第20話

 「どうしたの?大きな物音を立てて、うるさいわよ。」


 この声はメイユンの声だ。来ちゃだめだ。間違えなく殺されてしまう。


 「みんな大丈夫?カンナちゃんも。あなたたちがやったの?」


 「ええ、そうよ。私たちはあるお方からこの人達を始末するように頼まれたの。そしてその後この旅館の人たちもね。」


 「許せない、誰の頼みであろうと人を傷つけることは!」


 少女の瞳は怒りに満ちていた。


 「危ない、行っちゃだめだ、メイユン!」


 俺の考えは間違っていた。メイユンの足は獣となり、物凄いスピードで双子のもとに行き、胸元を切りつけた。恐るべき速さ、これが獣人族なのか。


 「素晴らしいです。これなら勝てます。私たちも彼女に続きましょう。」


 「お姉ちゃん。まずいわ。逃げなくっちゃ。」


 「そうね、残念だけど、一旦撤退よ。また遊びに来るわ、獣人ちゃん。その時はまたこうして遊びましょう。トゥインクルワープ。」


 双子は姿を消した。仕留められなっかたことに後悔をしているが、それよりもメイユンが来なければ、こちらがやられていた。


 「助けに来てくれてありがとう、メイユン。」


 少女は獣化を解こうとはしなかった。

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