第5話 初めてのデート


 

 富永さん、昨日頼んでおいたプログラムはいつ頃完成しそう?クライアントから催促が来てるんだけど、成る早でお願い出来るかな。


 高橋主任、もう少しで完成できると・・・今日の午後にはクライアントに提出できるように努力していますので、そうですね、あと一~二時間後には主任へのチェックとして提出出来ますのでもう少しお時間をください。。


 分かった、その時間は開けておくから完成したら声をかけて下さい。其れから其れが終わったら今の所次まで開いてるし、連日の徹夜で疲れているだろうから帰りに食事でも一緒にどうだろう?焼き肉でもご馳走するけど、ダメ?かな!


 うわぁ、主任が焼き肉を御馳走してくれるんですか?保奈美も一緒に行きたいです。富永さん一緒に行きましょう、ご馳走になりませんかウフフフ。


 橋本さん、私は別にどちらでも!何方かというと早く部屋に帰って寝たいくらいです。


 富永さん、そんな事ではパワーが付かないから他の君の友達を誘って皆で一緒に焼き肉食べに行こう、その前に今の仕事早く終わらせてくださいね。橋本さんも、ですよ。


 えぇっ、皆さん誘うんですか、私、主任さんと少ないメンバーの方が楽しいのにぃ。富永さんは疲れているようなので早く帰りたいそうですから、主任さんと私だけでも良いんじゃないですかぁ?


 女性と二人だけはコンプライアンス違反で行けないことは知っていますよね、仕事が終わってから外で会う事には問題ありませんが、今のような場合は駄目ですから大勢に成らないと誤解を招いてしまいます。早く皆さんに声を掛けておいて仕事を終わらせてください。



 

 彼との初めての食事が焼き肉店での課全員で、と云っても八人しか居ない焼肉パーティーでした。

 その後は、皆さんのお決まりのパターンで数回課の仲間と食事会をして、やがて何処となく人数が少なくなりその内に外で二人だけで会うようになって、食事をしたりお酒を飲んだりするようになっていったんです。


 橋本さんは彼に何度もアタックを掛けていましたが、彼が外で私と会うようになっている事は男性社員誰もが周知なのですが保奈美さんは諦めていませんでした。

 橋本さんは私から彼を奪うような行動や発言も有りましたが、まさか結婚してから子供が出来ない身体になった事を知った時から私の夫になった彼に再度アタックをしていたなんて・・・・・後で聞くまで思いもしませんでした。



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