第15話 2学期の始まり
あれだけ楽しかった夏休みが終わりを迎えてしまった。これからは2学期だ。始業式の朝を迎えた。初日から遅刻というわけにはいかないので、余裕をもって準備をした。だいぶ着慣れた制服を身にまとい、玄関のドアを開けた。
雲一つない青空が頭上に広がっている。気持ちの良い朝だ。軽い足取りで学校へと向かった。途中で賢斗と一緒になった。夏休みの思い出を語り合いながら歩みを進めた。2学期も勉強を頑張らなければと思っている。学校行事も盛りだくさんだ。体育祭や文化祭など、今からすごく楽しみだ。
学校に着くと、まだ誰も来ていなかった。教室の窓を開けると、外から気持ちいい風が入ってきた。9月とはいえ、日中はまだまだ暑い日が続くだろう。熱中症には気をつけなければならない。
しばらくすると、みんな続々と登校してきた。もちろん侑衣の姿もあった。侑衣がすごく元気そうで安心した。2学期も侑衣と一緒に幸せな日々と過ごしていけたらいいなと思う。楽しい思い出をいっぱい作っていきたい。
先生が来て、まずは課題を提出することになった。オレたち4人はもちろん全て終わっている。きちんと持ってきているかどうかが問題が...... どうやらクラス全員がしっかりと提出できたようだ。できて当たり前なのかもしれないが、先生は誇らしげにほめてくれた。やっぱりほめられるというのは嬉しいものだ。もっと頑張ろうと思うことができる。
1時間目は始業式と全校集会だ。体育館へ移動した。かなり綺麗に整列できていないと怒られてしまう。そのくらいに厳しい学校だ。まずは校長先生のお話からだ。長い時もあれば、短い時もある。だけど、すごくわかりやすく説得力がある。だから、生徒の間でも評判で、みんな熱心に聞き入っている。廊下などですれ違うと、一人ひとりに声をかけてくれる。いい先生だ。
教室に戻った後は、ホームルームだ。今日は通常の授業はなく、午前中で終わりになる。松田先生からもいろいろな話があった。夏休みにどれだけ頑張ったが、2学期に成果として現れる。努力は必ず実を結ぶと熱く語っていた。時たま熱血教師になることがある先生だが、クラスのことをすごく考えてくれている。
2学期の生活の流れや行事などについて説明があった。夏休みボケにならないようしっかりと勉強に取り組まなければならない。暑い時期の体育祭を避けるため、先に文化祭があるらしい。10月中旬なので今から準備を進めていくことになる。
まずは文化祭の実行委員を2名、選出することになる。3年生は思い出作りのために観覧のみになっている。2年生は露店、1年生は教室を使って企画を行う。他のクラスと被らないことが条件だそうだ。それに加えて各文化部が日々の活動を披露する場もあり、生徒会がさまざまな企画を体育館でするらしい。日程は3日間にかけて行われる。少し長い気もするが、自分たちの企画を成功させつつ、しっかりと楽しめるようにしたいと思っている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます