第6話
「ねぇ、花乃。大地くんの家離婚するっぽいわよ」
「え?まじ?」
私は母親と話していた。
「なんか、親同士で色々やばいらしい もし離婚したら大地くんのこと捨てるとか言ってるのよ」
「えぇー?!」
大地の親は色々と変だった。
大地を比べたり、大地を悪いものにしたり、大地に愛をあげなかったり。すべてお姉さんに愛を注いでいた。
もし、この家が離婚したら大地はうちの息子となる。だから私は多少嬉しかった。
するとその日から毎日のようにお母さんが大地の家のことを話してきて、ほんとに離婚しそうだった。
あの家離婚するのかな、嬉しい気がするけど、大地…
私はそう思った。
大地はこのことを知らないらしい。私は大地のためにも話さなかった。大地はお姉さんが大好きだったから。
そしてとある日。
「あ!花乃ちゃーん!」
お姉さんが私に話しかけてきた。
「あ、どうも」
「花乃ちゃんさ大地のこと好きでしょ」
「え?!」
私は焦った。
好きなの?でも、?????
そんな感じのきもちになった。
「最近大地、いつも私のとこに来て花乃ちゃんの話ししてるよ!」
「え?!」
なんか嬉しかった。やはり私は大地の事が好きらしい。
その時お姉さんはすごく幸せそうだった。
「お、お姉さんなんか幸せそうですね」
「そう?実はねお母さん達が仲良くなったの!」
「え?」
私は嫌だった。
大地が私のものにならない。私が告白しない限り。もし姉弟になれば告白なんてしなくても大地は離れない。
幼馴染みなんてちっぽけな縁だった。
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