りんごと拳銃

りんごと拳銃

 一人の男が椅子に座っていた。

 彼の前にはテーブルがあり、その上には一つの赤いりんごと一丁の拳銃が置かれていた。


 はじめ、彼は迷わずそのりんごを手に取った。

 彼がりんごを噛むたび口から果汁があふれ、彼の頬を伝ってテーブルにボトボトと落ちた。

 それでも彼は、ただがむしゃらにりんごをかじり続けた。


 やがてりんごは芯だけになり、彼はそれをりんごがもともと置いてあった場所に戻した。

 そして彼はもう一度その横にある拳銃を見た。

 彼は深くため息をついた。

 

 結局、彼はその拳銃で頭を撃った。

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