episodes-6

「おぉ、その声はカミナリかの。」


カミナリと呼ばれた少年は、この肌寒い天国で、

半袖の“New York”シャツにハーフのジーンズと、

かなりの格好をしていた。


「そうだよ。

んで、それはまずいだろ。“天規”に反するぞ。」


「てんき…?」


すかさず、アメが説明する。


「天国の規定です!

守らないと、転生できずにずっと地獄で拷問です!」


「ひぇぇぇ…」



--ん?それって、神様やばくね?



「やばいのはやばいが、なんせわしは神じゃ。

必要とあらば天規ぐらいいじれるわい。


最も、めんどくさいことにはなるがの。」


「こんな奴一人のために、

わざわざやるとか頭かち割れてんのか爺さん。」


「おい!そんな言い方はないだろ坊主!」


カミナリは俺を睨んだ。



--あ、まって。俺やらかしたかも。死ぬわ。



「すでに死んでんだよ馬鹿!

それにお前より俺の方が歳は上だ。

坊主呼ばわりされるほどガキじゃねえわ!」



--え?



「君、いくつ?」


「大体、340くらいだな。

細かくは面倒で数えてねえわ。」


「俺の14倍以上あるぞこのガキ…」


「ガキって言うなガキって!」


「まあまあ、まだまだ修行の足りぬ

若神ということじゃの。オッホッホ。」



--またオラウータンかよ。

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