第8話 ピサロの新大陸征服

 1532年、スペインのピサロ率いる160人の兵は、インカ帝国8万人の兵を破り、インカ帝国の皇帝アタワルパを捕らえている。ピサロは実に、400倍の兵に勝ったことになる。

 これが歴史的に有名なカハマルカの惨劇であり、銃と鉄器を装備した軍隊は、石器や木器の軍隊より、400倍強いという証明である。

 この圧倒的戦闘力の差によって、インディアンは絶滅に等しいほど、殺されてしまう。

 二十世紀、アメリカ軍とイラク軍の戦争においても、アメリカ側の死者100人に対し、イラク人は10万人死んでいる。その差は、千倍である。

 わたしは、戦争の勝ち負けを決めるのは、戦術、戦略を通り越して、常日頃からの兵装に要因があると思っている。わたしは、自国日本の兵装に対して、意見をネットで叫び、なんとか、日本を守ろうと思っている。侵略する気はいっさいない。

 だが、わたしの国が他国に蹂躙されるなど、耐え難い屈辱だ。

 歴史上、多くの人々が、信じられない敗北の屈辱を感じたのであろうが、これは、本当に気が狂いそうになるくらいたいへんな精神的重圧である。

 ピサロは、400倍の敵を簡単に倒した。

 敗戦において、行う策のひとつに、女を差し出し、敵兵の子を生ませるというのがある。非常に屈辱的なことだが、これによって、自分たちの民族は絶滅することなく、敵国と混血できるのである。

 南北アメリカ大陸には、まだ多くのインディアンが住んでいるが、純血のインディアンはほとんどいないと聞く。混血したのだ。

 それを言い出せば、純血の日本人だって、残っているのか怪しいものだ。中国、韓国の人々と大部分が混血しているのである。

 400倍の敵を倒したピサロを世界史上最強の兵と呼ぶべきであろうか。それはわからない。だが、いえることは、世界地図はすでに完成した。知恵と技術の研鑽を怠れば、一人ではどうあがいても勝てないくらいの差ができるのである。

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