第45話 ちっちゃいもふもふ(イタチほか)

 とある休日。


「うわぁあああああーーーっ!? 家にいたらコンテストが気になりすぎてランキングばっかり見てしまうーーー! ……バードウォッチング行こうっ!!」


 と、軽くコンテスト病に罹っている私は、気晴らしにバードウォッチングへ出掛けました。


「今日は買い物にも行きたいし、ちょっと遠出をして野鳥公園へ行ってみよう」


 早速、リュックに荷物を詰めて、自転車に乗って出発です。


 最近は、外へ出るとどこからともなくキンモクセイの香りが漂ってきます。すっかり秋になりましたね。


 自転車を走らせながら海沿いまで行き、野鳥公園に到着……しましたが、駐車場に車を発見。どうやら先客がいるようです。私は人見知りなので、ここはスルー。スーッと野鳥公園を通り過ぎて、海沿いの道を走っていきます。


 車の通れない堤防沿いの道まで行き、自転車を停めます。ここで野鳥公園が空くまでしばらく鳥を見ていましょう。


 右手側には海が広がり、波消しブロックが並んでいます。左手側は田んぼ。人はだれもおらず、波音が静かに響いています。


 上空にはカモメっぽい鳥が飛んでいます。カモメはいろんな種類がいてどれも似たり寄ったりなので、正直、私は識別ができません。


 海のほうにはカンムリカイツブリが浮かんでいました。堤防のうえにはイソシギが尾羽を振りながらとまっています。堤防下の浅瀬には、ダイサギとアオサギ。アオサギのほうはなにか獲物を捕まえて、食べているところのようです。あれは……。


「エイ喰ってる!?」


 小ぶりなエイをくちばしでくわえながら、なんとか飲み込もうとしています。


 ……それ、喰える?


 絶対に口に入らないと思うんだけどと眺めていたら、横取りされると思ったのか、アオサギはどこかへ飛んでいってしまいました。結局、あのエイは食べられたのでしょうか……?


 そんなことを思いながらまた道を歩いていると、前方にちょろちょろ動く小動物を発見! 三十センチほどの大きさで、田んぼのほうから出てきて、堤防を越えて海辺の草むらに入りました。


 なんだろうと近づいて、堤防の下を覗いてみます。草むらがガサゴソと動いています。カメラを構えて、そっと待ってみます。すると、ひょこっとそれは顔を出しました。


「ちっちゃいもふもふ!?」


 なんだろう、イタチかな? テンかな?


 もふもふは再び草むらへ潜り込み、餌でも探しているのかガサゴソしています。しばらく観察していると、またひょこっと顔を出しました。


「あっ、目があった」


 けれども、もふもふは逃げもせずにまたガサゴソ。こいつ、警戒心がないな……。


 それから私はもふもふと別れ、野鳥公園に寄って、お店へ寄って、家に帰りました。帰って早速、あのもふもふを調べてみますと、どうやらイタチだったみたいです。


 イタチは顔の周りが黒っぽく、口の周りが白いのが特徴だそうです。


 一方テンは、夏毛は顔が全体的に黒っぽいそうです。冬毛のほうは二種類いて、夏毛のように顔が黒っぽくて喉もとがオレンジ色のスステンと、顔が白くて体が黄色っぽいキテンがいるとのこと。


 ちなみに、イタチにはニホンイタチとチョウセンイタチの二種類がいるらしいのですが、その違いは、体の長さと尾の長さの比率だそうです。尾が体長の半分以上あるのがチョウセンイタチ。尾が体長の半分以下なのがニホンイタチだそうです。


 しかし、尾の長さまでは見ていなかったので、見られたイタチがどちらかなのかまではわかりませんでした。


 今回は思わぬもふもふとの出会いがあって、ラッキーな日でした。たまにはちょっと遠出も悪くありませんね。



《今回であった鳥》

・カモメ(?)

・カンムリカイツブリ

・イソシギ

・ダイサギ

・アオサギ

・トビ

・カルガモ

 以上7種。


《今回撮れた写真》

・イタチ

https://kakuyomu.jp/users/miyakusa/news/16817330648065694869

・エイ喰ってるアオサギ

https://twitter.com/miyakusa_h/status/1577570237829943297

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