第5話「長瀬 沙優」
僕の家は所謂母子家庭だ。お父さんのことは詳しく聞いた事はないけどいないことはわかっていた。
そんな僕は今、本当に困惑していた
今日、家に帰ってすぐお母さんに
千紗「沙優~、お母さん再婚したから今から相手の家に行くわよ~!」
と言われたからだ
沙優「え?待ってどうゆう事?」
千紗「そのまんまの意味よ~?」
そう言われたあと質問をいくつかし、状況を理解し、納得した僕は今、不安な気持ちで新しいお父さんのいる家に向かっていた
その道中、お母さんが思い出したかのように言葉を発した
千紗「あ、そういえば碧さんには貴方と同じくらいの歳の息子さんがいるって言ってたわよ~!仲良くしなさいね〜?」
沙優「うん...え?」
同い年の息子!?...湊だったらいぃ...って私何考えてるんだ!?
そんなことを考えてるうちに家に着いてしまっていた
(でもやっぱり、どうせだったら湊がいいなぁ)っとそんなことを考えている中母がインターホンを鳴らした
その瞬間ドアが開かれ碧さんと思われる人物の後ろに先ほど考えていた人物が立っていた
湊「......沙優?」
沙優「え?...湊?」
俺は玄関に立っている沙優を見て固まっていた
碧「ん?なんだ、お前ら知り合いなのか?」
湊「うん、まあね...」
父「ならもう既に仲がいいのか!1つ問題が消えたな!千紗さん!」
千紗「そうね!良かったわ!」
そう言って喜び合う2人を見て俺は少し嬉しい気持ちになった
千紗「そうだ、自己紹介まだだったわね!私の名前は百瀬千紗...でも今日からは長瀬千紗よ!これからよろしくね!」
そう言って自己紹介する千紗さんに合わせて俺も自己紹介をすることにした
湊「どうも、長瀬湊です。これからよろしくお願いします千紗さん」
千紗「あら、そんなに固くならなくていいわよ!それと、千紗さんじゃなくて、お母さんでいいのよ?」
そう言われても...まあ頑張ってみるか
湊「は...うん、わかったよ。母...さん」
千紗「ん~!可愛いわね!ほら!沙優も挨拶しなさい?」
沙優「う、うん。え~と長瀬沙優です...これからよろしくお願い...します」
碧「ああ!よろしくな沙優ちゃん!じゃあとりあえず上がって!リビングで色々話そう!」
そう言って親父は陽気な足取りでリビングへ向かった、その後ろに千紗さ...母さんがついて行った
そして俺も向おうと思った時
沙優「...湊」
と俺の名前を呼ぶ声に足を止め振り返った
湊「沙優、どうした?」
沙優「今日から...家族...なんだよね?」
湊「お、おう、そうだな」
沙優「湊って誕生日私より早かったよね?」
湊「?ああ、確かそうだけど...」
沙優の妙な質問を不思議に思いながらも返した
すると、沙優は恥ずかしそうに顔をうつ向けながら、上目遣いで
沙優「じゃあ...これからよろしくね......お兄ちゃんっ//」
と、そう言ってきた。
湊「!?」
俺は驚きを隠せず、目を見開きながら少したじろいでしまった
だが、俺は沙優の真っ赤に染まった顔を見て、少し我を取り戻し、
湊「あ、ああ、よろしくな!」
と言葉を返したのだった。
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