… あれ…スース―する… しまったさっきバックヤードで着替え中に慌てて出てきたから、下着履き忘れた…)




赤井(ライバルは白銀さんぐらいと思っていたのに… ここの店員さん、JK… 青野に緑谷まで…何年も培ってきた友人ポジが危ういじゃない… あれ…なんか違和感が… ひもが切れてる…うそ…いつの間に…)




白銀(先日は観覧車の上で、かまそうと思ったのに…上の口じゃなく下の口を合わせてしまうなんて…このままじゃスカキャラになってしまう… ここで、頼れる同僚ポジをしっかり演出しておかねば… ん… そういえば、会社を出るときに下着替えようとして… ハッ! バッグの中に下着が2セット… つまり、今ノーパンノーブラ… え…なぜに)




青野(楽しみー でも、食べ過ぎると、また胸が大きくなっちゃう… ん? なんか、胸が重力で引っ張られてる感… なんで? なんで? 私ノーブラなの)




緑谷(ついてきてしまった… 反省しないといけない立場なのに… う…う…てゆうか、下着…)




筑紫(あれ? いつの間にか、ブラとパンツがない… いったいどういうこと…)




三奈(しまった… 今日汗かき過ぎて、ブラ外してたんだった…)




黒田(ふふふ、今日は月に一度のノーブラノーパンデー… それで、後輩たちとお茶するなんて、私結構でんじゃらすね)




店長(あれ? 胸がスース―する… おかしいな… さっきまで… あ? お客さん返してから、暑くてバックヤードに投げ捨てたんだ)




なんということでしょう。


10人の人間がいながら、ブラは3着(倉持は身に着けていない)、ショーツは4着、ボクサーブリーフが1着しか存在しない空間である。




これはラッキースケベの収束作用によるものである。


先週、倉持はラッキースケベをいつもよりは引き起こしていない。


さらに、この日は、まだ、緑谷に対してしか起こしていない。




即ち、この日この時倉持のラッキースケベ力は、収束し、かなり高まっていた。








話はそれるが、今月倉持は夏のボーナスもあり、少しだけ潤っていた。


帰省代を考慮しても、十分なお金があった。


倉持はそれで、キャンプ道具を購入しようと考えていた。


毎年少しずつ買い足していて、今年はいよいよテントを購入できると、ひそかにワクワクしていた。




加えて、最近のラッキースケベの状況から、倉持はラッキースケベ力が弱まっている? と考えていた。


それもあって、今日この日、いっても精々2000円ぐらいだろうと踏んでいた。




だが、倉持は自分のこの能力を甘く見ていた。


弱まっていたのではない。


溜まっていたのだ。






果たして、倉持の財布の中身はどうなってしまうのか…




王、臣下に言ふ「油こぼすなよ。こぼしたら、やべぇぞ」出典:涅槃経


そも、油は火の源である。


火を神仏への捧げものであり、古来より重宝されてきた。


油を断つことは、即ち神仏への崇拝の途切れでもある。








倉持は、油断していた。


普段は潤滑油のような存在で、人間関係や業務の円滑化、時にははっぱをかけるエネルギーの塊のような男であるが、この日は完全に油断をしていた。




桜「はい、コーヒーです」


倉持「ありがとう」


桜「…」


倉持「うん。 美味しい」






普通ならば、9人もの女性に囲まれて、油断することなどあり得ない。


倉持でなくても、密室で男1人、女性9人という状況であれば、何らかのハプニングを予期するだろう。




だが、この日この時、倉持はこう考えていた。




倉持(9人もいるんだから、いっても下着ぐらいで済むだろうな… これなら安心だ)




さらに、若干思考停止気味になっていたのも事実である。


というのも、正直なところ、倉持は少し疲れていた。


無理もない。


前日遊園地で、アトラクション+イベントを全制覇していたのだから…


そして、迎えた月曜日。


日中特にトラブルもなくて平穏。


それは油断もする。




故に、普段の危機管理能力が、ほとんど機能していなくても不思議ではない。


下着ぐらいで済む…倉持はそう高をくくっていた。


その下着がこの空間には、マイノリティであるということを、倉持は想像すらしていなかった。


付け加えるなら、普段は女性の言動に気を配る倉持であるが、この時は、それすらも鈍っていた。


緑谷と筑紫への気遣いは多少残っていたものの、その他の女性の機微には、疎くなっていたのである。






故に、この空間の異常事態に真っ先に気付いたのは、倉持ではなかった。




白銀(……心なしか、湿度があがった? いや、空間内の人が多ければ、普通… 普通? いや、この上がり方はおかしい… 独特の湿りを感じる… !? これは、湿り? 私か…? いや、それだけじゃない… いくら私でも、一人でこれほどの湿りは出せない… 複数人… 複数いるぞ… それに、心なしか、皆顔を赤らめている…暑さだけでこうはならない… これは、何かが起こるぞ)




しかし、白銀には、困った癖があった。


苦難や逆境、痛みに耐え抜いた男を見ると、下半身が熱くなるのだ。


故に、この状況を倉持にほのめかすことはしなかった。




あと3人、白銀ほど具体的ではないにせよ、この状況を察しているものがいた。




桜(倉持さん… こんなに女性連れて大丈夫かしら… しかも…みんな心なしか雌顔になってる気がする… これは何か…ある)


赤井(これは穏やかじゃないわね… ひもパンが切れるなんて… 何かの予兆としか思えない)


黒田(さて、倉持君… 君はどんな未来を見せてくれるかしら…?)




察している人物たちは…それゆえに、動けない、あるいは動かなかった。


最初に動いたのは、三奈であった。


三奈には焦りがあった。


付き合いは長いが、現在は密度が薄い。


取られてしまった感が強かった。




そこで、三奈は自分の武器を活用することにした。


自分の最大の武器が若さであると、三奈は認識していた。


三奈も何となく、空気は察していたが、若さを理由に無知ぶり、あえて空気を読まない言動をすることにしたのだ。




三奈「あついですねー…」




三奈が、パタパタを胸元をはためかせ、そのたわわな胸の谷間を露わにする。


しかも、倉持の席からなら、その頂点も見えるような絶妙な角度で…




三奈(この中でも、胸の大きさなら、私がトップクラス。 ハリやツヤとか、トータルで見れば、トップは間違いない。 さらに、私の胸は左右の色が違う… さしずめオッドパイといったところかしら… 左のピンク色の方は、若い+清純アピールにもってこい。 このギャル風ルックスとのギャップと合わされば… いくら倉さんでも)




倉持「そうですね。 冷房を強くしてもらいましょうか。 店長、すみません。 少し下げてもらえますか? あ、緑谷さん通気口に近いですね… 寒さ大丈夫ですか?」


緑谷「はい、大丈夫です」


三奈(グフッ… さすが倉さん… 基本鋭いはずなのに… 今日は鈍チンデーってことね)


白銀(やるね… この娘こ… いい牽制するわ)


黒田(若いってすごいわね)




倉持「でも、下半身を冷やすのは、良くないですね… これ良かったら」




倉持がバッグから、折り畳みブランケットを取り出す。




桜(ブランケット… 倉持さんは、女性の服が突然破れたり、消失したりしたときに備えて、いつも持っているやつ… それを…緑谷さん? だっけ… この人にだけ、渡した? 隣の人には渡さずに…)


白銀(まあ、緑谷に何らかの秘密があり、クラさんはそのことを知っている… それゆえの言動…おそらく、緑谷もノーパンである可能性が高い)


赤井(隣の筑紫さんはスルー… つまり、緑谷さんには何か…ある!)


青野「ごはん。 まだかなー」




青野がまるで、子どものように、ナイフとフォークを両手に持って、机をとんとんとしている。




倉持「はは、行儀悪いですよー。 もう少し待てば来ますからね」




倉持以外は気付いた。


青野の豊満なバストがまるで、縄跳びをするかのようにブルンブルンと運動する様を…


白銀、赤井、黒田、緑谷、筑紫、三奈(ノーブラ!?)




三奈(マジ… あの兵器みたいな胸が…今、直に布と当たってるっていうの…)


白銀(とんだ伏兵がいたもんだ…)


黒田(青野さん… アナタも仲間だったのね)




そこに桜がパスタをもってくる。




桜「はい、ミートソースのお客様ー」


青野「はいはい、私でーす」ブルンブルン




とっさに、倉持が動き出す。


青野の、胸の前に、紙ナプキンを垂らし、おもむろに広げると、青野のうなじの真後ろで、キュッと結ぶ。




青野「ありがとうございますー」


倉持「いえ、せっかくのかわいい服にソースが散るといけないですからね」


白銀(天然は強いな… そのような無邪気ムーブ… 美女を売りにしている私じゃ到底できない…)


赤井(青野… あんたは違うと思ってたのに… くっ…かわいいとか…羨ましいじゃない)




三奈「はいはーい。 私も、ミートソースください!」


桜「はーい。 追加ですね」


三奈「倉さん。 私も私もー、ナプキンつけてくださーい」


倉持「はいはい」




倉持は、同じように、三奈の胸の前にナプキンを垂らし、うなじにそっと沿わせて、キュキュット結んだ。


三奈「ありがとー。 倉さん」




白銀(くっ、若さ…羨ましい… そして、呼び方がかぶっている… 特別な呼び方をすることで、自分の優位性を誇示するとは)


赤井(この娘…マジでできる。 白銀さんも動揺しているようね)


緑谷(やはり… 少し様子を観察していましたけど… ここは…戦場だ)






緑谷は人の顔色をうかがう力を備えていた。


恵まれない環境ゆえに備わってしまった力である。


しかし、今はその力に感謝していた。




緑谷(私はまだ、関係が浅い… だから…ごめんなさい… 卑怯な手を使わせてください)




緑谷はブランケットを、ワザととは思われないように、パサッと落とす。


短期間ではあるが、緑谷は倉持の習性を知っていた。


倉持は音がする方に、即座に反応し、反射的に動く。


当然、ブランケットを落とせば、それを拾う、拾うためには… テーブルの下にもぐる必要がある。


おおよそ、まっとうな成人男性であれば、テーブルの下に潜り込むことはしない。


しかし、倉持は反射的に動かされる傾向があり、それ故、時として、そのような非常識な行動をとらされてしまう。


そう、倉持は、どうしてもラッキースケベになりそうな方向に動かされてしまうのだ。




緑谷の読みは、はたして、あたった。


倉持は、素早く、テーブルの下に潜り込む…


瞬間緑谷は椅子に浅く座り、股を少し広げた。




緑谷の読みは当たっていたが、だがしかし、甘かった。


倉持と1対1であれば、この作戦は功を奏していたであろう。


だが、ここは戦場。


この機を逃すまいと、エントリーするものは、一人ではなかった。




白銀、赤井、三奈は、倉持が潜り込む瞬間、体をずらし、そして、股を広げた。




倉持は油断をしていた。


倉持はブランケットをテーブルの隙間から緑谷に差し出す。


当然、緑谷の下着の穴からは、さらなる洞窟が見えてしまっていた。


雨後の洞窟のごとく、しずくが滴る。


倉持はすぐに退散しようと、テーブルから出ようとする。


足にさえぎられる。


その足の生える方を見ると、


ミニスカートから覗く脚線美、そして、もはやどこも隠せていない、細いヒモ、その先には、一本の道がすうっと伸びている。


別の方向を見ると、ひらっとしたスカートの中から赤い下着が顔を覗かせる。


倉持がグッと、眼を閉じる。


しかし、それがまずかった。


倉持の記憶では、自分の席は、このまま、まっすぐ進んだところであった。


眼を閉じていても問題ない。


だが、それをも読んでいる人物がいた。




戦場に置いて、勝利を得るのは、誰か?


最も先に動いたもの? 最も先に仕掛けたもの? 天然? ひもパン? スカ担当?







最も早く思考し、状況を俯瞰的に把握し、分析し、最適なタイミングで、最良の行動をしたものである。










倉持の席には、給仕の合間である桜が陣取っていた。


倉持が逃げるように、テーブルから勢いよく這い出そうとしたとき、頭は桜のスカートの奥深くに入り込んだ。


倉持の顔は完全に桜のスカートの中に飲み込まれ、ダイレクトに桜の秘部に吸い込まれたのである。




倉持「ご、ごめん桜さん」


桜「こちらこそ 偶然…空いてる席があったから、座っちゃった」




倉持と桜は起き上がり、姿勢を正す。




桜は、営業スマイルを浮かべながらも…


並みいるライバルたちに目で訴える。




桜 眼力「積み重ねているものが違うのよ…私とあなた達じゃ…格が違うのよ」


白銀(くっ… この女…)


赤井(やっぱり… 最大の敵は桜さん…あなたね)


三奈アラサーのクセにぃぃ


緑谷(…強い …これが…私の好敵手たち…)


筑紫(何か、すごいことが起きてる?)


黒田(…ケーキまだかしら… 私は、出番なさそうね)


青野「美味しー」




店長(あーあ、倉持ぃ… 責任とれよぉ… てか、さっきから暑いな… 冷房効いてないんか?)






倉持(え? え? なんで? なんで? 下着つけてないんだ?)




油断… 


倉持が、自身の油断に気が付いたときには、もはや手遅れであった。




こぼれた油は、女性たちの闘争心を炎のように燃え上がらせていたのであった。


ラッキースケベとは偶然起こるスケベシチュエーションのことである。


偶然とは何の因果関係もなく起こる予期せぬ事態である。




しかるに、先ほど倉持に起こった数々の出来事は、現在認識できる情報のみで判断するならば、厳密には、ラッキースケベではない。


色仕掛けといった方が適切であろう。




ラッキースケベとは、もっと、はちゃめちゃで、非論理的なものである。


ただ、非論理的ではあるが、それらしい理由付けだけは、なされているものである。








倉持(いやいや… いったん落ち着こう… みんなノーパン何てこと… はは、あるわけない…)




倉持はいったん冷静になるために、そそくさと、トイレへ行く。


トイレのドアを開けて、用を足そうとする。


ちなみにであるが、基本倉持はトイレのノックもきちんとする派である。


しかし、この時は忘れてしまっていた。




筑紫「きゃああああ」


倉持「え?」




男女共用のトイレでは、筑紫が全裸でトイレに腰掛けていた。


筑紫は全裸放尿派であった。


筑紫は止めようとするが、つい先ほど、緩めたばかりであり、留めることができなかった。




倉持「ご… ごめん」




倉持がドアから出ようとすると、急な揺れによって、体が引っ張られるように、筑紫のほうに倒れ込んだ。


倉持の眼前にはまさに筑紫の谷から、溢れ出る尿が滝のように落ちているさまが映った。




筑紫「あ…ん…あああ… 」


倉持「ご…ごめん」


筑紫「ああ…全部…出ちゃう…」




筑紫はこれまで、倉持と接点はほとんどなかった。


だが、今回の件で、自分と緑谷のために動いてくれていたと知った。


その時、そんな男性もいるのか…と筑紫は思っていた。




本日、改めて倉持を見て、少しときめいていた。


助けてくれたこともそうだが、それを言おうともしない倉持に対して、好感を抱いていたのだ。


そんな倉持に、自分のもっとも恥ずかしい姿を見られている。


筑紫は…非常に高揚していた。




筑紫「あ…あ…ん…ふう…あ…ん…ん」




吐息が漏れる。


身が自然とよじれる。


筑紫は自分から、こんなに甘い声が出るとは思いもよらなかった。




二人はお互いにごめんと言葉を交わしながら、トイレを出る。






部屋に戻った瞬間、そこは予想だにしない環境になっていた。


喫茶店は2階にある。


窓からは道行く人々を眺めることができる。


その、窓が全て歪んでいたのだ。




倉持「ど、どうしたんですか? これは」


店長「倉持…どうも、局所的に揺れが起きたみたいだ」


倉持「え? 揺れ…」




倉持は頭をフル回転させる。


自身の能力がこの状況を引き起こしているとしたら…


倉持は結果から、何が起きているのか逆算する。




倉持が導き出した結果は…密室である。


もっともラッキースケベが起きやすい環境は密室…しかも外から干渉されることがない密室である。


倉持はすぐさま、すべての窓、ドア、階段、連絡通路を探る。




桜「倉持さん… 私たちも調べたんですが、どこも歪んで出ることができません… 壊そうにも、全部防弾使用の強化ドアや扉なので、びくともしないんです」


倉持「…電話…みんな電話は?」


白銀「通信障害だ…」




何人かは偶然であるが、何人かは、同じキャリアの場合は無料通話になるということにつられて、倉持と同じキャリアで契約をしていた。




倉持「ということは、当然ネットも…」


店長「ああ、ダメだ…」


倉持「場は引けているから…大丈夫か…」


店長「余裕あるな」




倉持は考える。


単なる密室では、ラッキースケベに直結しない。


先ほどの揺れのような…偶発的な何かが、やってくる可能性が高い…




倉持は目を見開き、耳を澄まし…ラッキースケベ要素がないか、隅から隅まで確認する。


今この場で起こりうるラッキースケベとは何か…




倉持の鼻腔に、甘い香りが入り込む。




倉持「この匂い!  みんな、服か何かで、鼻を鼻を覆うんだ」








時すでに遅し…


そもそも…桜も白銀も赤井も三奈も…皆、おかしかった。


全員、倉持へ好意は持っている。


しかし、全員、倉持の特性を知っており、それ故無理な色仕掛けはしないように心掛けていた。


色仕掛けは、倉持の心と財布をむやみに傷つけるだけだと…全員理解していた。


短い付き合いではあるが、緑谷でさえ、そのことには気が付いていた。




だが、この喫茶店に入ってからというもの…女性陣は全員おかしかった。


装備品がいつもより少ない事、ライバルが多い事…


しかし、そんな状況にあっても、無理な色仕掛けをするほど、心無い女性たちではない。










倉持(一週間前… この建物の地下に出来たお店… アダルトショップだ。この匂い…おそらく媚薬成分が入ったローションがこぼれたか、破裂したんだろう…)




倉持はアダルトグッズに詳しかった。




倉持(特に女性はにおいに敏感… あらゆる媚薬成分が立ち込めたこの空間で… 正気を保つのは…不可能に近い…)




白銀「クラさあああん」




最初に理性を失ったのは白銀であった。


普段人前で抑圧している反動が出たのである。


白銀は、ブラウスを脱ぎ捨てながら、倉持に巻き付くように抱き着いた。




倉持「し、白銀さん。 落ち着いて」


白銀「いやぁ… おチ○コついてぇ」


倉持「何言って…」




白銀は肩を震わせながら、上目遣いで、倉持を見つめる。


白銀と倉持は身長差があまりないため、上目遣いになるのは貴重である。


白銀はここぞとばかりに倉持に甘える。




白銀「チュー… チュー…してぇ… 上の口にも…」


倉持「お、落ち着いてください」


赤井「ダメぇええええ」


倉持「赤井さん」




赤井が倉持の後ろに回り、羽交い絞めにする。


赤井は倉持の耳元で囁く。




赤井「…くらもちぃ… からだあついよぉ…ねえ…しずめて…」




倉持は耳元が弱かった。


赤井は何度か一緒に飲んだ時に、その情報を知っていたのだ。




赤井「はぁむ」




赤井は倉持の左耳たぶを甘噛みする。




赤井「ここ…気持ちいいんだよね? 私も…ちゅーしてほしいなぁ」




右側には桜が来ていた。


桜は倉持の耳の溝に沿って、舌を這わしながら、倉持にシャツの隙間から手を入れて胸板をまさぐる。


桜「倉持さん…倉持さぁん」




緑谷がフラフラと倉持の方へ進む。


その眼は倉持の下半身をじっと見据えていた。


それを押しのけて、三奈が進もうとする。


しかし、黒田がそれを許さない。


黒田は三奈を羽交い絞めにし、緑谷の首を足でロックする。




黒田(はぁはぁ… コンプラは… 私が守る…)


黒田(未成年の淫行はNG… それと、倉持の下半身露出も今はNG… それはさせない)


黒田「くっ…すごい力… 青野、あんたも…」




黒田は、青野に助けを求める。




黒田「…あ…お…の?」




しかし、遅かった。


青野は天然であり、普段から考えが読みにくい…


さらに、無邪気ムーブが多いせいか、アダルトな世界とは縁遠いと思われがちである。




しかし、よく考えてみてほしい。


天然童顔巨乳がエロいというのは、もはや一般論である。


また、無邪気はエロと相反するものではない。


エロは邪よこしまではない。


邪な思いがエロに結び付くことはあっても、エロの本質は邪ではない。




つまり…青野はその、純粋な思いから、極めて綺麗な心から、単純な好奇心から、倉持のおチ○チンを見たかったのである。




黒田が気付いた時には遅かった。


青野は倉田のズボンの真ん中の穴から、すでにその法具を発掘していたのである。




青野「おおーー」




青野は倉持の身体と白銀の身体の間に生えているおチ○チンに目を輝かせる。




白銀が腰をよじる。




白銀「クラさん… いい?」




倉持「…」




その時、快楽の狭間で揺れ動く倉持の脳内では、激しい戦いが繰り広げられていた。








倉持の脳内




倉持「ダメだ…目を覚ませ。 動け…動けよ」


エロ倉持「何をいまさら、戸惑っている」


スケベ倉持「そうだ。 このまま身をゆだねてしまえ」


倉持「彼女たちは理性を失っているんだ。 こんな状態で、するのは間違っている」


エロ倉持「カマトトぶるなよ。 やってしまえばいいんだよ」


スケベ倉持「開放しろよ。 お前だってやりたいんだろ?」


倉持「それは…」


エロ倉持「大学時代からずっと一緒にいるけなげな桜…かわいいよなぁ? あそこまで献身的に尽くしてくれる子…なかなかいないぜ」


スケベ倉持「入社当時からの付き合いで、友達でもある赤井…友人のような恋人って男のあこがれだろ? しかもボーイッシュな見た目と、エロ下着のギャップ…たまらんよな?」


エロ倉持「美人な白銀もいいだろ? 人前ではクールな彼女がお前の前でだけは、こんなみだらな姿を見せるんだ… ほら…ほら…少し腰をずらすだけだ… 行っちゃえよ」


スケベ倉持「今なら、青野もいるぜ…あの巨乳はたまらんよ」


エロスケベ倉持「他の子もやり放題だ… さあ…行けよおおお」




倉持「…」


倉持「…」


倉持「…」


倉持「…」


倉持「…」


倉持「…」


倉持「…」


倉持「…」


倉持「…」




倉持はぽつりぽつりと語り始める。




倉持「彼女たちは皆…私の恩人だ。 私が…人間らしく…生きていけるのは、彼女たちのおかげなんだ…」


倉持「恩人だからこそ… 彼女たちを幸せにすることができない私が… 彼女たちに手を出しちゃいけないんだ… 私と交われば…その人は不幸になる…」


倉持「恩人を不幸にはできない… だから… だから… 私は…」






倉持「イかない!」










眼を見開くや否や、倉持は赤井の首筋をすっとなぞる。


赤井が倉持の性感帯をしているように、倉持もまた、赤井の性感帯を知っていた。




赤井「あ…」




続いて、白銀の鎖骨に口をつけて、きつく吸う。




白銀「ああ…ん、ん…あ」




白銀の身体がのけぞった瞬間、桜の顔を両手で支え、おでこにキスをする。


赤井と桜のロックが緩む。


倉持は、エビのように体を後ろに引いて、脱出する。


あおむけの状態でスライドしたものだから、筑紫の足の間に挟まってしまう。


見上げると、筑紫の足の付け根。




しかし、戸惑っている場合ではない。


倉持は腹筋を使い起き上がる。


そして、ズボンを脱いでカウンターに登る。


ズボンでわっかを作り、天井で動きを止めている空気循環用の扇風機にズボンを引っかけて、羽を掴む。


すると、全身を使って、扇風機を力ずくで回す。


ぐるんぐるんと勢いをつける。




そして、そのまま、足からガラスに突っ込んだのだ。


ガラスを完全に突き破ることはかなわなかった。


しかし、ガラスに大きな穴をあけることに成功したのだ。




部屋中に蔓延した淫の空気が、穴に吸い込まれていく。




桜「あれ…? 私… 何をして…」


白銀も、赤井も、青野も、緑谷も、筑紫も、三奈も、徐々に正気を取り戻していく。


黒田(やったわね… 倉持)




倉持はふと、黒田のスカートの中から除く、濡れた密林を見てしまうが、すぐに顔をそらした。








だが、これで終わりではなかった。




店長「う…うう」


倉持「店長? 店長?」




倉持(…止まっていた換気扇… この熱気… この熱気は、人の多さだと思っていたけど… そうか…電気も止まっていたのか)


倉持(店長は、人一倍暑さに弱い…)




倉持は店長のそばに駆け寄り、声をかける。




倉持「店長! 店長! しっかり」


店長「すまん。 倉持…」


倉持「体が熱い… 呼吸もあらい… 熱中症じゃないですか! 水分は取らなかったんですか?」


店長「はは、どうやら水道も止まってたようだ… 店の飲み物は、ぜーんぶ、ちょうどぴったり無くなってたんだ… 在庫管理…うまいだろ?」


倉持「そんな…そんなこと言ってる場合じゃ…」


店長「ふーーー ふーーー はーーー … …」


倉持(水分… 水分は… ないのか?)




その時、極限まで、研ぎ澄まされた倉持の耳に、かすかな音が聞こえる。


チョロ…


店長の下腹部に耳を澄ませる。




倉持(…出したての尿の水分率は約95%… 継続的に飲むと他の成分濃度が高くなり、却って脱水症状を加速させる恐れや雑菌の濃度が高くなる… しかし、出したて…出てすぐのものであれば!)




倉持「店長! 尿を口移しします! 思い切り出してください!」




倉持は衛生面を考えて、店長を抱えて素早くトイレへ駆け込む。




倉持(私の雑菌も加わる…決して安全とは言えない。 けれど、それでも…やるしかない!)




倉持は店長を便座にすがらせると、ズボンをおろして店長の下半身を露わにする。




倉持「店長! 今です」




店長は全身の力を抜く。


すると、自然に尿が飛び出した。


倉持は、それを全て受け止める。


少しでも多くの水分を確保する。


その一心であった。




倉持はその頬を限界まで膨らませると、店長の口を両手でこじ開ける。


スキマがないように、口をかぶせると、頬の中のものを少しずつ、店長の中に排出した。




店長「ん… ぐ…ぐ…んぐ…ん…ん…ぐ」




倉持は口内の水分を全て、店長に移し終えた。




店長「はぁ… はぁ」




倉持(少し、呼吸が整った… けど…まだ… 水分が足りない)




桜「倉持さん」


倉持「桜さん… と白銀さん…」


白銀「どうしてって顔してるな? ここは用を足すとこだぜ」




それ以上の言葉は必要なかった。


倉持は白銀の尿の出口にぴったりと口をつける。




白銀「…はぁん… ああ… ああああ…」


倉持「ふぁふぁ、ふぃやふのほうふぁふぁ!」


白銀「大丈夫だ… ああ…ちょっと…ん…あ…感じただけだ…ん」




白銀は、体内から絞るように、一点に神経を集中させた。


それを倉持は頬一杯に受け止め切った。


そして、店長の口に移す。




桜「わ…私も」


倉持「ああ!」




桜「…ん」




桜のものも全て受け止める。


別に倉持を仲介する必要は全くない。


しかし、いくら女性同士と言えど、恥部を直接口につけるのには抵抗があるものである。


その点、桜も白銀もこれまで、幾度となく倉持にク○ニをされている。




倉持を仲介するのは、二人にとっては抵抗が少ない行動であった。




店長「はあ…はあ… はあ… ふー… 助かったよ。 ありがとな」


倉持「でも油断はできません。 安静にしていてください」








倉持(ひとまず… 最悪の事態は脱出できた… しかし…これで終わりとは思えない…)




倉持は誰のものか分からない、唇の下にかすかに残った水滴を誰にも見られないようにさっと人差し指で拭いながら、来るラッキースケベに対抗せんと気を引き締めたのだった。


危機は脱した。


しかし、いまだ脱出することができないでいた。


穴によって、空気は出るようになったものの、それでも、媚薬の効果がなくなったわけではない。


加えて、暑さ。


暑さは人から正常な判断力を奪う。




皆、体力的にも精神的にも、限界を迎えつつあった。


復旧のめどが立たない。


せめて、電話かネットどちらかでも復旧すれば…何とかなる。


ポケットWI-FIもない。


狼煙という手もあるが、なぜか、人通りがない。




自力で脱出するしかないのである。






倉持は現状を整理する。




現在2階だけが、完全に隔離されている。


階段に出るためのドアが歪んでいて開かない状態である。


また、非常階段にも出ることができない。


窓ガラスは防弾使用。


トイレの窓は人が通れるほどではない。




3階は空部屋…1階は雑貨屋…地下はアダルトショップ… 


なんだこの物件は?




倉持は思案する。


どうすれば、無事に脱出できるか…




倉持(そういえば…さっきトイレにまだ少しだけ水があったな…尿よりはそっちがマシだった気が…いやいや…それは今関係ない… しかし…考えが…まとまらない… どうすれば…)


白銀「クラさん…一人で考え込むなよ」


赤井「そうだよ。 みんなで考えよう!」


黒田「そうそう。 人を頼るのも大事よ」


倉持「みんな… そうだな。 みんなで考えよう!」






青野「燃やしますか?」倉持「アウトだ…非常事態と言えど、それはまずい…」緑谷「叫びますか?」倉持「できなくはないが… 周辺に人の気配がない…」青野「床をぶち抜きましょうか」倉持「床…?」白銀「案としては悪くないが…ぶち抜くすべがない…」赤井「この床だと…普通に考えてぶち抜けないわね」桜「ええ、この床も防弾使用ですから…」三奈(ここの店長…命狙われてんの?)店長「すまん。 この店はちょっとやそっとじゃ壊れないように床も窓ガラスも強化してるんだ」桜「せめて上の階が撤退してなかったら、WI-FI環境は何とかなったかもしれないのに…」


倉持「桜さん… 今なんて?」桜「え? ワイファイ? もしかして、ウィーフィー?」倉持「いやWI-FIはWI-FIでいいよ。 その、上の階は何をしてたんですか?」桜「何か、ネット関係での事務所でしたよ」




倉持の脳内で、パズルのピースが組み立てられる。




倉持(ハマった…けど… この作戦にはリスクが…)


白銀「クラさん。 どうやら思いついたようね? 脱出方法」


倉持「ああ…だけど…」


緑谷「何でも言ってください」


筑紫「私たち、何でもします」


赤井「私だって、あんたの作戦なら、何だってやるわ」


黒田「そうよ… みんなあなたを信頼しているわ」


青野「そうです」




倉持「みんな… 分かった…けど、無理だと思ったら、言ってください。








MISSON1




倉持「まずは、天井裏に行って下さい。 トイレに入り口があります。 天井裏は狭いので、最も小ぶ… 小柄な筑紫さん…お願いします」


赤井(バストサイズが決定打か…)


筑紫「はい」




倉持はトイレに行くと、筑紫を肩に乗せようとする。




筑紫「ごめんなさい。 前から上がってもいいですか?」


倉持「ええ… 上りやすいように」




筑紫は深く座る倉持の肩に片足を引っかける。


倉持の頭をもって、体を持ち上げる。


倉持の顔に、筑紫の恥部がぶつかる形になる。


筑紫はもう片方の足で倉持の肩に立とうとする。




筑紫「行きますよ」


倉持「…え…ええ」




筑紫は勢いよく倉持の肩の上に立つ。


倉持はバランスを保ちながら、筑紫を持ち上げる。


筑紫は天井へと続く窓を押し上げて、天井裏によじ登る。




筑紫「行きました」


倉持「分かった。 気を付けて進んでください」




ふと倉持が上を見上げてしまうと、その真上には、筑紫のあらわになった秘部が全開になっていた。




MISSON2




筑紫は天井裏を這うように進んでいく。


筑紫「…ううう、何回も見られてしまったぁぁ… うう… クセになりそうでコワい…」


筑紫(さて、このあたりね。 OAフロアは床下にコードを這わすために特別な作りにしていることがある… ちょっと重いけど、私の力なら…床を押し上げることもできる)


筑紫(よし…ぐ… ううううう… ここで… 力を出すんだ…)


筑紫「うあああああ」




バガンと音を立てて、床は吹き飛んだ。


筑紫があたりを見渡すと、そこは誰もいない、がらんとした空間であった。


筑紫は急いで非常階段へ続くドアを開けた。




筑紫(行ける… これなら脱出できる)




筑紫は床をドンドンドンと三回踏む。


これは、事前に決めていた合図である。


一回ならダメ…三回なら希望アリ。




MISSON3




筑紫「あとは、適当な場所に座る…」




そのころ二階




倉持「よし、三回… 行けるぞ… それじゃあ、みんな離れてください」




倉持はおもむろにズボンを脱ぐ。


そして、下着の隙間から、通常状態のジュニアを取り出す。


女性たちは気を使って、遠巻きにガン見する。


倉持は携帯電話を取り出し、保存していたお気に入りファイルを開く。


そこには、二次元美少女たちのあられもない姿が多数収められていた。




倉持「よし」




既に倉持のジュニアはいつでも戦える状態であった。


その状態で刺激的な画像を見れば、身体は瞬時に反応する。




倉持は座った状態で、熱きレバーに手を伸ばす。


その瞬間天井は崩れて、座っていた筑紫が落ちてきたのだ。




もはや定番となった天井崩し、ラッキースケベの奥義の一つである。


倉持は、股間を無理やり根元から折り曲げ、足と足の間に収納すると、筑紫を身体を使って受け止めた。


筑紫は倉持の身体に乗っかるように落下する。


収納していなければ、ダイレクト挿入する位置であった。




倉持「大丈夫ですか? 痛くないですか!」


筑紫「は…はい、大丈夫です」


倉持「よく頑張ってくれました」




倉持は筑紫の頭にポンと手を乗せる。




これで、突破口が開けたのである。




MISSON4




倉持はズボンやみんなの上着を結び、ロープ梯子を作る。




女性陣は、組体操でピラミッドを作る。


一番下に4人、真ん中に3人、その上に2人。


見事なバランスである。




だが、このピラミッドには欠点があった。


前から見ると、全員の胸元が丸見えである。


さらに、登るために後ろに登ると、9のお尻が並んでいるのである。


ヒップラインはこれでもかというほど、強調され、何人かのスカートの奥からは綺麗な割れ目が見えている状態である。




倉持は靴を脱ぎ、ゆっくり… しかし、素早く女性たちに登っていく。


頂点に登ると、両足に先ほど、作った梯子を結びつける。


そして、天井の穴へ向かって、飛んだのだ。




倉持は、腕を穴のふちに引っかける。


念のため近場のコード類を掴めるだけ掴むのであった。




倉持「届きました。 皆さん登ってください!」




MISSON5




上の段から、ロープ梯子を伝って登っていく。


服に手や足をかけ、倉持の隆起した部分に手をかけながら登っていく。


途中倉持には何度も何度も乳房の触感や恥部の視覚的刺激が与えられる。


女性の柔らかさがとどまることなく倉持に刺激を与える。


それゆえ倉持の隆起は収まることを知らなかった。






ついに、9人全員が穴を登り切った。




FINAL MISSON 




3階に伸びりきったとき、皆、何やらわからぬ達成感と一体感とに包まれていた。


服装を整えると、3階の連絡通路から、ようやく脱出したのであった。








女性たちの服の中に、ひっそりと1万円ずつ入れられていたのは言うまでもない。


また、店長の口座には、後日ガラスの修理代が振り込まれていた。

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