第12話

 スマホを見ると蒼からメールが来ていて、夜がはうちで食べるらしい。


 小説も書き終わったので、夜ご飯の準備をした。


 会社で働いた疲れを料理で解消できるように、料理本を片手に撮りキッチンで調理を始める。


 夏場で今日も暑かったので、冷えたそうめんを作ることにした。


 冷やしそうめんは食欲がなくても食べることができる。昼ご飯を食べてなかったので他にも作ることにした。


 冷やしそうめんに合いそう揚げ物を作ることに決めた。


 冷蔵庫にアジがあったのでそれを、しそと巻いて一緒にあげる。


 アジのしそ巻き揚げを作る。


 アジは元から処理をされていたので、それを一口の大きさに切り、塩と料理酒で味をつける。


 青じそは縦に二つに切り、味の両面に巻く。


 水と卵を箸で混ぜたその中に小麦粉を加える。ざっくり混ぜてから、アジをつける。


 180度に熱した油の中にアジを入れる。黄金色になったところを油の中から救い出す。


 お皿に盛り付けてから、その横にレモンを置けば完成した。


 これだけだと野菜がないので、今日の朝に使用したほうれん草で、何か作ることにした。


 まず、ほうれん草をゆでて三センチくらいの大きさにカットする。


 その上に軽くあぶったノリを手で細かくしてトッピングする。


 最後に醤油戸田市を加えて混ぜれば完成する。


 今日の夕ご飯はこれで完成である。後は、蒼が帰えるまで待つだけだ。


 「ただいま。」


 「おかえりなさい。」


 疲れ果てている蒼は、おなかが空いてらしくて早く手を洗い荷物を二階に置きスーツを着替えた。


 蒼も仕事が忙しくて昼ご飯をとれていなかったらしい。


 服を着替えるとすぐさま、リビングに来た。


 「では、いただきます。」


 同時に食材に感謝して夕食を開始した。


 麺だけでは、体に悪いので他のおかずも作った。


 アジの中には、たんぱく質とビタミンが豊富なので、体にとても良い。


 野菜もたっぷり添えて夏場で夏バテにならないように食事から対策した。


 アジのお味は、外がカリッと、中はふわふわしてこれ以上ないくらい完璧である。しかも、しそとのバランスが絶妙にマッチしている。


 添え物のほうれん草は、ノリとの相性がよかった。のりを乗せる前にあぶったことで、香ばしいにおいがあふれてくる。


 こうして蒼と食事をしているととてつもなく奇跡だと感じた。


 会社を辞めてから実家に戻り、そこから東京に戻ろうとしたときに迷子になった蒼とである。


 こんな偶然が発生したことは、本当に感謝するしいかない。


 今もこのように一つの食卓を囲むことができるのもすごいことだ。


 食事中は蒼の仕事で何か起きたかとかの会話で盛り上がった、


 僕は、今日小説の賞に応募できて安心しているが、そのことは蒼には伝えていない。あの小説は端的に言うと蒼へのラブレターみたいなものだ。


 男子はラブレターを男子に送らなように、蒼には見せることも言うこともできない。


 たのしく今日の夕食を食べることができた。


 夕食の皿洗いを済ませると、することがない。


 なので、また小説の続きを書いていった。受賞とかどうでもよく今の気持ちを整理するためもあり、書き進めた。


 今日は充実した日々。


 明日は、どんなことが起きるのかな。


 楽しみだ。

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