第4話
学校で普通に授業を受けたけど、学校では日本が内戦していることは誰も知らなくて、ごく平凡な日常がつづいているようだった。
ぼくは真面目に授業を受け、帰宅した。
帰宅途中に、また、見知らぬやつが待っていた。今度は男だ。サイボーグのようだ。
「何の用?」
ぼくが先制攻撃で質問すると、男はがははと笑った。
「何。おまえと風音や虫愛ずるが接触するのはまずいんだよなあ。悪いけど、死んでもらうぞ」
こう次々と襲われちゃ、たまらない。
男は、腕から弾丸をどんどん撃ってくる。ぼくに全弾命中するが、効かない。
すると、風音がここに走ってきた。
「友紀村慎二、そいつはトチガミよ。日本の内戦を終わらせる邪魔をしてくる最高に厄介なやつよ」
ぼくは、風音がぼくを気にかけてくれたのを嬉しく思って聞いてみた。
「それも風のうわさで聞いたの?」
風音は、喜んでうなずいた。
「そうだよ。風はいろんなことを知っているよ」
「へえ、じゃあ、どうすれば内戦が終わるの?」
「それは、トチガミが警戒しているのは、新しい島を作られること」
ぼくは驚いた。
「島を作る?」
「そう。神代の頃、日本を作るのにイザナギとイザナミがこねた泥を使って、また新しい島を作るの。その島では、しばらく内戦は起きないと思う」
「風のうわさはいろんなことを知っているなあ」
ぼくは、風音の後についていくことにした。
それをトチガミが邪魔をする。
「がはは、おれ様から逃げられると思っているのか」
ぼくは、気合いを込めて、トチガミの腹を殴りつけた。
「ぐほっ。考えれねえ。なんて、威力だ」
トチガミがうめく。
しかし、案外、平気なようだ。なんせ、サイボーグだからね。
「気を付けて。トチガミはただのサイボーグじゃないよ。地磁気に人格をダウンロードしたサイボーグなのよ」
おう、急に話が地球規模に広がった。これは、日本の内戦もなかなか終わりそうにない。
「トチガミを倒すのは不可能よ。だって、地球がデータ媒体なんだもの」
しかし、ぼくの弱さの能力をあまく見てもらってはいけない。敵が地磁気に人格をダウンロードしているというなら、地球そのものがぼくに対して弱くなる。
「そりゃ」
ぼくのパンチで地磁気の情報が揺らぐ。そして、トチガミは倒れて動かなくなった。
「あなた、すごいのね」
いや、それほどでも。それより、
「島を作る泥ってどこにあるの?」
「淡路島」
「行くか」
そして、ぼくと風音は淡路島まで出かけて、日本に新しい島を作った。
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