第5話
光に包まれ出てきた場所はシダリア山脈の麓にある洞窟ダンジョンのコアルームである。そして目の前にはゴブ太 ゴブ助 ゴブ蔵の三匹。んーとりあえず話しかけてみるか。
「あー、俺の言葉はわかるか?意思は伝わるか?」
「わかるゴブ!何故か俺たちの言葉とは違うゴブけど、今は伝わってくるゴブ!」
なるほどなるほど、そう言う感じなんだな。
「なら、とりあえずゴブ太をリーダーにゴブ助 ゴブ蔵と協力して周辺の探索。敵がいても戦わずに逃げてこい。鹿や猪など倒せて美味そうなやつがいたらしばいてもいい。命大事にだ。」
「「「わかりましたゴブ!」」」
さてと、俺はダンジョンコアに向かい合う。とりあえずダンジョンコアに触れれば諸々の機能が使えることは何故か事前知識で入ってる。職業ダンジョンマスターのおかげかな。
ピタっ
「ダンジョンコア起動。システムオールグリーン。生体認証。ダンジョンマスター ガズィを我が主人と定めます。生体認証より初めてのダンジョンコア接続と理解。サブ機起動。実体化。アクティベートします。」
機械質な女の声がダンジョンコアから響き。目の前には小さな女の子が現れる。
「こんにちわ!マスター!これからよろしくなのです!」
「えーっと、こんにちは?君は?」
「私はダンジョンコアです!名前はありません!初めてのマスターをお助けするための機能です!ちなみに!姿形はマスターの好みです!」
たしかに可愛い子は守ってあげたくなるが。
「わかった。なら君は…雛子だ!ヒナコよろしくな!何をしたらいいか教えてくれないか?」
「わかりました!まずはご主人様のステータス一覧機能にダンジョンコア管理 ダンジョン管理 配下管理を統合させましたので開いてみてください!」
「ステータスオープン」
俺は空中を指で切るようにしてステータスをみてみる。
基礎情報
ダンジョン
配下
ガチャ
と4つの項目に分かれており、それぞれ基礎情報は俺個人のステータス。ダンジョンはDPの管理とダンジョン改築など。配下は合成 強化 進化ができるみたいで、ガチャは後回しにした。
「なるほど、ここから管理すればいいんだな。」
「ですです!わからないことが有ればその都度聞いてくれればいいのです!あ、ヒナコは人間の姿をしていますが食事は不要ですよ!睡眠はデータ処理のため必要ですが。」
「食べられないのか?それとも食べないだけなのか?」
「食べなくてもいいだけですよ?」
「なら、食べられるときはみんなで食べよう。俺達は仲間だ。」
「おおー!ありがとうなのです!ご主人様は優しいのです!普通のダンジョンコアは道具としてしか扱われないので感動です!」
「気にするな、俺がそうしたいだけだしな。さてと、俺は配下を探索に行かせている。その間にもう少しステータス機能を弄るつもりだからどっかに座って…と座る場所もないな。ちょっと待ってくれよ。」
俺は土魔法を発動してどうすればいいかわからないことに気づく。
「なあ、ヒナコ。魔法ってどうやって使うんだ?」
「体内の魔力に意思をや命令を思考力で与えて想像力で具現化するのです。ステータス一覧も一応魔法ですのでそこからきっかけとかつかめるかもです!」
俺は目を瞑ってもう一度体の中に集中してステータスを開いてみた。指を切る時に指先から何かが伝ってステータスの画面に伝わっていくのが微かにわかったこの感覚を忘れないうちに体内の違和感を伝っていく。
これが魔力。心臓から血液が流れるのとは逆方向に力が巡っているのがわかる。そして脳から神経、そして細胞に命令が伝わっていき魔力に形を与える。多分これで間違っていないと思う。これも想像力と思考力強化のおかげだろうか。
目を開いて、ステータスを確認してみるとNew!の文字とともに魔力感知 魔力操作がそれぞれlv1で増えていた。そして、想像力思考力強化がlv3にまで上がっていた。
「よし!経験値効率がいいのだろうか、知らないことを知ると経験値が増える?要検証だな。今から土魔法を試してみるか。」
俺は魔力を使い空気中の土ホコリが集まり、形作るイメージで空気の魔力と自分の魔力を使ってベンチの椅子を想像して形成する。
自然と言葉が出てくる。
「クリエイト」
体の中から魔力が持っていかれる感覚共に地面から想像した通りのベンチが生えてくる。土というよりも少し硬い岩肌のような感じで汚れたりはしなさそうだ。
「ヒナコ、ここに座ってるといいよ。」
俺はそう言いながらベンチに座ってステータスを確認すると魔力が10減って40になっている。また、New!詠唱破棄[レベルなし]を覚えていた。だが、流石に簡単に土魔法のレベルは上がらないようで鑑定で見たところ経験値が5%増えていただけだ。
ちなみに鑑定で魔力を5使ってちょっと後悔した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます