34話、リュウトたちゴブリンとオークと初めて出会う
僕たちは辺境伯領の魔物が出た森に来ていた。
1日目は、探知魔法で魔物を探したが見つける事は出来ずに辺境伯家に戻ったのです。
その晩に夕食を食べているとサビーナ夫人がダンライに。
「ねぇ、ダンライ君、娘のサヨナァと結婚して辺境伯家の養子になる気は無いかしら」
「ゲッホ! きゅ、 急に何を言うのですか。サヨナァは綺麗で思いやりがあるから嫌いじゃ無いですが、僕は長男で公爵家の跡取りなので養子は無理です。」
「やっぱりね。貴方の弟さんたちはどんな子なの」
「2男は15歳で、僕が結婚して子供が出来るまでは僕を補佐してくれますが子供が出来たら分家して独立すると思います。3男は13歳で、自由にしていて剣の腕が立つので冒険者を目指しています」
「そうなの、あのね3男さんは辺境拍家の養子になる気は無いかしら。3男さんが養子に来てくれたらサヨナァを貴方のお嫁さんに出しても良いのよ」
ダンライは、顔を赤くしてサヨナァを見て。
「本当ですか、僕はサヨナァを好きなので、3男の弟を口説いて必ずシャロム辺境伯家の養子にします」
此のやり取りを聞いていたサヨナァは最初は驚いていたが、ダンライの言葉に喜び。
「ダンライ嬉しいわ。3男さんを絶対口説いて養子にしてね」
僕とガンゾイ辺境伯は、黙って聞いていて事の成り行きに驚いたが、此の話がまとまれば良いなと思ったのです。
その後にシャロム辺境伯家とランキン公爵家が話し合い。3男も養子になる事を快諾してダンライとサヨナァは婚約したのです。
サヨナァに先を越されたナナファ―ナとライナは、それから僕に猛アプローチをし始めたのは別の話だ。
次の日からも魔物を探し、森を探索して3日目に探知魔法に魔獣か魔物の姿を見つけて慎重に近づくと、僕は其の魔物を見て。
【ゴブリンだ】
ナナファ―ナとライナが。
「な、何? あの青い鬼みたいな生き物は」
見つけた魔物はリュウトが前世のラノベ小説で読んだゴブリンの姿で、体長が140cm位で短い角を持った青鬼みたいだった。
ゴブリンは5匹いて棒切れを持って襲ってきた。ダンライがアッと言う間に切り殺してしまい。
「な、何なんだ! 滅茶苦茶、弱いから気が抜けたよ」
ライナがガッカリして。
「まるで、人間の子供みたいね。殺すのが可哀そう」
証拠の為にゴブリンの死体をマジックバックに入れて更に森の奥に入ると、豚顔の鬼が出て来てリュウトはオークだと直ぐに分かって。
「あれは、オークと言ってA級魔獣位、強いかも知れないから注意して」
ライナが弓を絞り矢を氷結させて放つとオークの頭を突き抜きオークは絶命したのだ。
オークもマジックバックに入れて、更に探索したが、それからは魔物に合う事は無く、移転しないで久ぶりに、車を出して風景を見ながら帰ると。
あの荒れ地だった辺境拍領は豊かな大地に成り、緑豊かな大地に変わって農作物も豊かに育っていたのです。
辺境拍家に戻り、ゴブリンとオークを出して見せるとガンゾイ辺境拍は。
「初めて見る魔物だ。こんな魔物は今まで発見された事が無いはずだ」
僕も考えていたが、天使教会の手先だったゾンダイ公爵が召喚魔法を使っていた事を思い出し、もしかしたらナチラス聖国が関わっているかも知れないと思い。
「この世界にいなかった魔物を此の世界と違う世界から召喚したのはナチラス聖国かも知れません。もしかしたらもっと強い魔物を召喚出来てそれに沢山の魔物を召喚されたら大変です」
「そうか、本当なら対策を考えないといけないな」
「はい、ナチラス聖国が攻めて来るなら此の辺境伯領地からしか無いので、僕も対策を考えてみます」
その晩にプテラノ領からシャロム辺境伯領に素早く軍を移動させられないか考えて、前世に読んだ漫画のドラ〇▽ンの何処でもドアを思い出して。
空間移動のドアを作れないかと思い、次の日に辺境伯の屋敷の庭に小屋を建て小屋自体に空間移転魔法を掛けて、登録した人の魔力をドア流すと移転できるようにした。
移転してナナファ―ナとライナを連れて領地の城に行き、城の門の近くにも同じように空間移転の小屋を建て、ナナファ―ナとライナの魔力を登録させ。
「ライナその小屋の扉に魔力を流して移転と言って御覧、辺境伯の庭の小屋に着いたら通信機で連絡して」
ライナが魔力を流して移転と言うとライナの姿が消えて直ぐに通信機に連絡があり。
「大成功したよ~」
僕とナナファ―ナも移転扉で移転すると、成功して此れで大勢の兵士を一度に100人位づつ順番に移動が出来るようになり。
プテラノ領とシャロム辺境伯領に軍を素早く移動出来る事が可能になったのです。
移動扉を使ってみたガンゾイ辺境伯が感激して。
「凄いです。これならいざという時にお互いの軍の移動が直ぐに出来て聖国か帝国が攻めて来ても援軍を素早く送る事が出来るので安心です」
それから、指揮権の話し合いをし、合同で行動する場合は最高指揮権は僕がすることになったのです。
次の日に、ガンゾイ辺境伯とダンライが初めて模擬戦をしたのだ。
魔法を使わないで剣だけで戦い、最初はお互いに様子を見て戦い、慣れて来ると激しい攻め合いをした。
最後はダンライが光速剣の舞でガンゾイ辺境伯の首に剣を当てて勝ちガンゾイ辺境伯が。
「わしが、剣で負けたのは初めてだ。ダンライは剣神だと聞いていたが、あの光速剣の舞は見事で、わしにはダンライの剣の動きが見えなかった。ところでリュウトの剣の腕は同どうなのだ」
僕は言われて、魔法を使って魔獣を倒していて剣を使ったことが少なく、自分の剣の腕が分からないので試してみようと思い。
「魔法ばかりで戦っていて剣の腕は分からないので木剣で模擬戦をしてくれませんか」
ガンゾイ辺境伯が模擬戦の相手をしてくれて立ち合い戦うと、何故か僕には相手の動きが止まっているように見えて、動きがスローモーションのように遅く見え。
ガンゾイ辺境伯が打ち込んで来たが、木剣が当たる寸前で身体を少し動かして避け3回ほど避けた。
ガンゾイ辺境伯の動きが余り遅いので、後ろに回り首に木剣を押し付けるとガンゾイ辺境伯が。
「えっ? 参った! わしの負けです」
見ていたナナファ―ナとライナには、リュウトがガンゾイ辺境伯の打ち込んだ木剣が当たると思ったが、3回ともリュウトに当たらず。
不思議に思っていると、リュウトが動いたのが見えないのに、いつの間にかガンゾイ辺境伯の首に木剣を押し当てて勝っていたのです。
ダンライは、物心がついた時から剣の修行をしていたのでリュウトの動きが見え、ガンゾイ辺境伯の木剣が当たる寸前で身体をユラッと揺らして木剣を避け、ダンライでもやっと見える速さでガンゾイ辺境伯の後ろに回り、首に木剣を押し付けて勝ったのが分かり、凄いと思い、咄嗟に。
「リュウト僕と戦って」
と言いい、つも素振りに使っている、刃のない剣をマジックバックから2本を取り出して1本をリュウトに渡し、有無を言わさずに剣を打ち込んだのだ。
リュウトにも気持ちが伝わったのか、リュウトも剣を構えてダンライの剣を弾き返したのだ。
ダンライが自慢の光速剣の舞で勝負に出たがことごとく跳ね返され、気が付くと自分の首のリュウトの剣が当てられていて完敗したのだ。
ガンゾイ辺境伯とダンライが、同時に。
「リュウトの剣技は神業かー!」
僕は正直に白状し。
「自分でも驚いています。相手の動きが止まって見えて、余裕を持って戦え、以前はこんな感じではなかったのですが」
ガンゾイ辺境伯とダンライの2
人は。
「龍神王様だから、負けて当たり前か」
と改めて、リュウトが龍神王である事を認識したのである。
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