不思議な力
「実はの、結界修復に苦戦しておってな、いつもならすぐ終わるんじゃが、今回おかしくてな」
「おかしい?」
青白い顔でオリ姫は続ける。
「わらわの魔力の消費が激しくて、回復しづらいのじゃ」
「魔力? 魔力って?」
「魔力は結界を張ったり、水を操ったりする力なんじゃ、歴代からそういった不思議な力を持つ者が長になる」
「そして、魔力と呼ぶようになった」
「結界はその魔力で出来た壁のようなものなんですね」
魔力なんて聞いたこともなかったが、ここにくる時のあの異世界に入ったような感覚を知っているお陰で、すぐに理解できた。
「それで、結界張るのにどのくらいかかりそうなんですか?」
「今の状態じゃと、24週間くらいでなんとかなるはずじゃ」
「24週……」
「そんな心配せんでもよい! 大丈夫じゃ!」
「僕に何か出来ることは?」
「今は特に何もない」
「何かあれば、いつでも呼んでくださいね」
「あぁ、わかったのじゃ」
オリ姫に一礼して、部屋を出た。
本当に何も力になれないのだろうか、オリ姫に近しいものがいれば。
「そういえば、捕らえられた時にオリ姫様の元へ連れてきてくれた方がいたな」
多分偉い立場の人なんだろうと、その人を探す事にした。
帰れないんですか。オリ姫様 朝焼 雅 @asayake-masa
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