第2話 転移

「いいんですか?」


「もちろんじゃ。ほら、なにかないのか?」


「そうですね...」


「取り敢えずもう少し運をよくしてください。」


「それはもちろんじゃ。」


「あとはそうですね...」


異世界に行って役に立つものの方がいいだろう。

まず第一は、死なないことだ。不老不死とかがありならそれがいいな。

あとは、修行できる場所が欲しいな。亜空間かなんかで、入っている間は外の世界の時間は止まっているとか。あと、成長しやすくしてくれるとたすかるな。他は、急に現れても怪しまれるだけだから、人が来ないところに転移させたもらうと助かるな。

まあでも、こんな無茶な願い聞き入れてくれないだろうな。


「ふむ、不老不死に、修行できる場、成長補正、転移先の指定、か...」


しまった。忘れていた、心が読まれるんだった。こんな分不相応なお願いをしなければよかった。絶対に怒られる。


「うむ、これでいいだろう。調整が終わったぞ。」


へ?


「これで後は転移するだけじゃ。」


「い、いいんですか。」


「もちろんじゃ。少し無理をしたが、もともとお詫びのつもりだったしの。」


「ありがたいですが、なんか申し訳ないです。」


「もらえるものは、もらっておくものじゃぞ。」


「神様がそんなこと言っていいんですか。」


「良いのじゃ良いのじゃ。」


「おお、そうじゃった。お主ステータスを確認してみるのじゃ。」


ステータス?それってRPGとかによくあるやつかな。


「そうじゃ。ステータスと念じてみるとよいぞ。」


どうやるんだろ。むむむ...『ステータス』!


NAME 神白 優

LEVEL 0Lv

HP 1

MP 1

SP 1

STR 1005

ATK 1

VIT 1

AGI 1

DEX 1

INT 1

LUK 1000

SKIL 

不老不死 修練の間 成長の加護 



「す、すごい。」


「ステータスは己の強さが客観的に見れる便利なものじゃ。」


「では、ステータスの説明をするとするかの。」


「はい。」


「レベルは簡単に言うと、魂の強さじゃ。魔物を倒すことで上がる。そして、HP、MP、SPと密接に関わっている。ちなみに、HPは生命力、MPは魔力、SPは体力じゃ。」


なるほど。でもほかのはどうなんだろう?


「うむ、ATKが攻撃力、VITが耐久力、AGIが素早さ、DEXが器用さ、INTが知力、LUKが運じゃ。」


「だいぶ運がいいですね。」


「サービスじゃ。」


「ありがとうございます。」


「そして、STRが戦闘力で、ATK、VIT、AGI、DEX、INT、LUKの互恵となっておる。」


「スキルについては、不老不死は文字どうり、老いないし死なない。それに加えて今回は、痛覚無効、身体の再生機能を付けたのじゃ。さらに、腹も空かないし、のども乾かない。睡眠も必要ない。もはや不老不死とは言えないの。」


や、やべーーー


「そして、修練の間は亜空間じゃ。中に入っている間は、外の時は止まっておる。」


「成長の加護はステータスの上り幅が増えたり、スキルが覚えやすくなったりするのじゃ。」


チ、チート過ぎる。


「大体の説明はこんなもんかの。」


「あ、ありがとうございました。」


「では、そろそろお別れかの。」


「本当に、ありがとうございました。」


「この力を上手く使い第二の人生は長生きするのじゃぞ。」


「はい。」


「では、転移するぞ。」


そして、謎の浮遊感に襲われた後、僕の意識はそこで途絶えた。






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