どうかしてしまったのか?

 毎日、音楽に携わる毎日。時々、小説も書いているが。


 そうそう、新しい歌詞が出てくるわけではない。パソコンの前で唸ってみても、出てくるわけでもなく、これは奥さんたちにインタビューをしに行こうと決心したのだった。


 魂はどこへいくのも自由。月へだって、宇宙の果てにだっていける。奥さんたちがいる、神界の自宅のリビングへ行った。


 もう夕食も終わった頃。奥さんたちはひとつのテーブルに集まって、酒盛り中だった。何気なくその輪に入って、他の人の話を聞こうとするが、作詞のことが気になって入ってこなかった。


 そのうち、話せるような雰囲気になった。みんな結婚する前はどんな気持ちで過ごしていたのか、とても気になった。


 神界では、同性を愛する。二人以上の人を愛するという前例がない。それは混乱したであろうと、私は踏んだ。


 覚師かくしが飲んだ勢いで話し出した。


「あたしは、知礼しるれ、女を好きになっちまって、結婚を考えるようになって、どうしたのかと思ったよ」


 そう言うと、他の奥さんたちも同意する。


「胸が張り裂けそうだったわよね」


 よし、これだ! 次の詩はこれを書けばいい。


「ところで、あなた何か用があったから、きたんでしょ?」


 そう聞かれて、私は正直に告白した。そうしたら、快くオッケーしてくれて、応援までしてもらった。


 やはり、持つべきは妻である。


2022年9月3日、土曜日

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