第18話
2035/11/18(日) 朝十時二十分 封鎖区画EE1378南側地下十階扉前 副課長・七班男性陣
銀髪のヤツが奥へ引き込んで、仕切り直しとばかりにトミーガンが発射された。
とはいってもバリケードはすでに瓦解しているし、部屋に入れれば奥の階段で撃っているヤツも仕留められるはずなのだ。
私はマグチェンジを行っていた。
「無茶はするなよ」と副課長としては釘を刺しておく他なかった。
向こうもマグチェンジの時間がやってきたようだった。
その瞬間、佐須雅は飛び込んでいった。
バリケードは瓦解しているとはいっても、左右の隅に少し残ってはいるのだ。
左側に滑り込みながら、リンクスⅦを二連射した。
階段で撃っていた黒服が二人倒れた、ついでに階段そのものの角も二発分削れた。
佐須雅からハンドサインが来た、階段クリアと。
私も部屋に入って、十一階への下り階段方向にモーゼルを構えながら右側のバリケードの破片まで前進した。
その後に続いてラウ、折神、
深層階に突撃できている者は我々だけの様であった。
2035/11/18(日) 朝十時二十二分 封鎖区画EE1378南側地下十一階下り階段前 副課長・七班男性陣
警戒しながら皆で降りていく、十一階は広い吹き抜けでその下に製造設備と大きな妖魔が
そのデカい筒のすぐ脇に銀髪のヤツがいた。
我々の姿を見た瞬間、壁に設置されているなにかの大きなスイッチを切ったようだった。
デカい筒にヒビが“パキパキパキ”と走る。
長良が銀髪にライトマシンガンを浴びせた、銀の弾丸である。
銀髪も妖魔に変化した、黒になりかけの灰色の翼を三対持つ堕天使だと分かった。
しかし翼の先端にしか灰色は残っていなかった。
私はストックを引き伸ばすと、その黒く染まる翼自体に数発銀芯の徹甲弾を撃った。
銀芯の徹甲弾はその黒い翼を貫通し、そいつに苦悶の表情を与えた。
そいつは飛行しこちらに突撃してきた、私の前に長良が立ちふさがった。
「副課長はデカブツを!」というとLMGを足元に転がし太刀を背中から抜き放った。
2035/11/18(日) 朝十時二十二分 封鎖区画EE1378南側地下十一階 長良・副課長・七班男性陣
突撃してきた堕天使と絡み合って太刀が
右の脇腹と翼を一枚、奪うことには成功した。
堕天使からは黒い血が垂れていて、壮絶な笑みを浮かべていた。
俺の隣に青龍刀のみを構えた、ラウさんが並んだ。
「俺も仲間に入れてくんねえかな」といって気を練り上げていく。
折神、佐須雅、加藤副課長はデカブツとにらみ合っていた。
デカブツはデカい筒にヒビまで入れたものの、そこから先動こうとしなかった。
破られるのを、待っているようだった。
「弾が無駄になるから撃つなよ」と副課長の声が聞こえた。
2035/11/18(日) 朝十時二十三分 封鎖区画EE1378南側地下十一階 長良・ラウ
堕天使が吠えた! 音波攻撃の様だった。
ただ俺は正面を避けたため、音波攻撃の対象にならなかった。
ラウさんはそのタイミングで左側から斬り上げるように斬り抜けた。
音波攻撃を行った後で息を尽きかけている対象だったのでラウさんの攻撃がモロに入ったのであった。
ただの青龍刀だと思っていたのが、災いしたようだった。
俺もそのよろけたタイミングを逃しはしない、一撃必殺の逆袈裟で斬り込んだ。
俺の太刀(御神器相当)も、モロ入ったのであった。
ラウさんの青龍刀が深々と入った後に入った俺の太刀に本身を斬られ、影を出す暇もなく堕天使は崩れ落ちたのであった。
とどめとばかりにラウさんが深々と青龍刀を突き込んだ、その瞬間堕天使は黒い
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