第31話 血液型を知らない次男



 今は昔と違って、赤ちゃんが産まれても血液型を調べる検査をしません。


 病院からは今後何かの病気で血液検査をすることがあったらついでに知らべて下さいと言われました。


 かれこれ11年の歳月が流れます。


 次男はアトピー性皮膚炎という持病はありますが、いたって元気な子供です。生まれてから11年間、熱は2回しか出したことがありません。


 バカは風邪をひかないなどと昔よく言っていましたが、あながち間違えではないようです(笑)


 ところが、この度手術をすることになったのです。


 3年前から背中に毛母腫もうぼしゅと言う良性の腫瘍があります。始めはニキビのようなものだったのですが、次第に硬く大きくなり、今では3㎝ほどの石ころが埋まっているような感じです。


 ちょうど肩の後ろにあります。(目立ちます!)


 小さい頃は全身麻酔をすることになるので、大きくなてからではないと手術ができないと言われました。緊急性を要さないらしく、放っておいても良いそうです。


 しかし、親としても次第に目立つようになる腫瘍を見ているのが辛いですし、本人も友だちにからかわれたり、プール授業の時なんて怖がられることもあったそうです。


 ですが次男も高学年になり、野球の試合もないこの時期に手術をしたいと言い出しました。そして、に手術することが決まりました。


 局所麻酔でいけると先生は言います。


「30分我慢できるかな?」


 先生は次男に聞きます。


「まぁ大丈夫です」


 偉そうに次男は答えます。


 手術が決まってから私の方がドキドキしていますが、次男は何も言いません。それよりも、その日は家庭科の調理実習があるらしく残念そうです。

(味噌汁を作るそうですよ!具は、あげとネギと大根だそうです)


 昼からの手術なので、ギリギリまで学校に行かせ私も少し仕事に行くことにしました。


 それでなのですが、手術前の検査が先週あり初めての血液検査をしたのです。予防接種と違い、血を抜くのは相当怖かったみたいですが、看護師さんがとても優しい人で何度も手順を次男に説明し納得してから採血をしてくれました。


 ちょっとだけ大人になった気分の次男です。主人は献血をするのが習慣になっている人なのですが、次男は今回の採血の何倍もの献血をする父を尊敬したようです。

(良かったね。お父さん!)


 さあ、次男は何型なのでしょう。


 私はO型、主人はA型、お兄ちゃんはA型です。


 手術日に血液型も教えてもらえるようです!


 その日はだいぶ雪が降る予定で心配ですが、2人で頑張ってきます!!


 


 




 

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