第6話
棺桶を担いだ人がやってきた。また敵だ。
「わたしはホグスというものです。申し訳ありませんが、お命をいただきます」
といって、ホグスは棺桶の中に入っていた死体をとりだした。
ホグスは、命を交換する指輪をもっていて、これにより、死体の命とぼくの命を交換できる。
しかし、ぼくの弱さの能力により、ホグスはその能力をうまく発揮することができずに、ぼくの命に危害を加えられず、ぼくに殴り飛ばされた。
「どうやら、わたしでは相手にならないようだ」
といって、ホグスは帰って行った。
日本はまだ内戦をしている。死体がごろごろと街に転がっているらしい。
そんなところへ、世界の支配者の弐卦がやってきた。
「どうも最近、世界の秩序を乱すものがいるらしいので、視察に来たぞ。原因はおまえだな、友紀村慎二」
やれやれ。また戦いだ。
弐卦は普通に強く、剣を抜いて襲いかかってきたが、ぼくの弱さの能力にとらわれて、その剣はとてもゆっくりと素振りされ、一撃もぼくに傷をつけることができず、ぼくに殴り倒された。
「くそう、負けたのかあ、おれは」
と弐卦がいう。
「あなた世界の支配者なんだろ。こんなことしてていいのか?」
とぼくが聞くと、
「金も女もくれてやる。それで世界を救ってみせろ」
といわれた。
世界の支配者弐卦の命令により、世界中のお金と女はぼくのものになった。
「ということなんだよ、風音」
「ふうん」
「風音は女の子じゃないか」
「もちろん、お願いされれば断るわけにはいかない状況ねえ」
「そうだろ。そうだろ」
「慎二がふしだらなことを考えたりしなければ何ごともないのよ。何かあったら、慎二が原因だよ」
ぼくは、ぐっと戸惑ってしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます