第八話
コン! コン!
扉からノックオンが聞こえた。筆記に集中しすぎて、蒼がドアを開けて入ってくることも気づかなかった。
集中している僕の姿を見た蒼は扉をゆっくり閉めた。昼ごはんの時間だったので、多分ご飯を食べに誘ってくれたのだろう。
そこから、数時間たったとき、時計を見ると。もう昼の12時半なのにきずいた。昼ご飯は、僕が作る恥だったので筆記中の記事を一旦保存してキッチンに向かうことにした。
久しぶりにこんなに集中して作業をしたので、体は凝っていた、椅子から立ち上がると、背伸びをしてから歩いた。
「んーー。よし。」
二階から階段を下りる途中ご飯のおいしそうな匂いがしてきた。
キッチンに行くと蒼がもう昼ごはんを作っていた、
夏場に食べるとおいしい冷やし中華を作っていた。今日の東京の気温は、32度で扱った。こんな日に食べるキンキンに冷えた冷やし中華は体を冷やしてくれる。
ハムやニンジンを細かく切ると、湯で終わった面の上にのせる。その上にあらかじめ作った調味料を入れた完成した。その上の盛り付けをうまそうに見せるため緑色のパセリを上に置てデコレーションをした。
緑色のキュウリとオレンジ色のニンジン、ピンク色のハム、黄色の卵が一つのお皿に盛りつけられて食欲がそそる。
麺の上にのせるのは、豊富のたんぱく質と野菜半面にのせている。
歯ごたえのある食材を上にのせることで早食い防止の効果もあるらしい。この前借りた本の中に書いていた。
いつも食べている料理の食材の配置には、すべてその理由がある。
蒼が調理器具を洗っている最中に、二つの皿を机に置いて、昼ご飯を食べ始める準備を始めた。
「いただきます。」
箸を取り、下にたれがあるので底の方の麵から引き上げる。味付けがついた麺を口にそそる。
ずるずると音を鳴らして、麺を食べる。調味料の配合が完ぺきだったのか、おいしかった。なので、蒼にこの気持ちを伝えた。
「美味しいです。」
「それはよかった。」
蒼が机の下でガッツポーズをしていた。よっぽどうれしかったのだろう。
シャキシャキしたキュウリは、この夏にぴったりですごく食べやすかった。
最初は、食欲がそんなになかったけど、冷やし中華は目のまえからどんどん消えていった。
蒼の料理の腕は、まだ僕よりも上手である。もっとおいしい料理が作れるように頑張ろう。
「で、ブログの状況はどうなあっているの?」
蒼は、僕が書いている姿を見たので、感想を聞いてきた。
「デザインがよくて、使いやすかったよ。」
正直に自分が体験したことを話した。記事の内容について聞かれたが言わないことにした。今回書いたこの小説をブログに投稿するのは少し悩み始めてきている。
自分の考えや思い出を残す為に書いているし、蒼に見られたら少し恥ずかしいので、ウェブサイトで公開することを辞めることにした。
昼ごはんは作れなかった代わりに、食べ終わった後の食器を洗った。
皿を洗っている最中に小説をどうしたらいいか考えている。無料で、全世界でこのことを公開するのは少しためらいがある。
もし、公開しても多分数人しか見ることはないが、それも少しいやだ。でも、この思いをたくさんの人に共有したい。
「どうすればいいんだろうなぁー。」
洗い終わったお皿をタオルで水を拭き皿を置く元の棚に戻した。
「小説を投稿できる場所ないかなぁー。」としゃべりながらトイレに行った。
トイレのスイッチをつ付けようとしたら、もう電機はついていた。
扉のほうは、しまっていないから、中に人はいないのだろう。
ガチャ…。
「……。」
「え…。」
トイレの中には蒼が座っていた。
「あの…。いや、その…。ごめんなさい。」
「ちょ…。」
僕は、思はず驚いていたけど、冷静を装いドアをゆっくりと閉めた。
頭が真っ白になり、何をしゃべればよいかわからなかったので、その場から自分の部屋に逃げ込んだ。
「え?」
トイレに蒼が事に驚いたけど、もう一つ驚いたことはズボンを下ろした服装の中には、朝に選択した女性もののパンツをはいている。
自分の目がおかしくなったのかもしれない。小説の書きすぎで、そのようなことが本当に起きている可能性があると理想と現実の区別ができなくなったのかもしれん。
蒼は男性だ。幼稚園の頃確か男子トイレに一緒に行ったから間違えがない。遠足で写真撮るときも男子の列で並んでいた。なので、そこは間違いない。
今何が起きているのかわからなくなったため、一旦思考が止まってしまったため小説の内容に加えて今起きている状況を客観視することを始めた。
「へ…。」
鏡を見ていないけど、自分の顔がどうなっているのかわかる。頭の中から変な妄想がどんどん膨らんできている。
今、書いている内容がさっき起きたことよりも過大されている。あることないことすべてパソコンの画面に映し出される。浮かび上がったシーンをそのまま文字に変換する。
すると途端にドアからノックオンが聞こえた。
「はい。」
返事をしたら、蒼がドアを開けて入った。僕は少し恥ずかしくて顔を合わせることができなかった。
「なんでしょうか?」
思はず敬語で話して話して知った。なんか不振に思はれないように平常心を保つ。
「さっきはごめん。ドアを閉め忘れて。」
謝りに来た蒼に対して。
「こちらこそ、入る前にノックするべきだったと。」と返事をした。
入る前に電気がついている時点で、中に人がいるかもしれないと考えないといけない。肝に銘じておこう。
蒼は、こちらに向かって歩いてきた。その先は、今筆記中のパソコンの近くまで。
「ブログの漆器状況はどうなっ…。」
話している途中にパソコンの画面を閉じた。蒼にこのような小説見させることはいけない。男性なのに女性だと思いながら書いた小説なんて、蒼が見たら気持ち悪がられる。
最悪の場合この家から追い出されるかもしれない。話している最中にノートパソコンを閉じで、何もないよみたいな顔で話す。
「ブログね…。書いてるよ。」
と片手でノートパソコンを抑えながら笑いながら話した。
「そう。」
話し終わると蒼は部屋から出ていった。
危なかった。あの時にもう少し反応が遅かったら、二人の関係は終わってしまったかもしれない。危機回避に成功した。
この小説を公開する場所がネットではなくて、小説のコンテストに応募することにした。
検索欄に「小説のコンテスト」と検索した。
そしてら、まとめサイトで一覧表が出てきた。
締め切りの日にちで小説の応募するレーベルを決めた。
そして選んだのは、ライトノベルの大手会社HJ文庫。ここなら、対象を取らなくても文庫本として出せる可能性がある。
もし、対象を取ってしまうと有名になって、ラノベをめったに見ない蒼が見てしまうかもしれない。大手なら多分大丈夫だろう。そう考えて応募の規定を確認した。
昔なら、印刷をした原稿用紙しか応募できなかったが、今の時代はデジタル化が進んでいて、小説の応募もネットで簡単にできるようになった。
わざわざコンビニの印刷機で、数百ページの小説を印刷する手間もなくなった。もし、印刷しないといけなかったら、蒼とコンビニで出くわす可能性もあり。リスクが高い。
賞に応募するには、80ページを書かないといけない。
今までに書いたストーリーでもう、応募規定の文字数はもうじき超える。それと、さっき起きた出来事をいれたら簡単に超すだろう。
応募する賞を決めたので、そのための執筆を再開した。忠実に、リアル感がある描写を使用してドキドキする恋愛小説を書いた。
ストーリーをハッピーエンドにしたいので、ラストは考えた。そうやって終わらせるのかを。
書いている小説の内容は今までに起こったことを少しアレンジしただけなので、簡単に書けたが、ラストは体験していない。体験できることもなかった、
男子と男子だったらBL小説になってしまう。蒼と僕にはそんな性癖はない。なので、トイレのシーンまでは忠実に書けたが、そのあとがどうしても書けなかった。
応募の規定文字数は超えているので、今のままでも応募ができた。けど、やっぱりこのストーリーを完成してオワラセナイト応募したくないとプライドが言っているので応募はあきらめることにした。
幸い応募まで一週間あるのでそれまで待つことにした。この間に何かが起きなかったら、妄想で自分が理想とする終わり方にしよう。
何か起きますように。
願う。
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