第25話 番外編・チョウチョを撮ろう。

 春になって、チョウの姿をよく見るようになった。


 バードウォッチングでよく行く田んぼ道コースでも、道端に生えた草花の周りをチョウがよく飛んでいる。


 ちなみに私は、鳥だけでなく虫も好きだ。オリジナル小説の『虫採れっ!』を書くくらいには好きだ。特にチョウもくが好きだ。


 一番の推しはアオスジアゲハ。黒地にコバルトブルーの輝く模様がおしゃれなチョウだ。クスノキが食草で、わりと見かけるチョウだが、飛び回る動きは素早い。採るのも撮るのもなかなか難しいチョウだ。


 見た目がきれいで可憐な成虫も好きだが、ユニークな姿形をした幼虫も魅力的だ。


 幼虫の推しはアケビコノハ。成虫は木の葉のような翅を持つガの仲間だ。その名のとおりアケビが食草で、幼虫は茶色い体に目玉模様を持った姿をしており、独創的なポーズでアケビの茎に静止している。幼虫は我が家のアケビに毎年やってくるのだが、残念ながら成虫を見たことが一度もない。いつか見てみたいと思っている。


 さて、そんな私なので、バードウォッチングをしている時にひらひらとチョウが飛んでくると、ついカメラを向けてしまう。


 チョウはすばしっこいので、飛んでいる姿を撮るのはかなり難しい。けれども鳥と違って、すぐに遠くへ飛んで行ってしまうことは少ない。なので、見つけたら、その場で立ち止まってじっとする。チョウを凝視しながら、動きを止める。


 チョウはしばらくひらひらと飛び回っているが、しばらくすると花や地面に降りてとまる。そこがチャンスだ! とまった場所を覚えて、カメラを向けてズームする。


 真正面で翅を広げてとまってくれた時は、きれいな姿を撮れてとても嬉しくなる。


 まぁ、立ち止まって待っていても遠くへ飛んで行ってしまったり、カメラを向けてズームしようとしたら見失ってしまったり、とまっても角度が悪くて上手く撮れなかったりすることもある。生き物相手なので、そこは鳥同様、なかなか難しいところではある。


 そんな中で、今回は上手く撮れた三種のチョウを紹介しようと思う。


 一種目はモンシロチョウ。おなじみの白くて可愛らしいチョウチョだ。まだ少し寒かった春のある日に、日なたぼっこするかのように大人しく地面に止まっている姿を撮影した。


 二種目はアカタテハ。オレンジ色の模様が鮮やかなチョウである。家の庭を飛んでいて、ビニールシートにとまったのを撮影した。タテハチョウの仲間で、成虫で越冬し、春に卵を産むらしい。ということは、撮ったのは冬を越したチョウだろうか。


 三種目はキアゲハ。田んぼ道を歩いていた時に飛び回っているのを目撃し、しばらく立ち止まっているとタンポポにとまったので撮影した。アゲハチョウ(ナミアゲハ)と似ているが、違う種類。翅の付け根が黒くなっているのが、識別のポイントだ。


 今までは飛んでいるチョウを見ても、「チョウだー」としか思わなかったが、カメラを持ってからは撮ってどんなチョウか調べることができるようになった。もしかしたら、図鑑では知っていたけど見たことのないチョウが、身近にいるかもしれない。


 今度はどんなチョウに出会えるのか。鳥を見る楽しさに加えて、チョウも気になり出した今日この頃である。



追伸

撮ったモンシロチョウがこちら。

https://twitter.com/miyakusa_h/status/1513118855157100550

アカタテハがこちら。

https://twitter.com/miyakusa_h/status/1513438201205059584

キアゲハがこちら。

https://twitter.com/miyakusa_h/status/1516732651205369859

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