第40話 東と西(オナガ)

 暑ーーーーい。


 暑いから、外へ出たくない。出たとしても、鳥が全然いない。


 というわけで、夏は低更新になりそうです。


 さて、今回はそんな中で、兄が撮ってきた鳥を紹介しようと思う。


 ある日、兄が私のところへやってきて、スマホを見せてきた。


「なんかめずらしそうな鳥撮ったけど、これなに?」


 兄が撮った鳥。どうせヒヨドリだろうなどと思いながらスマホを見てみる。どうやら動画で撮ったらしい。そこには、水色の羽を持つ、尾の長い鳥が映されていた。


 これは……。


「オナガやん!」


 オナガはその名のとおり尾が長くて、カラスよりも一回り小さい鳥だ。尾は水色をしていて、翼は灰色と水色の二色、頭は帽子をかぶったような黒色のアクセントがある。おしゃれでエレガントな見た目だが、実はカラスの仲間。鳴き声も「ガァーケッケ」としわがれた声で鳴いている。


 実はこのオナガ、私の住んでいるところでは見たことがない。兄は普段、一人暮らしで県内の都会よりのところにいるのだが、そこで撮ったものらしい。私も昔、一度、県内の県庁所在地でオナガの群れを見たことがある。


 オナガは日本では、中部地方より北の本州にしか生息していない。西日本のバードウォッチャーにとっては憧れの鳥なのだそうだ。鳥に詳しい人に「家の近くにオナガがいたよー」と言うと、「あぁ、ここらへんに住んでいるんだな」とあなたの生息地が限定されてしまうのでご注意を。


 ちなみに私の住んでいる場所は、オナガの生息地に入っている。けれどもなぜか、田舎のほうでは見られず、都会のほうにいるらしい。県内で生息域の境界線があるのだろうか。


 あと、オナガと同じカラスの仲間で、カササギという鳥がいる。


 カササギもオナガと同じくらいの大きさで、尾が長い。翼や尾はオナガよりも濃い青色をしていて、背中は黒色、お腹は白色をしたコントラストのある見た目である。


 七夕の夜に、織姫と彦星を会わせるための架け橋になるという伝説がある。


 このカササギは、日本ではおもに九州で見られる鳥である。


 バードウォッチャーの間では、「東のオナガ、西のカササギ」と言われることもあるのだとか。


 残念ながら、私がいつもバードウォッチングしているコースではどちらも見られないので、ちょっと遠出をした折にはオナガを、そして九州へ行く機会があればカササギをぜひ見たいものである。



追伸

兄が撮ったオナガがこちら。スマホなのでぼやけています。

https://kakuyomu.jp/users/miyakusa/news/16817139556348209817

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る