第3話 『父のあいさつ?』
《事実》
もう、10年よりも以前、大正生まれの父が亡くなった晩。
母や、ぼく、奥さまなどが見守るなか、父は静かに息をひきとりました。
その晩、奥さんの実家にいた、義理の姉が言いますに、静かな夜だったが、突然、一陣の風が激しく庭を吹き抜けたというのであります。
それが、まさしく、父が亡くなった時間だった。
ああ、やましんのお父さんが、挨拶に来たのかな、と、思ったそうである。
《検証》
不能である。
《妄想》
考えられることは、こうである。
① その晩は、確かに、特に風が吹いていたとか、雨だったとかはなく、静かな夜だったが、なんらかの、気象的な理由により、奥さんの実家あたりだけ、一時的に強い風が吹いた。つまり、偶然の一致である。
②おねえさまが考えた通り、父が挨拶にいった。なんせ、父は、親戚や知人のおうちに尋ねにいったりしたら、着いたとたんに、『あ、も、帰るから。』と、良く言っていたので、まあ、そういう案配だったのである。
③小型の、UFOが、実家の庭付近を、猛スピードで、通過したのである。
まあ、たぶん、①だろうけれど、その他を、まったく否定する理由は、ない。かな。
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