6話


(そーらーはーあおいーなーおっきっきー♪)

海面に浮かびながら、夜空を見上げる。


『レベルが《1》上がりました。

種族スキル跳ねるを覚えました。』


__________


[跳ねる]

ただ、跳ねるだけ

効果はない。


__________



光るオーブに集まってきた小魚を食べる。

(ふっふっふっ 魚が勝手に集まってくれる。簡単にレベリングができてしまうとは、中々のチート具合だ。)


ビビビーービビビーーー


久々に、聞く危険感知の警戒音。

慌てながら、あたりを見回す。


(何もいない...一体どこにいるんだ?)


ガシッ 


俺の体が、宙に浮かび上がる。左右に大きく体を揺らすが、そんな抵抗も虚しくどんどん水面から離れていく。

上を見上げると、そこには大きな鳥がいた。水色の直径1mは、有りそうなツバサ。俺を鉤爪で掴み、とてつもないスピードで空に駆け上がる。


(あぁ、ここでゲームオーバーが。短い人生だったな)

自身の死を覚悟して、虚の目で鳥を見上げる。


「ぱくぱくぱく」(鳥さん。俺を綺麗に食べてね。)


「ピィロッ!!」

鳥の動きが止まる。鉤爪から離された俺、落下中です。(死因は、落下死だったか。)



バザーーーーーーン


大きな水飛沫を上げて、着水する。


(いたたたたたた、今のでHP半分くらい消えたぞ。

50メートルの高さから落ちても生きてるなんて、やっぱり俺人間じゃねぇーな。)



『サメです。』

サボちゃんの冷静なツッコミが入る。


(食べられなくてよかったぁぁぁぁ)

安心したせいか、体の力が抜けていく。


ふと上を見上げると、さっきの鳥がこちらを眺めていた。


恐怖のあまり体がうまく動かない。おしっこ漏れそう。


「ピュロロロロロロ」(もしもーしそこの魚、聞こえてる?)


(はっ?なんで鳥の言葉が理解できる?どう言うことだ?)


「ピュロロロ!ピュロロ」(聞こえてるんでしょ!返事しなさい。」


「ブクッ」(はいっ)

ヤッベ。変な声出た。


「ピロロッピロピーー」(早く返事しなさいよ。鈍臭いわね。)

鳥は、喜んだ様子で話しかける。

「ピロロロピロピロピロロロロ」(初めて魚とおしゃべりしちゃった。そこの魚、なんで会話できるの?)


「ぶくぶくぶくぶく」(わかりません。なんで話せるんでしょう?)

俺は機嫌を損ねて食べられないように、敬語で話しかけた。

戦ったら勝てる未来なんて無さそうだし、、、


「ビュラビュラピピー。ピュロピュロロ。』(あんたバカぁ?質問を質問で返すなよ。)

この鳥さんは、お口が悪いようだ。


「ピュラピュラピュー....」(普通の魚は、会話なんて出来るわけないでしょ。脳みそ小さそうだし、可笑しいわね。)

不思議そうな様子でコチラを眺める。


俺物凄くバカにされてる。そして物凄い悪口。会話の出来ない馬鹿だと思われてたのか。流石に俺 ショック。泣いちゃいそう。水の中だから泣いてもバレないよね。


「ぶくぶくぶく」 (鳥の方が脳みそちっちゃいじゃん。)

ボソッと呟く。

やべぇっ。俺何言っちゃってんの?鳥さん怒らせたら、俺の死確定だよ。今なら体動く様になったから、水の中に深く潜ったら逃げれるかな?


鳥さんが慌てた様子で、話し出す。

「ピュロロ。ピロロロロ」(ごめんなさい。馬鹿にはしてるけど、そう言う意味じゃなくて、貴方魚でしょ?魚の脳みその大きさ位じゃ会話なんて高度なこと出来ないのよ。それと、死を受け入れる事も。最低でも犬ぐらい脳の大きさが無ければ、会話はできないの。でもあんたは、魚なのに会話ができる。おかしい。)


よかった。怒ってないみたいだ。馬鹿にされてるけど。確かに不思議だ。なんでだろう。転生したからかな?女神様の特別な力?んーーわからん。信じてもらえないかもだけど、聞いてみるしか無さそうだ。


「ぷくぷくぷく。」(転生したからですかね?)


「ピュロピ、ピロピロピュロピー。」(やっぱり、あなたも転生者なんだ。あんたの名前は?


「ぶくぶく」(ベイビーコービットシャーク)

俺が答えると、鳥は呆れたように答えるのだった。


「ピロピュローーピュロ」(その大きさでサメ。(笑)それは、種族名。あなたの個体名を教えてくれる?)


「ぶくっ」(無い)


「ピュロ?」(無い?)


「ぶくぶくっぶくぶく」(名無し。転生したけど、前世の記憶も無い。気づいたら白い空間にいた。)


可哀想な子を見るような目で見つめられる。


「ピュロッ、ピュロロ」(そっかぁ、可哀想ね。

いいこと考えた!私が名前をつけてあげる!)


「ぶくぶくっぶくぶくぶくくっ!」(本当!嬉しい。かっこいい名前つけてね。)


「ピュロッ」(まかせなさーーい。)

自信満々に、鳥さんが答えた。


なんて名前かな?俺の特徴は、常に光ってることとサメだから、リュウガとか、ライトになるのかな?

厨二病心が、爆発しちゃう♪


「ピュロッ!ピュラロロロ」(決まったわっ あなたの名前は、)



ごくりっ




~~~~~~~~~

作者レポート


30話までで終わらせたい。(希望)

多分終わらない。伏線ばら撒きばら撒きしまくったから回収するまで何話かかるんだろう。

最近電気ケトル貰いました。

文明の力って凄い。

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