第47話 冬の訪れと出会いは突然に(ヤマセミほか)
十二月になりましたね。こちらの地域では雨や雪が降り始め、なかなか天候に恵まれずバードウォッチングに行けない日々が続いております。
そんな冬の貴重な晴れ間に、今回もいつものコースへ行ってきました。
なにもいなかったらどうしようとか、また変なおじさんに出会ったらどうしようとか思いながら、田んぼ道を歩いていきます。
すると、田んぼの畦に、何羽かの鳥が並んでいました。カメラを向けて見てみると、お腹がぷっくりと膨らんでいて全体的に茶色っぽい鳥がいます。ツグミです。
ツグミは、冬にやってくる渡り鳥です。田んぼなどの農耕地や原っぱなどにいて、地面の上をぴょんぴょんと跳ねては立ち止まり、またぴょんぴょんと跳ねては立ち止まる姿をよく見せてくれます。名前は、冬に聞こえた鳴き声が夏になると聞こえなくなり、口を
実は、私の一番好きな鳥が、このツグミです。ぷっくりとした姿やぴょんぴょん跳ねる仕草が可愛らしくて、この鳥を見たら冬が来たなと実感します。今年もまた出会うことができて、私も無事に年を越せそうです。
さて、ツグミと別れてまた田んぼ道を歩きます。途中、可愛らしいハクセキレイに出会ったりしながら、川沿いの道まで出てきました。
しばらく歩いていると、対岸の茂みからなにか鳥の鳴き声が聞こえてきました。ホオジロかなと思いながら見ていましたが、姿が見えません。結局、なにかわからないまま、私はまた歩き出しました。
その時! 前方の対岸にある木の上から、鳥が飛び立ったのです!
「あれは、ヤマセミっ!?」
ハトくらいの大きさで白黒の鹿の子模様をした鳥が、高架橋の下を通って飛んでいきます。
あぁ、待って! なんで気づかなかったんだ、私!
などと悔やみながら行く先を見ていると、ヤマセミは不意に上昇して、高架橋の向こう側にある木の上にとまりました。
チャンス!
さすがに追いかけるとまた逃げられそうなので、私は高架橋の手前で止まります。ヤマセミは大きくて白い羽が目立つので、すぐに姿を見つけることができました。身を屈め、カメラを向けます。めいっぱいズームして、その姿を撮ることができました。
この川でヤマセミに出会ったのは、これで四回目です。写真を撮れたのは、第6話以来、二回目。あの時は見つけたのが嬉しすぎて、「私は今年死ぬかもしれない」と不安になったほどでした。
さて、ヤマセミに出会えてほくほくしながら、帰路につきます。
最後にちょっと寄り道。川と用水路の合流地点へ行ってみます。ここで私はよくカワセミに会うので、いつもチェックするポイントです。
まさか、いるわけないよねと思っていましたら、川の対岸にある茂みでなにかが動きました。カメラを向けてみると、枝の間から一瞬だけ姿を捕らえました。カワセミです!
そういえば、以前ヤマセミが撮れた時も、追撃されるようにカワセミがやってきたような……。
今回は、ツグミに会えたうえに、ヤマセミやカワセミにも出会えて、とっても見応えのあるバードウォッチングでした。
《今回出会えた鳥》
・トビ
・ツグミ
・ハクセキレイ
・ヤマセミ
・カワセミ
・アオサギ
以上6種。
《今回撮れた写真》
・ツグミ
https://twitter.com/miyakusa_h/status/1601560990365020160
・ヤマセミ
https://twitter.com/miyakusa_h/status/1601898536538628096
・カワセミ
https://twitter.com/miyakusa_h/status/1601167799887400960
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