第20話 終わり
勇者の子孫ケレンは魔王を倒すためにスキル持ちの子たちの魂を取り込んだゴーレムである。
スキルを取り込んだゴーレムは何故か自分の事を勇者の子孫だと思い込み一人で自立する。
ケレンはさっき取り込んだ人の腕の前で跪いている暗殺対象にとどめをさそうとした。
しかし、ケレンが持っていた剣が消えた。
ケレンは対象から距離をとり剣を復元しようとしたができない。
それは、魔王が放った消滅魔法によるものである。魔王の消滅魔法は勇者クラスの人間は消滅できないがケレンが持っている剣程度なら消滅させることができた。
魔王が何かぶつぶつ言っている。
魔王「こい、セバス」
そう言った後に老人が召喚された。
魔王「セバスいままでご苦労だったな」
セバス「魔王様いままで楽しゅうございました」
そんな会話が終わると老人は魔王に取り込まれた。嫌、取り込まれたというよりかは元に戻ったというべきだろう。
魔王が動きケレンに一撃入れた。明らかにさっきよりスピードが上がっている。
魔王は自分の力の一部を魔法として分けていた。だから、セバスは戻ったのだ魔王の力の一部として。
ケレンは壁に叩きつけられたがほぼ無傷だ。
魔王「まだ、足りないか」
その言葉と同時に魔王城が揺れ、崩れてきた。ケレンは一時撤退し、魔王城の外に出た。
魔王城は崩れると思ったが、一点に吸収される形で無くなった。そして、魔王の魔力量が回復した。
魔王城が消えその中心にいる魔王が言った。
魔王「お返しだ、人形、火球」
それはレベル5ではなまぬるいと感じる大きさの火球がケレンの回りを囲んだ。
魔王「いけ」
その言葉と同時にケレンに襲いかかった。
ケレンはどんなスキルを使おうと逃れることは出来なかった。なぜなら、逃げようとすると火球がそれ以上のスピードで追ってきたからだ。ケレンに残った物はゴーレムの基本となっている、骨組みだけだ。しかし、それでも、ケレンは動くことができた。
しかし、どうすることもできない。
だが魔王も、ケレンを破壊する術がないように思えた。
魔王「あの魔法を使うしかないか」
魔王が手を天に向け呪文を唱え始めた。
ケレンは少しでも抵抗すべく魔王に突っ込んだ。しかし、魔王はもう片方の手で魔法を放ちケレンを壁に固定した。
魔王の詠唱が終わったのか魔王の周りには三人の各地方にいる魔王がいた。
そして、セバスのように元に戻るとケレンの方に近づいていった。
魔王「お前とスキルを完全に封印しきる方法は既にあった。しかし、前の俺ではできない。今の俺でないと」
ケレンの頭に手を乗せ魔王は言った。
魔王「おい、ぼろ人形。ここまで、楽しませてくれたことに敬意を払い、お前に俺の名前を教えてやる」
ケレンはゴーレムだが嫌な予感がした。
そして必死に抵抗した。
魔王「俺の名前は、、、アメヤだ」
それは、勇者を殺した日に謎の声によって名付けられた名前だった。
魔王「じゃあなクソ野郎。」
手に力を込め
魔王『収納』
収納魔法は一見、便利魔法の一つだと思われているが魔王は知っている。収納魔法は収納した物にしか取り出せない。そして、収納者が死んだ場合、永遠に二次元に捕まったままになることを。
しかし、流石にスキルを8個取り込んでいる人形を収納するには相当の魔力がいる。
そのため、魔王を三人戻したのだ。
そして、ケレンは魔王、、、アメヤの手の中に吸い込まれていった。
そして、アメヤもケレンを封印するために魔力を全部出し切るため国一つ分まるごと呑み込むぐらいの大きさの消滅魔法を使った。
その日、国中で騒ぎになった。
国中の魔王が消え、北の国が黒い膜に包まれそれに触った学者の腕が消滅した。
そして、膜の中心の人影が泣いているという噂がたったが証明できる人もおらず。数年して膜は消えた。
膜が消え数百年の年月が経ち世界は平和になった。
もう誰も魔王について覚えている者はおらず魔物だけが残った。
そして、魔王とケレンの戦いはわずか1日で終わってしまった。
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