第6話:真相(前編)
「それで、話とはなんでしょうか?」
白樺 華はその瑠璃色の瞳で真っ直ぐにこちらを見てくる。
「この手紙を送ったのはお前か?」
「違いますが。」
「…え?」
(え?まじ?本気で?なにこれめっちゃ恥ずいんだが?え?どうしよほんとに。)
俺が頭を抱えていると
「…………ぷっ、そんな顔しないでくださいよ、嘘ですよ。私です。それ送ってたの。」
「………まじ?」
「まじ中のまじですよ。こんなところで嘘ついてもしょうがないじゃないですか。」
「それもそうか、で、これは本気か?」
俺は一通目の手紙を広げて見せる。
「ちょ!見せないでくださいよ!私が書いたとはいえ自分で見ると恥ずかしいんです!」
「あ?…おう、すまなかったな。で、本気なのか?」
「本気ですよ。私はあなたが好きです。」
「なんでだ?俺らに接点なんてないだろ?」
「ありますよ?」
「え?」
「ありますよ?接点。結構私たち喋ってましたけどね?忘れちゃったんですか?」
「少なくとも俺の記憶にはないが…」
「あ!これでどうですか?」
そして彼女はどこから出したのかも分からない茶髪のウィッグをかぶった。
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