第2話 『深夜のインターフォン』
『これは、だいたい、事実です。なぜ、そうした現象が、この時だけ起こったのかは、はっきりはしませんが、原因になり得た可能性を考えました。なお、連載にしたため、ここから、文体を変えました。』
《事実》
事象があったひにち、場所は、特定できますが、ネット上でもあり、非公開です。
20⚪⚪年⚪月⚪日 太陽系地球
午前2時30分
一回目のコール
門扉横の、テレビカメラ連動のインターフォンが押された。
時間が時間で、寝ていたこともあり、対応はしなかったが、二階の窓から見れば、誰もいない。(良く見えるので。ただし、その場からいなくなる時間はあったかも。)画面の範囲には誰もいない。お向かいのお家では、電灯がついている部屋あり。つまり、あまりおかしな行動なら、お向かいからも、見えたはずである。
午前2時36分
二回目のコール。窓越しにみれば、誰もいない。気になって、外に出て確認したが、変わりはなく、誰もいない。画面の範囲には誰もいない。
午前2時40分
三回目のコール。窓越しには、なにもいない。外に出て確認したが、誰もいない。お向かいの電灯は消えている。
午前3時37分
四回目のコール。窓越しには、なにも見えない。外に出て確認したが、誰もいない。画面の範囲には誰もいない。
午前3時42分
五回目のコール。
めんどくさいので、窓越しには、誰もいない。画面の範囲には誰もいない。
午前3時46分
六回目のコール。
2階から見た範囲には、誰もいない。画面の範囲には誰もいない。
午前3時51分
七回目のコール、無視。画面の範囲には誰もいない。
午前3時54分
八回目のコール。無視。画面の範囲には誰もいない。
これで、終わりになり、この現象は、以降発生はしていない。
《検証》
翌朝、インターフォンを確認。変わった様子は見られない。
しかし、インターフォンの雨避けフードの左側の接着が剥がれていることを確認した。
いつから、剥がれているのかは、わからない。
誰かが剥がそうとした可能性はあるが、それがインターフォンが鳴った原因ならば、二階からみて門扉の真ん前に誰かがいないとおかしい。反対側からは、植え込みがあり、非常にやりにくいが、死角にはなるかもしれないが、普通は右側が剥がされるはずだ。
また、もし、うっかり、インターフォンを盗もうとして、鳴らしてしまったなら、2回目からは、慎重にやるはずで、同じミスを繰り返しするのは、なんだかおかしい。
剥がれた部分が、動いて、ひとりでに、スイッチに接触する可能性は、硬いプラスチック製品なので、あまり考えられないが、フードが自分でやろうとしたのなら、やれないことはない。
しかし、風もない静かな夜で、特定の時間だけに、動いたとは、思いにくい。びたっと、止まったのも、解しにくい。人為的な可能性が否定できない。
たしかに、インターフォンの写る範囲外に立って鳴らすことは、まあ可能だが、それなら、2階から見えるはずであるし、それだと、剥がせない。
可能性としては、背の低い人が(子供さんとか)、死角から押して、すぐに、どこかに隠れて楽しんでいた、ということは、絶対ないとは言い切れない。
しかし、深夜に足音もなく、まるで姿を見せなかったとしたら、なかなか、やるもんである。
はっきりしたことは、解らなかった。
フードは、再度、接着剤を変えて、念入りに接着しなおした。防犯体制に注意。泥棒さんなら、インターフォンは鳴らさないだろう。
以後、同様の現象は、いまのところ、ない。
もし、犯人さんがいるならば、これを見て、やましん個人を特定するかもしれないが、あまり、犯人さんがいるような気はしていない。実害はないし。(寝られなかったけど。)
《妄想》
①やましんが、まったく、お先真っ暗で、お家お取り潰しにもなりかねない現実を憂い、亡き両親のどちらかが、いたずらに及んだのである。
②地球人の行動様式を調査していた、ある、宇宙人の方が、夜中にインターフォンを押してみる試験を行った。
③ねこママの店で、飲みすぎた、はとさぶろか、カージンゴあたりが、いたずらした。空から来るから、見つからなかった。
④通りすがりの幽霊さんのいたずらである。
⑤なんらかの、電波障害か、混線などの、システムトラブルが発生した。だいたい、五分おきなのが、むしろ、人為的ではない現れかもしれない。
《希望》
もう、やらないでください。
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