第23話 体育祭に向けて
文化祭が終わって、次は体育祭だ。体育祭が行われるのは、12月上旬の日曜日だ。つまり1ヶ月半はないくらいということだ。今月の残り1週間で出場する競技を各クラスで決めることになる。
各クラスが4つのブロックにランダムで分かれて、1年から3年までの縦割りになる。オレたちのクラスは今回、黄色がイメージカラーである『
応援合戦に関しては、1、2年生は3年生が考えたアイデアに沿って、放課後の練習に取り組む。3年生は生徒会や文化部を除いて、文化祭の準備がなかったので、先に応援合戦を考えることになっていた。
競技は個人戦と団体戦の両方がある。応援合戦はもちろんだが、花形といえばそれにリレーが加わることだろう。徒競走と障害物競走、騎馬戦などさまざまなものがる。組体操もあるが、安全なものに限定される。
あくまでも安全が最優先だ。出場する競技は体力テストの結果などを参考にみんなで相談して決める。走るのが速い人は徒競走やリレーをお願いする。騎馬戦では小柄な人が上に乗るほうがいいだろう。そういうようにしてみんなで決めていった。
すべての競技で出場選手が決まった。体育の授業で団体競技を練習することができる。応援合戦は今日の放課後からさっそく練習が始まる。気温は暑すぎず、寒すぎない。ちょうどいいくらいだ。
放課後になってさっそく応援合戦の練習場所に行った。服装は体操服だ。晴れているときは実際に使用する木製のひな壇を使用する。雨の時は体育館などで工夫して練習するらしい。
まずは応援リーダーと副リーダーの挨拶があった。そのあと、実際の流れを書いた紙が配られた。それによると劇形式で進行するらしい。途中で全員で声を出したり、布パネルで絵を作ったりする。みんなの息をぴったり合わせないといけない。練習を重ねることが大切だろう。
全体の説明を聞いた後、細かいパートに分けて少しずつ練習することになった。最初はやっぱりみんなでタイミングを合わせるのが難しい。バラバラにパネルを出してしまうので、綺麗に絵が見えないのだ。合図はあるものの、パッと動かさないとタイミングにずれが生じてしまう。それにしっかりと集中していないとワンテンポ遅れてしまう。もちろん回数を重ねることで慣れてしまえば、次に何が来るというのが分かるので対応できるようになるだろう。
それまではひたすら練習あるのみで、流れとタイミングを少しでも早く覚えてくれればいいと言ってくれた。綺麗に見せるのはその次だということだ。3年生もいろいろ考えて工夫しながら頑張っているのだ。オレたちもできる限りそれに応えたい。
翌日、体育の授業があった。男女に分かれてそれぞれの団体競技の練習をすることになった。女子はタイヤ奪いで、男子は騎馬戦だ。無茶なプレーをするとケガをする可能性がある競技だ。安全最優先でしなければならない。
騎馬戦は各クラス3チーム作る。総勢12チームが入り乱れる勝負、まさに戦そのものだろうな。上に乗っている人だけでなく、下にいる人も周囲に注意を払う必要があるだろう。最後まで腕力が持つかどうかが大事だが、そのために腕立てや懸垂などもすることになった。やるからにはやっぱり勝利をつかみ取りたい。
みんなで力を合わせて、楽しみながら精一杯頑張りたいと思っている。その気持ちはチーム全体、いやクラス全体の強い思いだ。男女関係なく共通の目標は優勝することだ。もちろんそれはどのクラス、学年も同じことだろう。だからほかに負けなくらいの強い気持ちと団結力が必要だろう。
体育祭の練習は始まったばかりだ。これから少しずつ練度を上げていけるだろう。勉強もおろそかにはできない。時間の使い方が大事だ。
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