叶わぬ日々
髪も乾き、酔いも醒めてあとは寝るだけの時間。うちにはベットが1つしかない。「お兄ちゃんはベット使ってよ。私クッションで寝るし。よく机で朝迎えるから慣れてるしね。」きっとこの時一緒にベットで寝ようっていうお兄ちゃんの言葉を待っていたんだと思う。「それは女の子にさせられないから俺が床で寝るよ。」お兄ちゃんはテンプレの言葉を言いながらベットから腰を降ろし床に寝転ぶ。「さすがにお客様にそんなことさせられないから私が床で寝るよ。」そう言いながら私も床に寝転ぶ。少女漫画かよ!と心の中で突っ込みをいれた。「いや、これじゃあベットの意味がないから仕方ない。一緒にベットに横になるか。」お兄ちゃんは私の手を引っ張りながらベットに移動した。
ーやった!一緒にベットに横になれるぞー
真夏の夜。山口は湿気で蒸し暑かった。だけど私はクーラーが嫌いだったのでいつだって窓を開けて扇風機でしのいでいた。
「ごめん。暑いよね。クーラーつけようか?」暑すぎる部屋に一緒にベットに横になったせいで私の体温は上昇し、さらにタオルケットの中は熱を帯びていた。「いやいいよ。それよりもほら、さや、もっとこっちにおいで。」背中合わせに寝ていた私たちはお兄ちゃんのてによってタオルケットの中から私の腰を探り、自分の方に寄せる。
「なんでよ。暑いでしょ。」言葉ではそういいながらも内心ドキドキと嬉しさでもう彼氏の存在は頭の中から消えていた。「さやは暖かいな。それに成長してる。昔はあんなに小さくてよく俺に嚙みついてきてたのにな。」笑いながら背中をさすりいつの話をしているのやら楽しそうにしていた。「それはお兄ちゃんがいつもさやのことをからかっていじめてくるからじゃん。それにもう10年も前の話だよ。そりゃ成長もしますよ。」大きくなったのはお兄ちゃんもだ。足の先はぴったりくっついているのに私の顔はお兄ちゃんの胸のあたりで終わっていた。それに胸板はかなりしっかりしていた。
ーお兄ちゃんの手はひんやりして気持ちいいー
部屋は蒸し暑くシャワーを浴びたにも関わらずじんわり汗をかいているほど体はほてっているのに、お兄ちゃんの背中をさする手はとてもひんやりとしていて気持ちよかった。
「お兄ちゃんの手はなんでそんなにひんやりしてるのよ。」気持ちよさがぞわぞわに変わってなんともいえない気持ちを悟られぬよう質問をして紛らわす。「ん?冷たいか?そっか。俺心がめちゃめちゃ温かいからな。」今まで服の上から触っていたひんやりした手は私の肌を直接触りさらに冷たさを感じる。「つめった!んんっ。くすぐったいよ。」思わず声をあげのけぞる。いやな気はしない。
ー大丈夫、墓場まで持っていくからー
お兄ちゃんは笑いながら腕枕をしていた手で私の頭を撫でた。
「可愛い。暖かいから俺の手を温めてよ。」普段、寝るときにはつけていないが流石にと思いつけていたブラのホックを外して。
「ちょっ!待って。やっ。」だんだん手は胸のあたりに移動していき立っていたピンに触れ弄ばれていた私はもう何も考えられなくなっていた。彼氏のゆうでさえここまでの気持ちになったことはなかったから不思議な気分だった。
「さやは成長してるようでしてないなー。」優しく触りつつ失礼なことを言っていたがそんなことはもう気にならない。「あっ。んんっ。はぁ。待っっつ。んー。」耐えられず口から洩れる声に恥ずかしさがピークに達し、自ら抑えて我慢するが手の隙間から漏れ出る空気と一緒に声も出てしまっていた。体も正直で下の方ももぞもぞとしてきた。
ーこれが感じるという感覚かー
お兄ちゃんは私を仰向けにして胸からお腹をなぞりそのまま股のほうに移動していく。「こっち向いて、手をどけないとキスできないよ。」腕枕の方の手はいつの間にか私の顎に移動しキスの体制に入る。恥ずかしすぎて耐えられない私はこれ以上醜態をさらしたくないと思い手を必死に口元に持っていき首を振って抵抗を図る。
「んんっ。んーーーー。」
「ほら、いい子だからどけて。俺はさやとキスしたい。」
普段言わないでしょ。というようなちょっと強引なセリフに私は抗うことはできなかった。「はっっっん。あっ。ん」我慢していた声は解き放たれ股の間で動いていた手に反応をする。「いいこだ。いい子にはご褒美をあげなきゃね。」
お兄ちゃんは普段レディーファーストを心掛けているのか、いつも道路側を歩いたり、ドアを開けていてくれたり少女漫画に出てくると嬉しいようなでも世間の男性はスマートになかなかできないことを自然にしてくるような優しい人だ。
しかし、夜はやはり
ー狼なのかー
そんな一面を知った私は、中学生の時に感じた初恋を思い出しあの時もっと付き合えていたらと少しばかり後悔をしつつ、ゆうより感じる気持ちよさに堕ちていくしかなかった。
優しく触れた唇はびっくりするほど柔らかく目を開けると微笑むお兄ちゃんと目が合った。「なっなに?」股の間で動いていた手が止まり一瞬現実に戻った私は目を開けお兄ちゃんが見つめていたことに驚いて少し離れた。「可愛いなーと思って。気持ちいい?」絶対に答えたくない質問をされ戸惑ったがお兄ちゃんは逃してくれない。「きっ気持ちいいです。」恥ずかしさのあまり敬語になる。「よかった。服脱がしていい?もっと触れたいな。」やはりレディーファーストなのかなんならここは強引であってほしいと思ったがここで頷かなければもやもやしたまま終わってしまう。
「うん。でも綺麗じゃないよ。」ここで負けてたまるかと謎の精神で目を離さずに答えた。そんなことお兄ちゃんにはもちろん通用していない。
「はい、ばんざいね。」体を起こされすでに脱がされあらわになった裸を見て、また寝かせた私の上にまたがる。
ーいったん冷めたドキドキが再び始まるー
覆いかぶさってきた狼は首元に噛みつき息の根を止めにかかる。
「あんっ。んんん。はあ。」漏れ出る声を抑える役目を果たすはずだった手は上でお兄ちゃんによって阻止されていた。器用にも、もう片方の手は胸のピンを弄んでいて私は抗うことは許されずお兄ちゃんに委ねることしかできなかった。静かな部屋に響くキスの音がさらに恥ずかしさを増しそれが心地よさにも変わる。
「んふっはっ。あっ!!やっ、、、、、、そこは、、、、、、」
首元に噛みついていたはずの狼は耳裏に移動し、耳に移動し直接脳に響く音を出しながら私を責める。「ちゅっくちゅ。ちゅっはっ」お兄ちゃんの声も漏れ出る。
初めて知る感覚に頭がくらくらしていくのに体はまだ気持ちよさを求めていくのかもぞもぞと足が動く。それを見透かしたようにもう片方でピンを弄んでいたはずの手は下へ下へと移動していく。
「あんっあぁぁ。だめ、お兄ちゃん。」ダメと思っていないのに口からは静止の言葉が出てくる。「だめなの?さやのここは嫌じゃないんじゃないかな。」
ーやはり見透かされているー
くちゅっっといやらしい音をたてる豆の部分は細長いひんやりした手で優しく弄ばれる。「ぁうっ。あぁぁ。んんん。ん。」解き放たれていた私の手は役割を果たすために口元に仕事をしにきた。「気持ちい?ここかな。さや。」耳元で囁かれる名前に胸がドキンと音をたてたのかと思うほどに感じていた。先ほどまで抑えていたお兄ちゃんの手は今度は私の太ももを上げるために膝の下にもぐっていた。
ちなみにここまでで私は全裸にも関わらずお兄ちゃんは服を着ていて体温を感じることはできずひんやりした手が暖かくなったのだけ感じていた。
潜った手で上げられた足はぶらんとだらしなく空中に投げ出された。
「はっ!!!んっんー。ぁんっあっ。」先ほどまで感じていた心地よい気持ちよさとは違い体に直接感じる気持ちよさに変わった。
「さて、さやの気持ちいポイントはどこかな。」一本の指が私の大事な部分を擦り何かを探していた。
ー今まで知らなかった感覚、叶わぬ初恋は実らないー
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