第4話

でも流石にこんなニートがヒーロー名乗るのは…


ピンコン!

スマホがなった。それは元カノ、愛梨あいりだった。


「最近何してるの?」

「ニート」

「まじ?」

「うん」

「近いうちに会わない?」

「なんで」

「最近会ってなかったし彼女いないでしょ」

「うん、わかった」


そして愛梨と会うことになった。

久しぶりの彼女…そして愛梨…

俺はそう思った。愛梨は重度なヤンデレさんだ。誰かに依存しないと生きていけない人。だから俺は別れた。多分愛梨は依存する人がいなくなったんだと思う。

そして当日。

「久しぶり!」

愛梨とは近くのカフェで待ち合わせだった。

「久しぶり」

「ねぇさ、今何して生きてるの?」

「え?」

「あんた一人暮らしでしょ」

「いや、実家ぐらし」

「そうなの?!ねぇ、今からうち来ない?」

「いいけど…」

愛梨は多分GPSでもカバンに入れて終わり。そう思った。


コツコツ。

愛梨のハイヒールの音があたりを響かせる。


「ここがうち、はいって」

そして愛梨の部屋に入った。

「え?」

「なに?あぁこれ?」

首吊りの紐があった。

「最近私精神状態ぐちゃぐちゃでさ、」

「で、自殺?」

「うん、もういいかなって」

「そっか、お兄さんは?」

「お兄ちゃんの事は言わないで!」

愛梨はそう叫んだ。

「もういい!やっぱり大地も私の味方じゃないんだ!」

そして愛梨は首吊りの紐の近くにある台に登って首を吊ろうとした。すると、愛梨は足を滑らせた。

「わっ!」

台が低かったから俺にも支えられた。

「な、なによ!」

そういうと、俺から離れまた台に登ろうとした。

「おい!」

「な、なによ///」

愛梨は昔から俺の声が好きらしい。

「愛梨ちょっと行こう。」

俺は愛梨を連れて海辺に行った。

「なに?」

「愛梨ここ好きだったよな」

「うん。」

「愛梨さ、族のこと好き?」

「親は嫌い」

「『は』?」

「お兄ちゃんのことは好き…」

「だよな」

そして俺は愛梨のお兄さんへの愛を語ってもらった。

「どこが好きなの?」

「まず、顔がいい。そして性格もいい、それで…ー!」

どんどん愛梨のテンションは上がり、口を閉ざす話していた。それに俺はずっと相づちを打つ。

そして数分後。

「だから好きなの!」

テンションが最高潮に上がった愛梨がそういった。

「今楽しい?」

「楽しい!」

「なんで自殺しようとしたの?」

「え!…、?っとね…、」

「よく考えれば意味はなかったよね?」

「えっと…、…」

「こっちおいで」

俺は近くに愛梨を来させ、肩を抱き寄せた。

俺は愛梨のことが好きなわけではない。でも愛梨は愛が足りてない。できる人が少しづつ分けていかないと愛梨の本領は出てこない。バネがないと伸びない。でも、十分愛梨にバネはできた。あとは伸ばすだけだった。









「ありがとう。大地。」

「久しぶりにありがとう聞いたわ」

「そうなの?」

「親と二人だけだし働けって言ってくるだけだよ」

「そっか、」

「ま、ありがとう。めっちゃ染みたわ」

すると愛梨はニコッと笑って




「これからもよろしくね。ありがとう。」














「大地は私のヒーローだよ。」

そういった。

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