第6話「お買い物」

あの後...俺たちはあの後リビングへ向かい、親父達とこれからのことなど色々話をした後、俺は夕飯の準備をしに台所に来ていた

そして何を作ろうと冷蔵庫を開て中を確認してた時、それに気づいてしまった...

湊「4人分の食材がない...!」

そう、食材が足りなかったのだ

親父...マジで勘弁してくれよ...まあぐちぐち言ってても仕方ねえか

湊「はあ...仕方ない、買い出し行くか」

そう言って俺は買い物に行く準備をして、玄関に来た時

千紗「あら、どこか行くの?」

と、部屋から出てきた千紗さんに聞かれた

湊「あ、ちさ...母さん。うん。冷蔵庫に食材がなくて買い出しに行くところ」

千紗「湊君が料理をしていることは聞いてたけど、買い出しもいってたのね〜!」

湊「まあ、親父は仕事頑張ってくれてるからね。買い出しも家事全般は俺がやってるよ」

千紗「偉いわね~!あ、じゃあ沙優も連れて行ってあげて!」

湊「え?」

千紗「ちょっと呼んでくるから待っててね!」

湊「わ、わかった」

そう言って千紗さんは沙優を呼びに行った

そして数分後

沙優「お...お待たせ」

湊「あ、ああ、それより大丈夫か?疲れてるなら家に居ていいんだぞ?」

沙優「う、ううん、大丈夫!」

千紗「じゃあ行ってらっしゃい!」

そう言われた俺たちは買い出しに向かった...


そうして、僕達はスーパーに着いた

湊「よし、じゃあパパっと買ってさっさと帰ろう!」

沙優「うん!それで、何買うの?」

僕がそう言うと湊はポッケから手帳を取り出した

沙優「なにそれ?」

湊「ん?これか?料理材料の手帳だよ」

沙優「ほえ〜!見せて見せて!」

湊「お、おう、いいぞ」

そう言って湊は手帳の中身を見せてくれた

沙優「すごい...」

そこには料理ごとの材料がズラリと書いてあった

沙優「すごい!これ手作り?」

湊「そうだよ。いちいちネットで調べるのめんどくさいからな。こうやってかメモしてるんだ」

本当にすごい...湊はなんでもできるんだね

と心から思った

湊「さあ、とっとと買おうぜ!今日は沙優の好きなカレーだ!」

沙優「やった〜!でもなんでカレー...え?覚えてたの?」

僕は湊が私の好きな食べ物を覚えていたことに驚きを隠せなかった

湊「ああ、覚えてるぞ。それとカレーの理由は沙優が今日元気無さそうだからな。好物食べたら多少よくなるんじゃないかってな」

沙優「...そうなんだ…ありがとう…!」

やっぱり湊は優しい…そう思いながら少し幸せな感覚に身を震わせた

湊「ほら沙優、行くぞ」

そう言ってスーパーに歩いてく湊に

沙優「うん!」

と言葉を返し、僕は湊の後ろについていくのだった...


そうして、俺たちはスーパーにて買い出しをしていた。その時、

「あれ?湊じゃん!」

と、名前を呼ばれそちらに振り返る、するとおそらく買い出し中である迅がいた

湊「お、よお迅!お前も買い出しか?」

迅「うん。足りない材料買ってこいって言われたんだ。湊も?」

湊「ああ、買い出しだ」

迅「湊は毎週大変だね...って、そこの人って百瀬さん?」

っと、やっと沙優の存在に気づいたらしい迅が反応した

湊「ああ、そうだぞ。買い出し手伝ってもってるんだ」

沙優「う、うん!そうだよ!」

迅「へ〜、そりゃまたなんで」

そう聞かれて本当のことを話そうか考えていたとき、

沙優「か、家族...だから」

と、少し恥ずかしそうに沙優が言った

迅「なるほど...家族だからね......家族!?!?どうゆうこと?!」

湊「お、落ち着け迅!」

そう言った後、なんとか迅を静め事情を説明した

迅「なるほどね~、幼なじみが家族に、かあ...これは絶対くっつくやつだね」

湊「何馬鹿なこと言ってんだよ。それは2次元での話だろ?なあ沙優もそう思うだ...ろ?」

そう言いながら俺が沙優のほうを見ると、なにかを呟きながら顔を手で覆って俯いている沙優がいた

湊「沙優!?どうした!?」

焦った俺は慌てて沙優に駆け寄った

湊「大丈夫か!?具合悪いのか!?」

沙優「あ、いや、だ、大丈夫だよ!」

湊「本当に大丈夫か?!無理はするなよ?」

沙優「うん。大丈夫!」

湊「よかった...」

そんな感じで俺たちがあたふたしていると

迅「・・・じゃあごゆっくり~!」

と、そう言って迅はそそくさとこの場から立ち去った

湊「あ、ちょっ迅!...いっちゃったよ」

沙優「はあ...」

湊「なんなんだあいつ...まあいいか、俺達も早く買ってかえろうぜ」

沙優「うん...そうだね!」

そう言って俺たちは、色々あったが無事買い出しをすまし、帰路についていた

そこで俺は気になっていたことを聞いた

湊「なあ沙優、なんでさっき迅と喋ってたときあんなことになってたんだ?」

沙優「え、あ、いや、あれは~...」

と、言葉が詰まる沙優、俺はそんな沙優を見て、理由を知りたい気持ちを押さえ、言った

湊「言いたくなければ言わなくてもいいぞ、だけど、無理はしないでくれ」

沙優「・・・」

その間少しの沈黙が訪れた。そして数秒後、

沙優「...迅って人が...僕たちがくっつく...とか言ったから...」

と、理由を話してくれた。だが何故それだけであんなになるのかは俺にはわからなかった

湊「それであんなになるのか...あ、いやそうか...俺なんかとくっつくとか言われるだけでも嫌だもんな」

沙優「え?いや、全然嫌とかいう理由じゃないよ!?」

湊「そ、そうなのか?」

沙優「そうだよ!むしろうれ...な、なんでもない!」

湊「?なんだ?」

沙優「なんでもないから!早く帰ろ!」

沙優が何を言おうとしたのか気になったが、その気持ちを抑え、

湊「ああ、そうだな」

と言葉を返し、俺達は帰路の辿るのだった。

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