第8話 武術

「武術?剣術とほぼ同じでしょう?やる必要あるんですか?」


「はぁぁぁ...なんもわかってないですね、マスターは。」


「な、なんだと?」


「いいですか?武術とは基本的にはいろいろな戦闘術の総称ですが、

心の持ちようなども関係あります。また、技術として有用なものもたくさんあります。」


「有用?それって何がですか?」


「そうですね...例えば氣でしょうか?」


「氣?」


「はい、氣とは丹田にたまった生体エネルギーを活用する術です。」


な、なるほど、なかなか難しそうだ。


「ではまず、丹田にある氣を感じるところから始めましょう。」


簡単に言うけどなぁ...


「...難しいなら座禅を組んで瞑想するといいですよ。」


むむむ...

おっ、これか?

このすっごく小さい炎みたいなやつか?


「感じれたようですね。」


「では、次はそれを動かしてみてください。」


くぅぅ、ん?

おっ、出来たぞ!

なかなか変な感じだが、自分の中を炎が駆け回っている。


「よくできました。ふつうはもっとかかるんですが。」


「へっへー、どんなもんだい。」


「では、次は全身に氣をめぐらせてください。」


うーん...

なかなかできないな。

足の先とかに行かない。

めちゃくちゃ難しい。


「何かアドバイスとかないんですか、シーさん?」


「そうですね...血管を意識するといいかもですよ。さらにそこから細胞に浸透していくイメージですね。」


なるほど!

うん、出来たぞ!

全身が熱くなっている。


「マスターはなかなか筋がいいですね。」


「俺が何年修練してると思ってる?何か覚えるのは得意になってるんだよ。」


「そうでしたね。」


「それで、つぎはなんですか?」


「では、体に氣を纏ってください。」


「体に纏う?」


「はい、体に纏うことで大幅に体を強化できます。」


なるほど。


「で、どうやるんですか?」


「体内の氣を汗腺から放出していく感じですかね。」


はぁぁぁ...

おっ、体が軽い!


「うん、できた!」


「おめでとうございます。これで氣の基本は大体終わりました。」


「やった!」


「まぁこれで修練は終わりってわけではないんですがね。」


ですよねー


「さぁ、これからは型を学びましょうか。」


「型って武道の型?」


「はい、型を学ぶことで武術の腕を上げましょう。」


あれっ、これってやばい感じでは?

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