第9話
僕は異常な程の身体の熱さに目を覚ました。
「んん……あつい……くっ! なんだこれ!?」
心臓の鼓動が全力疾走した時のように速く、僕の股間が今までにないくらい膨張していた。それに手足も自由に動かない。周りを見渡すと、ベッドに両手足が縛り付けられていた。
「おはようございます。ケンジ君が暴れたので少し手荒になってしまいましたが準備は既に完了しました」
「なんだよこれ?! ……くっ」
「お客様が来られるのでお静かに。私はドアの外で待機しておりますので」
そう言うと使用人は部屋を出ていく。使用人と入れ違うように“お客様”が入ってきた。
僕は目を疑った。ふくよかなんてものじゃない。
魔物の“オーク”と言った方がしっくりくる体型だ。その人は煌びやかなドレスに身を包み、ネックレスや指輪など沢山の装飾品を身につけていた為直ぐに貴族だと分かった。
第一印象はとにかく怖かった。これからのことを考えると逃げ出したくなった。あんなのを相手に出来るわけない、そう思っていた。
「貴方がケンジ君ね♡ とっても可愛いお顔ね♡ それに……しっかり準備は出来てるようね♡ わたくしもう辛抱たまらないわ!!」
そう言うとドレスを乱暴に脱ぎ捨てて全裸になり僕の上に覆い被さった。
それから先は正に地獄だった。
薬のせいか、股間はずっと大きなままで感覚も敏感になっているのか気絶してもすぐに起きてしまう。僕に跨っている彼女は獣のような奇声を上げてずっと腰を振り続けている。
一体どれ程の時間がたっただろう。興奮した彼女は収まる気配など無くまだ僕の上で腰を振り続けている。彼女は血走った目で涎を垂らしながらも止まらない。
彼女がその大きな身体を仰け反らせ、白目を剥く。何度目か分からない絶頂を終えると、がらりと雰囲気を変えてシャワールームへと足え運ぶ。
僕の股間は感覚など殆ど無いが、まだ大きなままだった。僕はそこで気を失った。
後から使用人さんが教えてくれたが、最初のお客様はこちらの誘導を待たずに部屋に入って来ていたようで、僕が気を失ってからすぐに部屋に飛び込んで来てくれたようだ。
最中に部屋に入ろうとしたところ、今入れば後々大変なことになると騎士に止められたようだ。
こうして僕の娼館での生活が始まった。
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