22 お前に懸けられた賞金は安いからいつもなら見逃すのだが
【タイトル】
お前に懸けられた賞金は安いからいつもなら見逃すのだが
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894689067
【作者】
Soh.Su-K(ソースケ) 様
【ジャンル】
異世界ファンタジー
【あらすじ】
世界の命運をかけ、魔王と勇者は激しく戦った。結果魔王は勇者によって倒され、魔王軍は崩壊した。現在王国軍は魔王軍の残党狩りのため軍を展開し、平和に向けて動き始めていた。そんな世界で、ガルはバウンティハンター(賞金稼ぎ)を生業としている。ドワーフのグローとともにギルドからの荒事の多い依頼をこなす。世界平和のためでもなんでもない、己の生計を立てるために。
※第32話 軍人と冒険者 まで読んだ時点での感想です※
【魅力】
お仕事小説というと語弊があるのですが、ガルが生活のために賞金稼ぎを行っているので、感覚としては職業としての賞金稼ぎの側面が強いです。この世界で日常を送るためにそれを生業にしていることが、ごく当たり前の選択肢として提示されている。ガルやグローの年齢が高めに設定されているせいか、いぶし銀の活躍を楽しめる小説だと感じています。酒場での一杯やそこで出会う人々との小突きあうような会話でガルなりの日常を感じさせながらも、いざギルドからの依頼となればきっちり仕事をこなす。いよいよともつれた朝など、すべてがかっこいいと言えるわけではありませんが、変に背伸びをしない、年輪を重ねた大人ゆえの日常描写だなと感じます。
ではどの仕事もそつなくきっちりこなしていくのかと思えばそうでもなく、生死隣り合わせの職業なのだと痛感させられたのが狗鬼討伐依頼編です。自分の身の丈にあった仕事で生計を立てていくことを繰り返すと思っていたばっかりに、なかなかシビアな展開にいい意味で裏切られました。腕利きが複数人で掛からなければ倒すことも困難なサイクロプス。字面だけでもうすでに絶望感があるのですが、そのあとの状況を読んでいくと、ガルの行っている賞金稼ぎは(もちろん舐めていたわけではありませんが)決して楽ではないこと、自分たちが相手にしているのは魔王軍なのだということ、短命種である人間が小さいながらに生きる術を模索していること……様々なことを考えさせられます。
【その他】
ドワーフ、コボルト、オーガ、エルフといった種族や魔物名は異世界ファンタジーでよく取り扱われますが、それぞれ漢字を当てているのが好きです。
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