　公園から部屋に戻り、スマホを確認するとメッセージが溜まっていた。

『それは強いのか？』

『強いんじゃない？遠距離からその威力を放てるなら、女性としては嬉しいわよ』

『結局はどう立ち回るかだしな、ヒットアンドアウェイを主にするなら近接でも遠距離でも大丈夫でしょ。まぁ遠距離のマジックアローとかの方が安定性は増しそうですが』

『まぁ近接の方が初見殺しにかかりそうだよね～』

『何！？』

『そうでしょ、近づいて一旦離れるなんて、所見のモブが許してくれるか分からないけど、遠距離のマジックアローとかなら元々距離を稼げてるし、走りながら後ろに魔法を放てばいいのに、近接だと止まって攻撃しないといけないから、近接は危険度がマシマシ～』

『グぬぬぅぅ』

『なら私はアジリティ型にしようかな～ゲームの時みたいに』

『やっぱり新しい戦闘スタイル考えるより、ゲームの動きを参考にした方が良さそうね。』

『なら俺は、敵に突っ込む！』

『馬鹿だ』

『アホがいる』

『うわッ。』

『それは僕もどうかと』

『なんだよお前ら！敵なのか！？味方じゃないのか』

『敵がこんなにも馬鹿だったらありがたいであります』

『私もゲームの自分を参考にするのは賛成だね、何がだめでどんな所見殺しがありそうか少し想像つくしさ』

『なら私は魔士にすることにしましたわ、その方が安全そうですし。』

　緊張感が全くと言って良い程に、感じられない。　

　でも皆がいつもと変わらないようにしてるのかもな。

（気を紛らすために…）

『俺の情報が役にたったのか？何よりｗ』送信

『うん、ありがとね～流石にいきない極振りする勇気はなかったから助かったよ』

『私は魔法士にしたわ』

『やっぱり？』

『ほほぉ～』

『そうか、何か分かったら教えてくれな？一緒に頑張ろうぜ』送信っ

『別に貴方のマネをして魔士を取ったわけじゃないんだからね！』

『ツンデレ乙』

『乙ー』

『ま～たやってるよ』

『そんなに俺くんにデレデレして～』

『あなた達には被害がないんだから茶々を入れるんじゃない！』

『被害はある、見せつけられるという』

『そうだよね～』

『こんな状況でもそれをやるとは恐れ入ります』

『素でやってる人にはツンデレが標準だから状況は関係無いんでしょ笑』

『そうだね。』

『それもそうか』

　俺はメッセージ見ながら物の位置を変えたり、水を貯めたり準備を進めていた。

　その他にもやるべき作業は山程あるし。

『みんなバックパックの準備は大丈夫か！？（笑）』送信。

『一応なｗ』

『準備って言ったって地震とかの災害想定の準備に似た感じになっちゃうのだけれど。』

『俺は外から鉄パイプ拾って来たぜ！』

『私の家にはそんなの無いよ！』

『準備と言うか友達と合流できた』

『それは良いな！』

『数は力だからね』

『仲がいい場合だけね（笑）』

『合流できないからって嫌味言わないの』

『ごめん、ごめん』

『でも私達もさ、どうにかできないかな』

『合流の話？』

『うん』

『ほらやっぱり、一人だと心細いし。』

『それもどうだね。どうすんのマスター』

『そうだね、面倒事は全て任せますか』

『同じく』

『さぁリーダーが決断の時なのじゃ！』

『俺かよ』送信

（この状態で俺に全てを任せやがったよコイツラ‥‥）

　まぁ、俺も合流したいよ？一人より二人の方が‥それより数が増えるのならその方が安全度はあがるもんな。

　パーティー単位。

　望むはクラン単位で集まれたらどんなけ強いだろうか。

　だが恐らくは叶わぬだろうな。

　このメンバーでリアルの顔と名前を知ってるのは半数にも満たない、そして皆もたまたま東京に近いなんて事も無いだろうな。

　その知っている奴ですら合流するには時間的に厳しいから俺は今も一人で部屋に居るのだ。

（でも敵は恐らく魔物だけではない）

　合流して、信頼度が高い人が近くに居ないと、落ち着いて眠る事もできなさそうだしな。

（よし、やっぱり最終目標は合流する事にしよう）

『皆の状況にもよるだろうが合流できるなら、合流しような。』送信。

　これからどうなるか全くわからない。

　誰も予想が出来ないなか、俺はそんなメッセージを送ってしまった。

　ただ生き残るならこの選択は不確定要素満載だが、生き残った世界で楽しく過ごすならこれが最善だと思ったからだ。

――

―――

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そしてあれからは各自で準備に追われたり話す奴らで話し、ひたすら情報を増やし続けていたら23時59分になったのだった。

『おう』『もち～』『了解です』『(￣▽￣)ゞラジャ』『良いですわ』『今こそ我が右手が‥』『そゆことなら了解』『またね～』『みんな死なないでね』『元気で～』『おおきに』『レッツスタート』『武運をお祈りしてます！』『。』『は～い』『喜んで』『賛成しよう』『はい！』『皆またねー』『みんな大好き～』『私がいないとダメみたいですね』『わかりました』『分かった』『なんか変なの居ない？笑』『俺は最強になる！』『りょ』『ではまた後で』

『...................................................

　日付が変わった瞬間何故かネットは切れた。

　そして西暦２０２１年１２月２５日００時００分、地獄の様な世界が始まった..