第6話 ラジオと私
皆さん、ラジオって聴かれますか?
昔の私は、「オールナイトニッポン」を楽しみにしていた学生でした。特に、福山雅治さんやウッチャンナンチャンがパーソナリティーを務める曜日を楽しみにしていましたね。夜中の一時からの二時間番組だったので、起きていられない日は120分のカセットテープに録音したりもしました(笑)
あのオープニングの曲が流れると、夜中なのにわくわくするんですよ!
眠気も吹っ飛んでしまうくらい!
そして、テレビでは言えない裏話などが聞けたり、距離が近い感じが好きでした。テスト期間中は音を極限まで絞って、雰囲気だけを楽しんでいたように記憶しています。
それから最も印象深い番組はNHKーFMで放送されていた「クロスオーバーイレブン」です。深夜十二時をまわる十分くらい前から始まり、静かに明日を迎える準備が始まるのです。
『今日と明日が出会うとき クロス オーバーイレブン』
と最後にゆっくりと語られるパーソナリティーの声は、田舎暮らしの乙女(私のことでーす)に都会の喧騒を空から眺めているような、何とも言えない満足感を与えてくれました。
そんな大好きだったラジオ生活も就職すると一変しました。仕事が忙しく夜中まで起きてラジオを聞くなんて気にはなれません。車で移動中もラジオは聴かず、飲み会に備え、カラオケで歌う曲練習のようなで時間でした。
あんなに楽しかったラジオの時間はもう私には感じられないのかぁと、寂しい気持ちだけがたまに心をよぎります。
子どもが産まれると、たいていのファミリーカーにはナビの他に、後ろの席にテレビモニターをつけます。本当に贅沢な話ですが、チャイルドシートに静かに乗っていてもらうためには必要なのであります!うちも例外ではありませんでした。ですから、やっぱりラジオは聴けません。
そんなこんなで、ラジオから離れた生活が十年以上ありました。しかしですよ、今は、またラジオを聴く時間ができたのです!
理由は簡単です。
主人が単身赴任になり、私は自分の車を買うことになりました。その車にナビをつけなかったのです。必然的にテレビは見られません。いつもはテレビの音を聴きながら通勤していたのですが、情報を得るにはラジオを聴くしか手段が無くなりました。
なぜ便利なナビをつけなかったのかと言うと、今の時代スマホがあればたいていのことは乗り切れます。それに、通勤がメインの車だったので、節約も兼ねた選択でした。
そんな生活が始まり数年を迎えたわけですが、昨日ラジオを聴いていてとても感動したことがあったのです!
それは、オリンピックのフィギュアスケートの実況です!
いつも聞いているラジオは日常の出来事を面白おかしく伝えるものだったり、ゲストとのトークだったりします。たまに野球の放送も聴きますが、オリンピックのフィギアスケートを実況するアナウンサーの表現力に驚きました。文字に起こして欲しいと思ったくらいでした。
練習を終えたスケターの顔の表情、リンクから上がる時の手や体の位置、優雅に滑走を始めた様子、息づかいまでもが鮮明に伝わる実況と解説でした。
私は運転中だったのですが、実際の映像と照らし合わせてみたいと思うほどの語彙力でした。
私もこんな表現ができたらいいなぁと別の意味でオリンピックに感動し一日でした!
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